ほっと一息
「ああ、ここだよここ。」
吹き荒れる風の中で洞窟を指さすナモミ。
・・・
「ふう、ほっと一息やな。」
「だね。ずっと風に吹かれてたから体が冷えちゃった。」
「少し休憩しますか?」
「祠まではもうちょっと歩くから、その方がいいかもな。」
・・・
「フレイム。ふぅ、温かい。」
パチパチと音をたてて燃える薪。
「赤いと余計に温かく感じますね。」
「だね~、大事だね~色って。」
「そやな。神様に感謝や。」
「あー、神様といえば、キュアリスってどうしたんだ?」
ナモミがそう言うと、直後にフォセカの左耳のイヤリングが光出す。
「いるわよ。ただいま~。」
「おお、戻ってたの?」
「ええ、ついさっきね。ここどこ?」
「カキフェーズバレーですよ、キュアリスさん。風の祠が近くにあると思われます。」
「え、それってダーリンの家の超近くなんじゃないの?早くいきましょうよ!」
「いやいや、ちょっと待って。あたしら風の中歩いて来たばっかで、へとへとなんだって。」
「あらそうだったの、ごめん、気づかなかったわ。あ、いいものあるからあげるわ、ちょい待ってて。」
スッと消えるキュアリス。
5秒ほどして再び現れる。
「はいこれ、お土産のおせんべい。」
「おお、さんきゅー。キュアリスはどこ行ってたの?」
「結構広いところ。あなた達ヒトだとなんて呼ぶんだったかしら?えーっと、忘れたわね。」
「てきとー。」
フォセカがクスクスと笑う。
「まあ、そのうち思い出すわよ。それよりもさっさと食べて、さっさと回復する!
早くあたしをダーリンのところまで連れて行って!」
(うわー。めんどくせーなー。神具に閉じ込めといた方がいいんじゃないか?これ。
あー、でもそれはそれでめんどくさそー。)
そんな不敬なことを思いながら、せんべいをかじるナモミであった。




