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1・お荷物。

やっぱり新作はドキドキですね。

みなさんの読みたいお話とはズレてるかも知れませんがお見捨てなく

お付き合いいただけたらうれしいです。


では、始まり始まり。

よろしくお願いしまーす。

 女がオークに襲われていた。

ココは森の中。

助けなんぞ来るわけも無い場所だがオレが助けになることにした。

ハグレたオークなんぞ怖くもなんともない。

農夫で村人だがこれでも元兵士だからな。

一撃であの世に行ってもらったよ。


兵士時代の略奪品のマジックバッグにオークを入れた。

容量はオークが五匹くらい入るが今日の狩りはココまでにしておこう。

なにしろ「お荷物」ができたからな。

女は目覚めない。揺すってみてもダメだった。

なので担いで帰った。


女の荷物らしきモノはカサカサ音のするペラペラな白い袋に入った

五個ばかりの赤い実だった。

なんだか黄色い長い実のようなモノもあったが食べられるモノだったとしても

オークに踏まれたらしくて潰れてたから食べる気にはなれない。ポイだな。


しっかしなんでこんな森の中に女が居たんだろう?

女の騎士は居るが兵士はいない。

女の冒険者がいないわけでもないがまあほんの少数だし性別を悟られないように

してるヤツがほとんどだと聞いた。

余計なトラブルの元なのは考えなくても分かるもんな。


ハグレだとはいえオークが出るような森の中に武器も持っていない女が一人で

果物だけ持って歩いてるなんてのは不可解そのものだ。

でも女なんだよな……コイツ。


家にはほとんど寝たきりのお袋がいるだけだ。

親父はもう居ない。

農閑期にきこりをしてたんだが魔獣の襲われたんだそうだ。

オレが兵士に徴用されてる間に。


農夫のオレが狩人のマネなんかしてるのはお袋の薬代のためだ。

親父のせいで色々苦労させられた挙げ句の病気だからなんとかしてやりたいが

できるのは薬を飲ませて症状を軽くしてやるだけだ。

完治させる薬じゃあないがそれでも結構な値段だ。

狩りの獲物の代金のオカゲでなんとか仕入れることができている。

オークは結構な値段だから暫くは息がつけるだろう。


部屋数の多い家じゃあないがお袋とは別の部屋に女を寝かせた。

村の店は村長がやってるよろず屋だけだ。

なのでソコにオークを引き取ってもらう。

ついでに女を森で拾ったことを報告しておく。

何処から来たのかも分からないしまだ意識も戻ってないんだがな。


「どこからも捜索依頼も来てないし一体どこの誰なんだろうな。

まあ、分からなかったらお前んトコの奴隷にでもすればいいさ。

拾ったモンのモノだからな。

お袋さんの世話をさせるにゃあ丁度いいと思うゾ」


そうは言うが食い扶持が増えるだけだってコトでもある。

どうするにしても女が目覚めれば何か分かるだろう。

そう思ってたんだがな……目覚めても何も分からなかったんだよ。

女にはコノ国の言葉が通じなかったんだ。


コノ国の周りの国々は大体同じような言葉だったはずだ。

元は大きな帝国だったって話だったと思う。

言葉も通じずドコの誰かも分からない……「お荷物」そのものだな。

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