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記憶の欠片  作者: Miyabi
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どれくらい寝ていたんだ…

ここはきっと個室の病室。

窓を見てみると外はまだ暗い。

おそらく数時間ってのはないだろう。

眠りながら手が温かく感じていたのは院長がずっと手を握ってくれていたんだ、いつ目を開けるかわからないのに…

いつも人に心配かけてばかりだな…

身体を起こそうと思って動いたら激痛が走った!!

痛みで声を上げたら寝ていた院長が起こしてしまった。

院長と目が合って私は痛みに耐えながら無理に笑顔を作った。

そんな私を見て院長は泣き崩れてしまった。

やっぱり無理しすぎたかな?

でも、ちゃんと記憶も戻ってるし今度こそはしっかり分かる。

泣いている院長に私は、

「約束を忘れててごめんね、こんな形になっちゃったけどまた会えたね」

そう伝えると院長は泣きながらも精一杯の笑顔を見せて、

『気付くのが遅いんだよ、ずっと待ってたしずっと心配してたんだから…』

そう言うと私の身体をポカスカ叩いてくる。

丈夫ではあるけどこの怪我だとさすがに痛い…

少しの沈黙の中、忘れていた事があったから院長に会社のカバンを取ってもらった。

カバンの中を確認すると…あった。

潰れてなかった、良かった。

カバンの中から院長に買っておいたお菓子を言葉を添えて手渡した。

「今まで、ありがとう。これからもよろしくね」

院長は渡されたお菓子を見てとても喜んでいた。

『なんで、記憶を無くしてたのに私の大好きなお菓子を覚えてたの?』

「なんでだろう?お店で見た時にこれが好きそうかなって感覚で選んだんだよ」

自分でも覚えてなかったけど、きっと2人で食べたお菓子だって記憶の何処かで覚えてたんだ。

お菓子の袋を開けて子供の頃の思い出を話し合った…


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