ペンシルベニア通り1600番地の分断
ワシントンD.C.、ペンシルベニア通り1600番地。
歴史あるホワイトハウスのガラス窓を、叩きつけるような激しい雷雨が濡らしていた。時刻は午前十時三十五分。
通常であれば、この世界最高の権力構造を持つ官邸において、国家安全保障会議(NSC)が招集されるまでには数日から、どれほど緊迫した国際危機であっても数時間は要するのが常識である。世界中に張り巡らされた情報網からデータを集め、精査し、国務省、国防総省、各情報機関の利害を調整した上で、ようやく大統領の前に机を並べる。それが超大国アメリカが誇る、強固で冷徹な意思決定プロセス(ルーティン)だった。
だが、この日に限っては、そのプロセスすべてが「不要」というよりむしろ「不可能」として完全に消し飛ばされていた。
ホワイトハウスの地下最深部に位置する大統領危機管理センター(PEOC)。
核攻撃の直撃にも耐えうる頑強なコンクリートと特殊合金に囲まれたその密室は、わずか十五分で完全に埋まっていた。部屋に漂うのは、冷房の冷気と、出席者たちが発する異様な熱気、そして衣服に染み付いた雨の匂いだけだった。
楕円形の巨大なマホガニーの会議卓。そこに腰を下ろしているのは、まさしくアメリカ合衆国という巨大な獣の脳髄、中枢を担う最高権力者たちだった。
第51代アメリカ合衆国大統領、アレクサンダー・ロイド。白髪交じりの短髪を厳格に整え、六十代とは思えない鋭い青い瞳をぎらつかせている。長年、冷戦の残滓から混迷の極みに達した現代政界の第一線を戦い抜いてきた、百戦錬磨の政治家だ。
その右隣には、冷静沈着な女性副大統領。左隣には、国防長官マイケル・ロバーツと国務長官。
さらに、中央情報局(CIA)長官、国家情報長官、視線の先には統合参謀本部議長。
それだけではない。壁際の補助席には、マサチューセッツ工科大学(MIT)やローレンス・リバモア国立研究所、さらにはジョンズ・ホプキンス大学から緊急招集された、世界最高峰と称される医療、物理学、生物工学の権威たちが、息を詰まらせて座っていた。彼らの手元にあるタブレットは、次々と更新されるデータによって絶え間なく明滅している。
部屋の中央に浮かび上がる、超大型の高精細ホログラムモニター。
そこに映し出されていたのは、数時間前に日本で起きた「奇跡」の瞬間――日本攻略隊がダンジョンの最深部、通称「宝物庫」で、鈍い輝きを放つ未知のガラス瓶を発見した瞬間の静止画だった。
会議室は、まるで墓場のように静まり返っていた。聞こえるのは、部屋の隅に並ぶサーバーラックの微かな排気音と、出席者たちの重苦しい呼吸の音だけだ。
最初に口を開いたのは、大統領のロイドだった。
「報告を。」
極限まで低く抑えられた、しかし部屋の隅々にまで響き渡る一言。それだけで、部屋の空気が張り詰めた弦のように引き締まる。
国家情報長官エミリー・カーターが、静かに立ち上がった。彼女の顔は、徹夜の疲労だけではない、もっと根源的な恐怖によって青ざめていた。
「現在、我が国のインテリジェンス・コミュニティ、およびサイバー司令部が確認している情報を包括的に報告します」
手元のタブレットを操作すると、ホログラムモニターの画像が目まぐるしく切り替わり、整理されたテキストとデータが浮かび上がった。
【日本国:世界初ダンジョン攻略報酬】
初級回復ポーション × 100
中級回復ポーション × 50
上級回復ポーション × 20
完全治癒ポーション × 5
万能解毒ポーション × 10
魔力回復ポーション × 30
提示されたあまりにも規格外の文言に、大統領をはじめ、百戦錬磨の閣僚全員が息を呑み、完全に言葉を失った。これまでの人類のロジック、資本主義のルール、国際政治のパワーバランスをたった一枚のリストが完全に蹂躙していた。
エミリーは静かに、しかし震える声を押し殺しながら、それぞれの詳細を読み上げていく。
「まず、最も数の多い『初級回復ポーション』。概要には、軽傷から重傷までを瞬時に回復するとあります。かすり傷はもちろん、深い斬撃や骨折すら数秒で塞ぐ基礎的な治癒薬、とのことです」
国防長官のロバーツが、太い指で机を叩きながら眉をひそめる。
「基礎的、だと? 骨折が数秒で塞がる薬が『初級』というのか。戦場における衛生兵の概念、ひいては前線医療のすべてが根底からひっくり返るぞ」
エミリーは生唾を飲み込み、画面をスクロールした。
「次が『中級回復ポーション』、計五十本。概要は、致命傷を除くあらゆる傷を完全に治癒する。大量出血や重度の火傷、戦闘不能寸前のダメージからも一瞬で引き戻す、と」
「……」
「そして『上級回復ポーション』、二十本。概要、致命傷・重度損傷・内臓破損を完全回復する。心臓や脳への即死級のダメージを除き、破裂した内臓すら元通りに修復する、奇跡の薬。……さらに、ここからが人類の摂理を根底から覆す物質です」
画面に、不気味なほど純粋な黄金の輝きを放つ五本の小瓶がクローズアップされる。
「『完全治癒ポーション』、わずか五本。概要――失われた四肢・臓器を完全再生し、あらゆる負傷を治癒する。肉体がどれほど欠損していようとも、魂が繋がっていれば完全に元の姿へと再構築する」
静寂。誰も声を出せなかった。
医療顧問を務めるサミュエル・ノックス教授が、自身の白髪をかきむしりながら呻くように言った。
「魂が繋がっていれば……完全に再構築だと? これは医療ではない、生物学の完全な敗北だ。失われた腕や脚が生えるだけでなく、肉体の『概念』そのものを過去の完全な状態へと強制的に巻き戻している。遺伝子情報の上書き? いや、そんな生化学的なレベルではない。時間そのものを逆行させているのだ!」
エミリーは容赦なく報告を続けた。
「さらに『万能解毒ポーション』が十本。概要は、あらゆる毒・病・呪いを完全に解除する。現代医療で不治とされる病や、ダンジョン特有の強力な致死性の呪詛すら無効化する。……つまり、癌やエイズ、あらゆる遺伝性の難病、精神疾患の類に至るまで、これ一本で地球上から消滅させることが可能ということです。最後に『魔力回復ポーション』が三十本。消費した魔力を瞬時に全回復し、精神の枯渇を癒やし、再び最大出力での魔法行使を可能にする……以上です」
大統領のロイドは、深く、深く椅子の背もたれへと背を預けた。彼の鋭い青い瞳が、驚愕と、その裏にある強烈な政治的危機感に揺れている。
「つまり……。我が国が築き上げてきた数兆ドル規模の近代医学も、製薬産業も、バイオテクノロジーの優位性も、これらによってすべて終わるということか」
ノックス教授は首を横に振った。彼の目は、科学者としての恐怖と、同時に狂気的な興奮に充ちていた。
「いいえ、大統領。終わるのではありません。これまでの人類の科学はすべて前座に過ぎず、本当の『神の領域』が今、ここから始まるのです。我々は今、その入り口に立たされている」
ホワイトハウスでの緊迫した会議と完全に並行して、ポトマック川を挟んだ対岸――バージニア州アーリントンの国防総省でも、別の「地殻変動」が起きていた。
地下最深部に位置する、核攻撃の直撃にも耐えうる最高警戒情報隔離施設(SCIF)。
電磁波を完全に遮断する特殊な合金の壁、幾重にもロックされた気密扉の向こう側は、アメリカが世界中に張り巡らせた軍事衛星、潜入工作員、サイバー兵器からの生データがすべて集約される、文字通りの「戦争の心臓部」である。
鉄の匂いと、何万台ものブレードサーバーが吐き出す熱風の匂いが立ち込める緊迫した室内。
壁一面を埋め尽くす超大型メインスクリーンには、先ほど提示されたばかりの「六種のポーション」の戦慄すべきデータと並び、全く場違いな映像が、不気味なほど高精細に拡大投影されていた。
そこに映っていたのは――だらしなく最高級ソファーに寝そべり、ポテトチップスを囓りながら炭酸飲料を飲んでいる、一人の銀髪の少女だった。
月詠霞。
日本のダンジョン出現と同時に観測され、日本政府が「超越者」として公式に発表した存在。
そのあまりにも緊奮感のない、場違いな少女の不敵な笑みが、かえって室内の異常性をこれ以上ないほど際立たせている。彼女がポテトチップスを咀嚼する微かなパリッという音が、ペンタゴンの最先端音響解析システムを通じて、室内に不気味なステレオサウンドで響いていた。世界を滅ぼすボタンを握る将軍たちが、その咀嚼音に耳を傾けているのだ。
「――国家安全保障局(NSA)、サイバー司令部、並びにローレンス・リバモア国立研究所の全知能を動員した分析結果を報告しろ。一秒の遅れも許さん」
統合参謀本部議長が、噛み潰した葉巻の灰を高級な絨毯の上に落とすことすら忘れた手で、低く怒号を放った。彼の額には青筋が浮かび、目は血走っている。
メインコンソールの真ん前に陣取った首席情報分析官は、青白い顔に大粒の冷や汗を滴らせながら、震える声で手元の端末から資料を読み上げた。
「……映像、音声、および周囲の重力波・空間曲率のバイタルデータに至るまで、改ざんや高度なホログラム、ディープフェイクを用いた欺瞞の可能性は……『ゼロ』。完全に否定されました」
分析官の声は、自身の報告内容に対する恐怖で裏返っていた。
「彼女が現れた瞬間、周囲の熱力学第二法則が一時的に破綻しています。衣服の繊維から、彼女が口にしているスナック菓子に至るまで、構成されている素粒子が現代物理学の定義する『標準模型』に当てはまりません。結論を申し上げます。確認された空間超震動、および未知のエネルギー波形は……現在の我が国の全国家予算を国家プロジェクトに投入し、一世紀の時間を費やしたとしても、再現は不可能です。……日本政府の発表したポーションの効能、および彼女の存在は、誇張抜きの『完全なる事実』です」
その言葉が落された室内に、氷河期のような凍てつく沈黙が満ちていく。
ペンタゴンのエリートたちが、世界最強の軍隊を動かす将軍たちが、ただの少女の映像を前にして、文字通り呼吸を忘れていた。アメリカの持つ十一隻の原子力空母も、数千発の核弾頭も、最新鋭のステルス戦闘機も、この少女の前では「石ころ」と同義であるという現実を、冷徹なコンピュータの計算結果が突きつけていたからだ。
「つまり、なんだ」
数々の修羅場を潜り抜けてきた老四つ星大将が、震える手で眼鏡を外し、絶望に歪んだ顔で呟いた。
「我々がこれまで聖書や神話の絵空事の中に押し込め、科学という光で駆逐したはずの『神』という怪物が……本当に、この現代に、実在するということか……!」
誰もその問いに答えることはできなかった。
ただ、スクリーンの中の銀髪の少女の、底知れない、人類を微生物か何かのように見下ろす神秘的な瞳だけが、それが抗いようのない「現実」であることを無言で突きつけていた。彼女が飲む炭酸飲料の泡が弾ける音が、世界の終わりを告げる秒読みのように聞こえた。
統合参謀本部議長は、デスクを思い切り叩いた。
「至急、在日米軍およびCIA東京支局を通じて、日本政府への情報アクセスを最高レベルに引き上げろ! だが――」
彼は全員を見回し、血走った目で警告した。
「絶対に、万が一にも高圧的な態度を取るな! 核の威嚇も経済制裁も意味を成さない。我々が今対峙しているのは、日本という国家ではない。その後ろでスナック菓子を食べている『絶対者』だ。彼女の機嫌一つで、このワシントンが一瞬で消滅する可能性がある。これまでの超大国としてのプライドは……すべてドブに捨てろ!」
ホワイトハウスのPEOCへ、ペンタゴンの悲鳴に近い分析結果が暗号通信で同期された。
大統領のロイドは、デスクの上に置かれた自身のスマートフォンの画面を見つめていた。画面には、世界中の金融市場が日本のダンジョン攻略のニュースを受けて大暴落、あるいは大暴騰している様子がリアルタイムで表示されている。特に、大手製薬会社の株価は垂直に下落していた。
「諸君」
ロイド大統領は静かに語りかけた。その声には、先ほどまでの動揺は消え、冷徹な政治家としての計算が戻っていた。
「ペンタゴンの結論は出た。軍事力による解決、あるいは従来通りの『世界の警察官』としての威圧は、この瞬間を以て完全に無効化された。我々はルールが変わったことを認めなければならない」
国防長官のマイケル・ロバーツが重々しく頷く。
「議長の言う通りです。もし我が国がいつも通りの第七艦隊を横須賀に展開させ、日本政府にポーションの引き渡しを迫るような真似をすれば、それは日本を脅すのではなく、あの『絶対者』を怒らせる引き金になりかねない。
我々は、自ら進んで首輪を嵌めにいくような外交を行わねばならん」
国務長官が手元の資料を整理しながら発言した。
「国務省としても同意見です。現在、ホワイトハウスには世界中の同盟国、そして敵対国からの暗号通信が殺到しています。誰もが日本の動向を窺っている。しかし、我が国が最も警戒すべきは、他国ではない。あの報酬リストにある『魔力回復ポーション』や『完全治癒ポーション』が、日本という一つの国家に独占されることそのものです。これにより、東アジアの地政学的バランスは一瞬で崩壊する」
「それだけではない」
CIA長官が冷酷な笑みを浮かべながら言った。
「『万能解毒ポーション』だ。大統領、これが何を意味するかお分かりですか? 世界中の大富豪、老い先短い権力者、病に侵された独裁者たちが、全財産を投げ打ってでもあの5本、10本の小瓶を求めて日本に群がる。金の力、あるいは権力の力で、世界は日本を中心に回り始める」
ロイド大統領は目を細めた。
「だからこそ、我々が誰よりも早く、その輪の中心に入り込まねばならない。……CIA、日本国内の工作網はどうなっている」
「すでに東京支局の工作員に対し、日本攻略隊のメンバー、およびその家族への『違法な接触・監禁・買収の試み』を一切禁止する厳命を発しました。万が一、我が国のエージェントが日本国内で不用意な接触を行い、それが不祥事としてあの少女の耳に入れば、CIAという組織だけでなく、このワシントンそのものが地球上から消滅しかねません。我々がこれまで得意としてきた『裏工作』は、すべて封じられました」
CIA長官は画面を切り替え、ソファーでポテトチップスを食べる月詠霞の姿を再度大きく映し出した。
「代わりに……我々は全く新しいアプローチの『作戦』を開始しました。彼女の『お気に入り』を探るリサーチです」
会議室の空気が、少しだけ奇妙なものに変わった。世界最高の諜報機関が、国家の命運を賭けて行う作戦が「少女の趣味の徹底解明」だからだ。
「偵察衛星の画像解析、および日本国内のSNSのビッグデータ分析によると、月詠霞が好んで消費しているスナック菓子は、日本国内の一般的なコンビニエンスストアで販売されている数百円のポテトチップス(うすしお味)、そして特定の炭酸飲料です。……国務省が直ちに編成する公式訪問団の荷物に、我が国が誇る最高級のパティシエが作った特製スイーツや、大統領専用シェフが特別に開発した最高級のポテトチップスを紛れ込ませます。彼女の胃袋と機嫌を掴むこと。これこそが、現在のアメリカ合衆国における最も優先度の高い、最高機密の安全保障政策です」
一国の諜報機関が「お菓子の選定」を真剣に議論している。あまりにも滑稽な光景だったが、PEOCにいる誰も笑わなかった。彼らは真剣そのものだった。なぜなら、それが現在の地球における、唯一の生存戦略だからだ。
「方針を180度転換する」
ロイド大統領は立ち上がり、楕円形の会議卓を見下ろした。その表情には、一切の迷いがなかった。
「国務省、すぐに在日米軍の法的特権(日米地位協定)の改定交渉を日本側に持ちかけろ。それも、日本側が驚くほど彼らに有利な条件、彼らが長年望んでいた主権の完全な委譲を盛り込んだ内容だ。我が国が彼らの主権を完全に尊重し、対等なパートナーとして接しているという姿勢を、世界中に示す。ポーションの分配を受けるため、そしてあの少女の機嫌を損ねないためなら、地位協定の一や二、安いものだ」
副大統領が思わず口を挟む。
「大統領、それはあまりにも譲歩が過ぎるのでは……。国内の保守派や軍部からの反発は避けられません。アメリカが日本に屈したと見なされかねない」
「屈したのではない、適応したのだ」
ロイドは鋭い視線で副大統領を射抜いた。
「核兵器を持った相手に外交を行うのと、物理法則を書き換える神を背後に立たせた相手に外交を行うのとでは、前提が違う。軍部が反発するなら、ペンタゴンのSCIFの計算結果をそのまま見せてやればいい。彼らだって、自分の家族が一瞬で分子レベルに分解されるリスクを冒してまで、超大国のプライドを守りたいとは言わんはずだ」
ロイド大統領はゆっくりと歩き回り、補助席の科学者たちに目を向けた。
「ノックス教授、我が国の医療チーム、および科学者チームを直ちに日本へ派遣する準備を整えろ。目的は『ポーションの強奪』でも『成分の密かのアナライズ』でもない。純粋な学術的支援、および医療協力だ。日本の攻略隊が命を懸けて持ち帰った報酬を、人類のために正しく使うための『お手伝い』をしたいと、低姿勢で申し出るのだ」
「分かりました、大統領。パストゥール研究所や他の国々も同じことを考えて動くでしょう。スピード勝負になります」
ノックス教授が力強く頷く。
大統領は再び、デスクの上のモニターを見つめた。そこには、世界中のニュース番組が、日本の快挙を一斉に報じている様子が映っていた。かつて、アメリカが世界の中心であり、すべての重大なニュースはワシントンから発信されていた。だが今、世界の中心は完全に東京へと移っていた。
「世界は今日を境に、持てる国と持たざる国に分かれるのではない」
ロイド大統領は、部屋にいる最高権力者たち全員の顔を真っ直ぐに見据え、最後の一言を放った。
「『ダンジョンに愛された国』と、それを見上げるだけの国に分かれるのだ。アメリカ合衆国は、決して後者になってはならない。全省庁、プライドをすべてドブに捨てて東京へ這いつくばれ。神の機嫌を損ねるな。これより、我が国は『対絶対者・低姿勢外交』を最優先課題とする」
大統領の明確な宣言とともに、ホワイトハウスの長い、そして歴史上最も屈辱的で、最も賢明な朝が終わりを告げた。人類の歴史における「迷宮時代」の幕が、アメリカ合衆国の敗北宣言に似た適応戦略とともに、静かに、しかし決定的に上がろうとしていた。
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