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1チュン目

初投稿です。お手柔らかにお願いします。

 おはよう諸君。突然だが私は男性無職(30)と言うやつだ。

 ちなみに彼女居ない歴イコール年齢なのでジョブはニート、クラスは魔法使い。

 今時珍しくはないだろう。

 前職では所謂普通のサラリーマンだったが、仕事に忙殺され体を壊し会社を辞めた。

 何度会社燃えろ!いっそ終末戦争でも起こればいいのに!とか思っただろうか。

 良い子のみんなは体壊す前に会社辞めるんだよ?良いね?おじさんとの約束だ。


 さて、そろそろ本題に入ろう。

 いつもの様にいつもの時間で起きたところは問題ない。

 ただ今日はいつもと違う問題が発生した。

 それはいつも添い寝している全長120cmの白熊抱き枕。コイツの頭部が顔の横に有ることだ。

 いつもなら顎の下なのにだ。

 つまり身長が縮んでいる。120cmぐらいまでにはなってる。

 ついで言えばマイサムの感覚が無いのだ。

 はっはっは、そんな馬鹿な話があってたまるか。ラノベやマンガだけにしときたまえよ。

 二度寝キメとこう。今は怒る上司もいないんだ。


 が、結局のところプレッシャー状態で寝られるわけもなく。

 そもそもそんなにメンタル強かったら体壊してねーよバーカー!と叫びたいぐらいだ。

 シャワーを浴びることにした。

 ちなみにTシャツは何とか肩に引っかかったが、下はパンツまでオートパージだった。もう何も言うな。

 給湯器のスイッチ入れるのに背伸びするはめになった。

 ヤケクソ気味にTシャツを投げ捨てる。この時体は一切見ない。

 真っ直ぐ前を見て浴室の戸をガラッと一気に開ける。

 バーンと跳ね返り結局閉まるので丁寧に開けなおす。

 そこには輝く金髪セミロングと南の海の様に碧い瞳の美幼女が産まれたままの姿を鏡にさらしているではないか!

 ただし、御髪は寝癖で大爆発。半目に眉間に皺よりまくりのすこぶる機嫌悪そうな表情で。

 顔は変われどこの表情はまごうことなき自分の寝起きだった。

 ニコッ

 うわっ、どちゃくそかわいい。天使かよ。

 うん、シャワー浴びよ。

 こんな美幼女の御髪を男性用のメンソール入りリンスインシャンプーで洗うのも何か申し訳無い気がするけど。

 ボディタオルもちょっと硬いのでこの真っ白でプニツルの肌を傷つけてしまわないか心配だったけど。

 チラッと鏡を見ると一生懸命体洗っている幼女がいる。これが自分じゃなかったら微笑ましいんだけどなぁ。

 TS物だと自分の体に欲情しちゃうとかもあるけど欠片もそんな気もしない。そんなの幻想だよ。詐欺だよ。


 お風呂から出ました。体を拭き髪にタオル巻きます。体には巻いてませんけど。だって独り暮らし、隠す必要が何処にある!

 さて、困ったぞ。着る物が無い、有る訳が無い。今のご時勢独身男が持ってたら捕まりそう。

 とりあえずTシャツの肩口をちょっと結んで抜け落ちないようにして被る。ウエストをベルトで絞る。

 下、どうしよう。直履きは嫌だな。

 仕方ないので手拭いと紐を用意します。褌です。この現代に褌です。祭りじゃないんだぞ!空が青いなーいい天気。

 と言う訳でできました。褌なんて始めて巻いたのでとても疲れました。

 途中、ドライヤーとブラシが洗面台の上の棚から取れないという事故がありました。

 髪は癖っ毛で乾かしてもぴょんぴょんしてました。


 次にするべき事はやはりご飯です。お腹が空いているといいアイディアも出てきません。

 食パンをトーストしカフェオレを入れます。

 背伸びしてトースターからパンを取り出す怖さと言ったらもう味わいたくありません。次から踏み台を使います。

 お腹が膨れたらちょっと落ち着きました。でもパン1枚でお腹いっぱいかぁ。

 給食残す子とか食べるの遅い子居るけどそんな事でいじめとかかわいそうだよ。

 テレビのニュースでは酷い交通事故のニュースが流れていた。どうやら死亡事故らしい。

 不謹慎だけどこんな前フリの無いTSも有るんだから被害者の方も異世界転生とかしてるんじゃないかとぼんやり思ってしまった。


「ふんふふんふふ~ん♪」


 折角だからアイドルの歌とか歌っちゃうもんね。鏡の前でくるくる~っと。

 お遊戯会か!

 うー、こんなかわいい子になれるなら服いっぱい用意したのに。鏡越しでもかわいい子見たいじゃん。

 今外に出たら即補導。だって今日は平日だもの。サイズの合ってない服とか不安要素しかない。

 今の世間様は厳しいから。それにこんな事話して誰が信じるの?拗れるだけだもの。

 スケブにサラサラとスケッチ。自撮りならぬ自描き?ついでに魔法少女っぽいデザインの服描いちゃってまぁかわいい。

 布とミシンあったら自分で縫うのに。残念。

 迷彩のヘルメット被ってライフル持ってみた。あ、これ怒られるやつだ!

 ライフル構えたり回したりしつつ、ライフルと身長あんまり変わらないし取り回し悪いなぁなんて。

 使えなくはないけどなかなかマンガの様にかっこよくはならないね。

 少しでも無理なく着れそうな服を探すべく押入れをひっくり返す。


「あっ」


 存在すら忘却の彼方に飛ばしていたとんでもない物が出てきてしまった。

 資料と称して実家からパクってきた実際に妹が着ていたスク水。

 マンガ雑誌についてたサイハイ。

 持ってないなんて言ったの誰だよ。俺だよ!むしろよっぽど事案だよ!

 お、落ち着け。びーくーる、びーくーるだ。


「うわぁ……」


 結局、着ました。犯罪的と言うかもうこれ犯罪だよ。

 ライフルも持っちゃってます。木目の美しいクラッシックなレバーアクションライフルが紺の水着に映えるなぁ(白目)。

 創作ではこういう子も描いた事はあるけどリアルで目にして良い物じゃないよ。

 こういうの許されるのは画面の向こう側だけだよ。

 TS物だとトイレとか結構ショック受けてるの有るけど一番ショックだったのこの格好だよ。

 あぁ……何か大事な物が消えていく……。


 結局、スク水サイハイがピッタリとして意外と温かいのでその上からグレーのパーカー羽織って部屋の隅で膝抱えています。

 何故かライフルとスマホや財布の入った鞄を背負ってるけど気にしないで下さい。

 どうしてこうなった。抱えたいのは頭かもしれない。

 何か疲れたし……ちょっと、眠くなってきたかも……。

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