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3チュン目

戦闘はあんまり無いです。ギャグ物なので。

 みなさま、おはようございます。

 あれから1週間経ちました。わたしは必死に今を生きています。


 あの後、翌日から林に入るとそこは魔物の巣窟でした。

 幼子(ただし中身はおっさん)が突如弱肉強食の世界に放り込まれたのです!

 必死に逃げ、時に戦い、血肉を啜り何とか生きてまいりました。

 血肉を得る度に身体能力はグングンと上がり、今では枝から枝へと軽々飛び跳ねて行けます。

 そして水晶で物を作る能力は板とかロープの様な簡単なものなら両手足から。

 右手からはより複雑な物を。

 銃弾も爆発以外に貫通や燃焼、スタン等数種類。

 そして左手はなんと生き物以外を光の粒子にして吸収できる様になりました!

 生き物も死骸なら吸収できます。

 この吸収能力を手に入れてから、食事も睡眠もしてません。どうやら人間辞めたらしいです!(涙目)

 たった1週間の異世界生活で人間辞めたけど、TS経験者にはちっとも応えませんね!(涙目)

 多分、この世界は魔力回復に食事や睡眠が必要なので、魔力有り余ってると不要になるんでしょうね。

 そんな事より今追いかけてる狼らしき魔物の群れの親玉がとても早くて追いつけません。

 どういう仕組みか分からないけど、銃弾避けられました!絶対にとって食ってやる!逆赤頭巾だぁ!

 今、パーカーは血に染まり赤を通り越して黒いです。そうしなければ生き残れなかった。

 何故か一切傷も汚れも付かないスク水とサイハイが不気味ですがとても頼もしいです!


 木の間を凄まじい速度で疾走する狼を、木の枝間を飛び、時に足の下に魔力板を出して宙を駆けながら追いかけっこする事数時間。

 ついに滝壺に狼の親玉を追い詰めたぞ!往生せいやぁ!

 しかし、ここで焦ってはいけない。手負いの獣は恐ろしい事をこの1週間で学んだのだ。

 姿勢低く、唸りこちらを睨みつける狼。

 こちらも銃口を突き付け直ぐに撃てる状態だ。

 あっという間も無く詰められる距離。一瞬が生死を分ける距離。

 しかし、この距離でも相手は銃弾を避け、わたしは牙を避けられないだろう。

 つまり優勢に見えて実は劣勢。

 親玉は群れを全滅させた得体の知れない力、銃撃から逃げていただけでそれが知られれば即座に喰いついて来るだろう。

 だから逃げ腰の姿勢は見せられない。

 先に動いたのはわたしだった。

 放たれた銃弾は真っ直ぐに狼へと進む。

 今度は狼も避けない。

 しかし、銃弾は鬣で反れ地面へと着弾した。その毛並みはまるで鋼の様に銃弾を弾いたのだ!

 でもそれは狙い通り。

 着弾した弾丸は大きく爆発し、衝撃が狼を吹飛ばす。

 わたしも飛び出し両手を前に突き出す。

 そして突き出した両手から魔力の壁を作り、飛ばされてきた狼をぶつける!

 爆発も壁も不意打ちだったので受身など取れず狼は壁に激突。

 ゴキリと嫌な音をたてて狼は息絶えた。


「親玉とったどー!」


 わたしがこのエリアの生態系の頂点に君臨した瞬間だった。


 狼激闘の発端は、いろんな魔物の血を吸ったわたしのパーカー?の臭いに恐れをなして殆どの魔物が避けるようになった6日目の夜から始まった。わたしは臭くないぞ。

 日が沈み夜闇が訪れた頃に遠吠えと共に狼の群れが襲撃してきたのだ。

 おそらく、「頂点は我々だ。余所者がいい気になるなよ?」と言う事だったのだろう。

 しかし、既に飽和魔力で不眠不休のわたしに奇襲は成立しなかった。

 接近に気が付きワイヤーと爆発弾を組み合わせてトラップを仕掛けておいたらまんまとはまったのである。

 パニックになったところを狙撃し各個撃破。いち早く正気を取り戻し逃げ出した親玉との追いかけっこを開始し先程に至る。

 ゴメン、全然激闘じゃなかった。一方的に虐殺しました。テヘペロ。


「じゃーん出来ました!狼の親玉肉の煮込みです!」


 鍋をかき混ぜながら思い返してしまったぜ。

 食事要らずのわたしですが今回はボスなので食べます!

 いつの間にかスマホはバージョンアップして植物図鑑機能がつきました。

 カメラで写すつとどんな植物か教えてくれるので食べれるとか食べれないとか分ります。スパイスや香草もバッチリ。

 そして魔力の多い多い魔物ほどおいしい(経験的に)のでこれは多分最高においしいはずです!

 きっとA5和牛も真っ青に違いない!食べた事無いけど。


「いただきます!」


 パク


「ウッ……オゲェ……(キラキラキラ)」


 ※この後スタッフがおいしく吸収しました。


 この世界でも狼は不味いらしい。一部の犬はおいしいと聞いていた分がっかりだよ!

 吸収した魔力量は段違いで多いのに。魔力量とおいしさは比例しない事が判明した。もう二度と狼は食べない。

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