フレイアの祭壇
村から持ってきた供え物を祭壇に置く案内の女性。
「フレイア様。もうしわけございませんでした。
どうか私達サッチスの村人をお許しくださいませ。」
女性は膝を着き、目を閉じて手を合わせている。
(フォセ。あったか?)
(ううん。見つかんない。)
(どこにあんのやろな?)
「案内ありがとうございました。それでは私達はこれから祈祷の準備に入ろうと思いますので、
お姉さんは村でお待ちください。」
「わかりました。巫女様たちもお気をつけて。
では私は皆さまが温泉に入れるように準備しておきますね。」
そういうと案内役の女性が背を向け、山道を下っていく。
「スミレ。祠なさそうだぞ。」
「ちょっと祭壇の周り見て回ったけどなさそうだよー。」
「おかしいですね。サッチス村の方々も崇めているし、
火山なので火にもまつわっていますからここで間違いないと思うのですが。」
辺りを見渡すスミレ。
「おーい。あったわー。みんな来てやー。」
祭壇よりもさらに上の崖からローズがひょこりと顔を出す。
・・・
-- 火山の祠 --
「でかしたぞ、ローズ。」
「せやろ。」
「あ、神具がありました。・・・けど。」
神具の飾られている台座の周囲にはロープが張り巡らされており、
進入禁止の看板が立てられている。
「う~ん、これは入りにくいね。気持ち的な意味で。」
「そんなこと言ってられないじゃん。ていうかそれ言いだすと、
これからあれ持ち出そうとしてんだぞあたしら。」
そういってナモミが、台座の上に飾られ赤く輝いている杖のようなものを指さす。
「確かに。サッチス村の人らに見つかったら怒られるやろなぁ。」
「怒られるどころか八つ裂きだろ。
でもそこはあたしに考えがあるから大丈夫。
スミレは色力解放に集中してくれ。」
「わかりました。」
ロープの内側に侵入し、跪くスミレ。
「焔の女神フレイアよ。
元気の源、聖なる母よ。
我らの前に姿を現し、
その力を示したまへ。」




