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33チュン目

 皆様。おはようござまいます。

 今日も遺跡めぐり。これが普通の観光だったら面白みもあるのだけど、ただの魔物退治ツアーとかレベリングみたいになっています。

 こちらに気が付くと地面からボコボコと飛び出てくる巨大ミミズ達。明らかに人を襲いに来ているので無視する訳にも行かず。わたしだけ地上に降り立ってミミズ駆除をして回る。

 恐ろしい事にノワール君で飛んでてもそこまで飛び上がってくるんだもの……初見は阿鼻叫喚でした。

 巨大ミミズから逃げる的な映画有ったなぁ……なんて思いつつミミズを倒します。まぁ炸裂弾で一発なんだけど。3分間しか活動できない光の巨人が怪獣にトドメの光線当てた時みたいな爆発をする。

 飛び散った死骸はノワール君が食べたりわたしが吸収していく。サイズだけは大きいのでたっぷり魔力を補充できるので利率は良いかも。

 今日はアーノルドとは別行動。彼……彼女?は帝都に潜入して情報収集をしてもらう事に。

 と言うのも、遺跡の数が半端なくどこに例の仲間がいるのか全く分らない。

 わたしは地上から、エリカさんとノワール君は上空から捜索中。本当に見つかるのだろうか?


 もう何体目かも覚えていない巨大ミミズを吸収し終えた。

 確かに今ままでも魔物の領域だった場所はすごい湧いていたけど、大きさが大きさだけに非常に面倒で困る。この遺跡が広いのは分るけどそれにしたってどこにいるんだって……まぁ地下に潜っているんだけど。

 うん?地下?

 もしかしてこの遺跡って地下に広がっていたりしないよね?もしそうであったのなら完全に無駄足だったのでは……。

 直ぐ横には巨大ミミズ掘った大穴が空いている。覗き込んでも底が見えない。

 わたしの鞄がいくら魔法の鞄だからと言っても、今から地下探査できるような装備は入っていない。

 流石のわたしでも生き埋めになったら助からないだろうし、地下遺跡の有無はちゃんと調べないと。

 仮に地下遺跡が有ったとしても、巨大ミミズが掘り散らかしてて酷い事になっていそうだけど。

 照明弾を打ち上げる。何か有った時はエリカさんとはこれで合図をする様になっている。

 しばらくするとノワール君が旋回してきて、さっと空き地に降りてくる。空き地と言っても、戦闘で崩壊した所なのだけど。きっと歴史的価値とか有ったんだろうな。まぁ守るようには戦えないのだけど。


「何か有ったの?」


「もしかして遺跡の地下なんじゃないかなって思って」


 2人で穴のを覗き込んでいる。

 巨大ミミズも直径が3m程有るので大きな穴がボコボコと空いている。地盤沈下とかしないのだろうか?


「ちょっと待ってね」


 エリカさんはブツブツと何か唱えると手の平に光球を作り出した。ライトボールと言う一般的な魔法らしい。

 そしてライトボールを穴に落とす。コロコロと転がり落ちた光球はあっと言う間に見えなくなった。


「……あーうん」


「……えーっと底は見えないみたいだね……」


 まぁ穴はあっちこっち空いてるし、下り易そうな穴を探すしかないか。

 穴の大きさが倍ぐらい有ればノワール君で入れただろうけど。


「先ずは地下が有るか裏取り。有るなら準備して下り易そうな穴から入ってみようと思うんだけど」


「遺跡に地下が有るならちゃんとした入り口あるんじゃない?」


「普通の遺跡なら有るはずだけど……こんなにミミズにボコボコにされてると分らないと思うんだ……」


「あーそうかも」


「正直、いつ地盤沈下するか分らなくて怖いんだけど」


 それにここまでミミズが多いと多分、ボスもそう言う系だろうなぁ……どうやって引きずり出そう。


 辺りに肉が焼ける香ばしい香が広がる。

 熱した石の上にスライスしたミミズの肉を焼く。昔、某ファーストフードのチェーン店で有ったなぁ。ミミズの肉が使われているってデマ。その後もピンク肉とか定期的にデマが出た気がする。


「本当に食べるの?」


「前に蛇食べたし一緒じゃない?」


 見た目はとてもハムステーキっぽい。この世界の魔物はわたし達の世界に生息していた生物とは似た見た目でも味やらは違うので食べてみないと分らないのだ。ただし、一般的には魔物は食べない。わたしは最初の一週間が有ったので食べなければ生きれなかっただけである。

 何で食べないんだろう?別に毒もないし、むしろ食べると力がつくような気がする。


「宗教的な理由だったかな?魔物は魔物を食べて成長していくから、人は人である為に魔物を食べないとか」


「あー宗教的な理由ね……なら仕方ないかな」


 宗教ね。怖いよね、宗教。人は信じるものの為なら戦争とかも起こすしね。

 ちなみにミミズ肉は何か魚肉ソーセージみたいな味だった。


 のんびりと昼食を取っているとスマホにメッセージが入る。帝都に行ったアーノルドに情報収集を頼んでいたからその結果だろう。

 やはり地下にも遺跡が広がっているらしい。

 地下遺跡は大迷宮と呼ばれ、かなり広域かつ深いらしい。帝国の主な冒険者達は探索者と呼ばれ潜っているのだとか。

 探索者達は基本的に帝都の地下を攻略範囲としており、迷宮経由で魔物が帝都内に入らないようにしているのだとか。

 現状の巨大ミミズ大量発生は辺境の探索者不足を加速させており、巨大ミミズがより巨大化している悪循環を引き起こしている。


「うーん?もしかして東側滅亡の危機?」


「……あんまりのんびりしてられないって感じか……」


 仕方ない、やりますか。

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