3.シャミル
...あ、そうそう...シャ...ミル。これだ。コイツは、アットロット・シャミル。財閥のお嬢様で、容姿端麗、成績優秀、運動能力優秀、オマケに人当たりが良く友達が多い、言わば、''パーフェクトヒューマン''とでも言うべきか?まぁ、そんなやつだ。
「あぁ、いいぞ。なんだ?」
「えっと、テストの範囲と課題はいつ配られますか?」
「あぁ、その事だが、今日の放課後配られる予定だ。そんな焦らんでいいぞ?他に質問はないか?無いなら終わるが ...。」
居ない。なら、今日のHRは終了。俺は終わりの号令をして授業の準備をすべく職員室に向かった。
今更だが、俺についての説明がまだだったな。俺は今、中学校1年生の数学を教えている。だけど、10教科分全ての教員免許を持ってはいる。っていうか、この学校、じゃないと働けない。つまりは、生徒だけじゃなくて先生にも厳しい条件が課せられる。という訳だ。そのおかげで普通の教員より給料が良かったりする。そんで、卓球部の顧問をしている。高校生まで卓球部だった。ちなみに自慢じゃないが全国大会まで行った。まぁ、俺の紹介はこのくらいにしといて、授業の準備しよ。
「闇崎先生!今時間良いかー!」
そう言っておれのところに来たのは同じ学年の先生である、山田良介だ。まぁ、なんか雰囲気が凄い天然パーマな先生だ。いい人だと思う。俺は「いいですよー」と答える。
「えっとな、お前んクラスに...転入生くることになった。嫌なら今からでも断れるが...別に構わんよな。明日来るからな、宜しく。」
いきなりだな、断るってなんだよ。としかその時は思わなかった。俺はその時、転入生がどんな奴かなんて考えもしなかったし、考えようとも思わなかった。そして、俺はあとからその時の自分に何故断れることに疑問を持たなかったのか?学校の特性上転入は難しいのに何故転入出来たのか?第一、何故ソイツについて詳細を聞かなかったのか?などと問いただしたくなるような立場に立たされる事も想像も出来なかった。そしてその時の俺はその先に待っている結末を知る余地もなかったのだ。
(次回に続く)
自分で文書いてて意味わからんかった()特に最後ら辺