サッチス村
--サッチス村 広場 銅像前--
銅像の前で女性が泣きじゃくっている。
「なんかあったん?」
モノクロの男性に話しかけるローズ。
「なんだお前ら、よそから来たのか?
なら悪いことは言ない。早くここから立ち去れ。」
仏頂面で答える男性。
「そんなこと言わんと教えてや。」
食い下がるローズ。
「別に教えたからといって、どうこうなるものでもないじゃろう。
教えてやったらよかろう。」
男性の隣に座っていたモノクロの老人が横から答える。
「今、ワシらの村では面倒なことが起こっておってな。
そこに銅像があるじゃろ?」
そう言って老人が持っている杖で近くの銅像の方を指す。
「女性の像・・・でしょうか?」
「中々セクシーな恰好してるねー。」
「それはな、女神フレイア様の銅像じゃ。
フレイア様は知っているかの?お嬢さん達。」
「じいちゃんフレイアについて詳しいの?」
ナモミが質問する。
「うむ。
ワシだけではなくこの村の者がみな、
フレイア様のことを崇拝しておってな。
そうそう、フレイア様と言えば活発で元気なことで有名でな。
そしてそれはもうお美しうて、
おっとすまん、何があったかじゃったな。話を戻そう。」
コホンと咳をする老人。
「今述べた通り、このサッチス村ではフレイア様を敬っておってな、
毎日、昼の12時に森や川で取れたものを捧げものとしてお供えするんじゃ。
じゃが、今日の分の捧げものを村の娘が忘れてしもうてな。
もちろんわざとではなかったし、本人もえらく悔やんでおるんじゃ。
しかし・・・・。」
そう言ってパイプタバコをふかす老人。
輪っかになった煙が、広がりながら空へと向かう。




