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11チュン目

 目が覚めると幼女の膝枕でした。皆様。おはようございます。

 リリィはいつものお転婆ぶりはどこへ行ったのか、聖女のように穏やかな表情をしていた。もしかしてこれがバブみ!?


「気がついたのね。覚えてる?浄化は魔力を使うから魔力切れで気を失ってしまったの」


 違います。あなたに首を絞められました。

 もしかしたら吸収能力は寝ることに恐れを感じたわたしが作り出した生存能力なのかもしれません。

 そんな訳無いか。

 どうやら回復に吸収した分は消費してしまったらしくとてもお腹が空いています。早く次の獲物を探さないと。


「ふむ、どうやら少々混乱しているようだね」


 そりゃ混乱しますよ。だっていきなりタックルからの首絞めですよ?何か恨みでも買ったのだろうか?


「では、伝記についてわたくしが教えてあげます」


 伝記曰く、この世界には清らかな魂と穢れた魂が在るそうだ。

 清らかな魂は死と共に世界に還元され再び命として生まれ変わる。

 しかし、穢れた魂は他の魂を取り込みより大きく強大になっていく。

 それはいずれ世界を滅ぼすほどまで巨大化するという。

 魔物は穢れた魂を持つため他の魂を襲うのだ。

 その穢れた魂を浄化し、清らかな魂へと戻すのが精霊の使者。つまりお使い様なのだ。


「……と言うことなの」


「流石、リリィよく勉強しているね」


「勿論です!お母様からはわたくしはいずれ浄化ができる様になると言われていますから!」


 兄妹仲良くて大変結構です。

 しかし、今わたしは大変焦っています。

 わたしめっちゃ魔物じゃん!?だってもう吸収しないと落ち着かないもん……。やっぱり人間じゃなかったんだね(涙目)。

 そしてこの膝枕してくれてる幼女がわたしの天敵とか物語にしても出来過ぎじゃありませんか?理不尽!


「お願いミコ、わたくしに浄化を教えて!あなたも言ったでしょ?この力は人の世の為に使うべきだって」


 きたー!聞きたくなかった言葉!しかも自分で自分の首絞めてる!


「ご、ごめんなさい。実はわたしにもどうやっているのか分らなくて……その、教えるのはちょっと……」


 ご、誤魔化しておこう。


 その後はただのピクニックになってしまった。

 青い空の下、穏やかな風の吹き抜ける草原でお弁当を食べ、お茶を飲んで過ごした。

 小さな魔物はちょくちょく出たがサムブレイク・フォーが見えないところで処理していたらしい。

 結局、わたしはおやつ(魔物)にありつく事ができなかった。おかげさまで今日もぐっすり寝れそうです。

 そしてリリィがわたしの最大の敵になるかもしれないと言う事はリリィが浄化を使えるようになるまでは考えない事にした。

 先延ばしである。浄化されて消えてしまうぐらいならおっぱい吸われるくらい許そう。いや、やっぱりやめて欲しいかな……。


 帰りは馬車でした。幼女2人の足では城につく頃には夜になってしまうから。まぁ楽なら何でもいいや。

 リリィは久しぶりに外に出たらしく大はしゃぎ。ちょっとわたしから意識が外れているので考え事です。

 先程の伝記によりはボスばかり食べてる……もとい、食べたいわたしはいずれ世界を滅ぼす魔物になるかもしれない。

 大精霊のお願いを聞いて各地を回り解放して行けば当然ボスを食べて回ることになるから可能性は高い。

 世界を滅ぼす魔物。わたしは魔王にでもなるのだろうか?

 別に世界征服したいとか思ってないし。ただ美味しいものが食べたいだけなんだよ。うーん。まぁ今気にしても仕方ないか。

 城に帰れば今日もマリアンヌさんのお世話イリュージョンを受け、気がつけば就寝時間。

 リリィは久しぶりのお外で疲れてしまったらしくあっという間に就寝。

 あぁ寝るのが怖い。いや、寝るのはいいけど朝起きた時に何が起きてるか分らないのが怖い。

 寝たくない、寝たくないよ……スヤァ……

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