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7代目勇者ー勇者をクビになった俺が相棒となら、この世界を救えるのだろうか?  作者: 酒月 河須(さかづき かわす)
第1章 勇者としての始まり
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第1章エピローグ

本日も投稿しました。本日で第1章は終わりとなっております。ここまで読み進めた皆さまには感謝いたします。次章は書き進めておりますが、pv数の伸び悩みや評価もあまり得られていないため、読者の皆様から求められているものでは無いと感じている次第です。このため、ここで完結にするかどうか悩んでおります。一週間ほど、考えて完結とするか、続けるのかを決めたいと思います。

『次の目的地……アリオス山脈という場所だったか?』

ブライは剣を介して、次の目的地について尋ねる。


「うん。俺らが今、視界に捉えている、シード連峰を超えた先にある場所だよ。この世界で最も標高が高い山脈で、アルバスとフラーウムの国境にある土地。4代目勇者が、宙から降り注ぐ隕石を防いだ場所なんだ」

リツがここを選んだ理由は二つある。


一つ目は勇者の聖地で一番近い場所であったため。二つ目は、訪れるには適した季節であるためだ。アリオス山脈は標高が高い土地であるため、冬場は極寒で雪も多く、非常に訪れにくい。 現在は初夏のため、気温的にも過ごしやすく、雪による足場の悪化も心配がない。


「伝承では、4代目勇者は最も高い場所から隕石を槍で一網打尽にしたとか。噂では山脈の中でも、最も高い場所にその聖地があるとは聞いているだけれど……」

リツはリュックから地図を取り出して、場所を確認する。


『まあ、行ってみてだろ? まずは進もうぜ……んッ?』


「どうしたの、ブライ?」

何か異変に気付いた様子のブライに、リツは尋ねた。


『なんだか、人の気配が……それも俺らに向かって』

ブライの言葉に、リツは周囲を見渡しながら、剣の柄に手を掛けた。


「敵襲……どこから?」


『南の方角だが……んッ?』

ブライはそこで口ごもる。リツも何事かと南の方角とみると、馬に乗った人影がこちらに向かっているのが見えた。


「人? あれは……」

リツは目を照らしている日差しを掌で抑えて影を作り、遠くの方をまじまじと見てみる。

すると、うすぼんやりと見えていた人影が徐々にその輪郭がくっきりと表わすのだが、頭頂部がピョコピョコと馬の鬣のように揺れている部分が見えている。


「あれはポニーテール? となると、女性……?」


『ポニーテール? んッ? そういや、この魔力の流れ、前にも感じたことが……』


リツとブライが近づいてくる人物が誰なのか、あれやこれやと話しあっていると、南の方角から声が聞こえてきた。


「ちょっと、アンタたち! あたしを一緒に旅に同行してくれるんじゃなかったの!?」


「『あっ!』」

そのはつらつとした女性の声を聞いて、リツとブライはハッとする。


『おい、リツ。なんでオマエ、忘れているんだよ』


「いやいや、こっちのセリフだよ! そもそもブライが誘っていたじゃないか。なんでその本人が忘れているんだよ! ほら、やっぱり、あれ、セレスさんだよ……うわ、かなり怒っていそう」

近づいてくるのは、セレスという名のポニーテールの大きな瞳の女性であった。魔物討伐を生業とする冒険者で、少し前にエリュマントスという化け物に襲われているのを二人は助けたことがある。


「誘っておいて、忘れるって、どういう神経しているのよ!」

セレスの大きな瞳はいつも以上に大きく見開いており、声の圧がすさまじかった。


「ブライ、ちょっと変わるよ!」

リツは必死に頭で念じると、ブライとリツが入れ替わった。


「おい、リツ。これは卑怯……」

剣からの視点が急に人の目線に変わってしまったブライは、珍しく気が動転してしまう。


『卑怯じゃないし。ブライが原因だから。どうせ殴られても再生するし』

リツは我関せずとばかりに、ブライを突き放す物言いをする。


「クソっ……ってああっ」

ブライのすぐそばまで、セレスは接近していた。彼女は鬼の形相で懐から銃を取り出し、振りかぶった。


「おい、ネーチャン。すまねえって。せっかくの美人が……つーか、それでどうする気だよ?」


「こうするのよ!」

その瞬間、セレスは銃の砲身で、ブライの顔を殴りつけた。


『ブライ……ご愁傷様です』

見るも無残に滅多打ちにされるブライの様をリツは剣の視点から見守る。だが、それを見ているうちにリツは苦笑を浮かべつつ、ふとこれから先の旅路に不安を抱き始めてしまった。


本当にこんな状態で、俺は相棒(ブライ)とともに世界を救えるのだろうかと。


最後まで読んで頂き、ありがとうございました。再開するかどうか、1週間ほど考える時間を与えて頂きたく思います。数少ない読者の皆様、ここまで読んで頂き、ありがとうございます。

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