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6チュン目

 皆様。おはようございます。霧の朝は少し不安になります。

 霧の中でもアプリで方向が分るので問題なく進んでいく。

 どうやって方向を示してるのかは気にしないことにした。

 途中、精霊さんが草花を集めているのでアプリで確認しながら鞄に詰めていく。

 どうやらいつものオイルの材料みたい。葉っぱを磨り潰してみると知っている香がした。

 このオイル売ったら儲かるんじゃないかな?と思ったけどどうやら精霊さん達の秘密のレシピみたい。

 精霊さんは言葉は喋れないけど動きで何となく何が言いたいかは分るようになった。

 霧を抜けるとそこは草原で、明らかに整備された1本の道が通っていた。

 整備されたと言っても草を取り払い地面を踏み固めた程度だけど。

 道の先には小さく石の壁らしき物が見える。あれが街の様だ。

 ワクワク半分ドキドキ半分で歩き出した。


「あいあむうぃなー」


 わたしの足の下には屈強な男が4人重なり合って倒れています。

 道を歩いていたら突然襲われたのではったおしておきました。

 おうおうお嬢ちゃん1人でこんなところにいちゃ危ないぜぇ?へっへっへっ。的な盗賊イベントかと思ったら、問答無用の奇襲だったので思わずバリアで弾き飛ばした後、ピンポイントバリアパンチで股間潰しておきました。お前達にも息子を失う悲しみを教えてやる。


「ぐっ……ぐぉおぉぉ。魔物め!森や沼だけでなく街も襲うというのかっ!」


 足元の男が何か言ってる。


「わたしは魔物では有りません!人間です!」


 多分。分類上は。


「騙されんぞ!この命に代えても討伐する!」


 まぁ気持ちは分るよ?今まで入れなかった沼地からこんな幼女出てきたらねぇ。

 それにどう見ても強そうな大人4人秒殺だったし。いや、殺してないけど。

 わたしが迷い人だって言えば信じてくれそうだけど、トラブルになるから秘密にしなさいって駄位妖精に言われてるし。

 どうしたものか。

 おや?遠くから馬の嘶きと足音が聞こえる。どうやら何人かこちらに向かっているようだ。


「これは一体何事……おぉ!なんて美しいお嬢さんだ!」


 うわ、鳥肌たった。

 白馬に乗った王子様的西洋イケメンの登場だけど。ナチュラルに言われると引くわ。


「殿下!騙されてはいけません!こいつは沼妖精です!沼に引きずり込まれます!」


 わぁマジもんの王子様なんだ。始めて見たけどリアルでもイケメンなんだね。


「失礼な!妖精さんはもっとちっちゃくてかわいらしいですよ!」


 ゲシゲシとスタンピングしておく。軽いんで効かないだろうけど。

 それにそんな危険な生き物じゃありません!ちょっといたずら好きなだけです。

 そんな事よりもまた拗れた。どうしよう。

 クイクイ


「ん?」


 精霊さんが何か言いたげ……そうだ!


「わたしは大精霊の使いです。それに刃を向けるとは何事ですか!」


 ちょっと啖呵切ってみる。


「な!?」


「お、お使い様!?」


 え、何この反応?精霊さんはサムズアップしてるからこれで良いんだよね?


「これは大変な失礼を!お前達、その命で詫びろ!」


「はっ!」


「いやいやいや!ちょっとまてぇ!早まるなぁ!」


 とりあえず全員殴って黙らせた。

 輝き唸れわたしの拳。



「ついに大精霊様が動かれたのか!」


「では、森と沼は開放されたのですね。これで当面の脅威は去ったと考えていいな」


「お使い様が解放を!?この様な幼子が……大変だったでしょう。しばらくはお休みください」


 ワイワイガヤガヤ

 現在、王城?の会議室らしき場所に居ます。思ったより大事感。

 ここに居る人みんな偉い人なんだよね?

 わたしはお人形。みんな気にしないで。

 そもそもここに来るまでもちょっと大変だった。

 急遽豪華な馬車が用意され、門から城までパレード。

 豪華な食事を出され。

 丸洗いの刑を受け。

 豪華なドレスを被せられ。

 王様と臨時の謁見をし。

 こうして会議室に連れてこられた。

 パ〇ラッシュ……もう疲れたよ……。

 それと随分久しぶりに普通?の服着たよ。久しぶりって言うか初だよ。ドレスだけど。

 なんて言うかピッタリした服じゃないと落ち着かないんですが……こんなフワフワヒラヒラした物じゃ引っかかって動けない。

 食事も全然食べられなかったよ。勿体無い。お使い様は精霊様と一緒で物食べないって間違った情報が流れてしまったよ……。

 みんなちゃんと話し聞いておくれよ。あぁ、さようなら温かいご飯。

 人里着いて安心したからかな……眠くなってきた……。

次から人の街編です

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