現代東京旅行 1
2080年の世界にいる私、ソツネは待合室にてヤマケとイロハ、セスと旅行計画を立てていた。
事の発端は、3日前。
アイから依頼の報酬で2日休みを取ることが私達4人に許可された。
そこで、イロハが、貴重な休みを怠惰に過ごすのは勿体ないと、皆で旅行しよう、という案が出たのだ。
そしてトントン拍子に話は進み、2020年の東京を旅行しようということになった。
「ホテルは何処にする?」
筆記担当のセスが言った。
「ああ、それなら〇PAホテルでいいだろう。そこなら安いし、かの有名な〇PAカレーも食べれるぞ。」
何故ヤマケが〇PAを知っているのかは謎だ。
「じゃあ、決まりね。明日朝に2020年東京駅前に集合で。」
という事で、旅行計画が決まった。
・・・・・・
ああ、懐かしい匂いだ。
ここは2020年東京駅前。
今全員集合したところだ。
「皆集まれたわね。じゃあ、東京駅ホーム内に行きましょうか。」
イロハは皆を仕切り伝えた。
「何故戻るの?」
私はイロハに質問した。
「いや、ヤマケとセスが最近鉄道にハマってね。それで、1番優れているこの時代のシンカンセン?だっけ。それを見たいんだって。」
「成程。男の子なら誰でも乗り物に憧れるものね。」
にしてもハマる年齢が遅すぎると思うが。
というわけで入場券を購入し、新幹線ホームに向かった。
・・・・・・
長いエスカレーターを登っていく。
詳しくは知らないが、切符売り場が地下で、ホームが地上なのでこの様な仕組みになっているらしい。
光が刺す。
北海道新幹線ホームに到着だ。
「到着の列車は、はやぶさ○○○号、新函館北斗行きです。自由席は・・・」
新函館北斗・・・ここから北海道に行くのか。
「見ろ!E5系だぞ!」
「あっちはE7系だ!」
2人は子供みたいにはしゃいでいる。
「・・・まあ、私達はベンチでゆっくりしましょうか。」
「まあね。2人なら大丈夫でしょ。」
私とイロハは、はしゃぐ2人と次々行っては来る新幹線を眺めていた。