フォセカの秘密
--アオサ 広場--
「・・・あたし、みんなにはすごく感謝してるんだ。」
「そうだろうそうだろう。感謝だけでなく尊敬してもいいぞ。」
「・・・ローズにも、スミレちゃんにも。もちろんナモナモにもさ。」
「あれ?突っ込みなしでスルー?まじめな話な感じ?」
「今回は結構まじめな話かも。」
「そうか。」
「うん。・・・みんなには言ってなかったけどさ、あたし家族っていないんだ。
学校でみんなのグループに入れてもらうまでは、友達もいなかったしさ。」
「そういえばフォセって一年の途中から入ってきたよな。
・・・前の学校では友達できなかったのか?」
「ううん。そもそもあたし・・・、みんなと会った時よりも前の記憶がないの。
言葉は覚えてたし、自分の名前も覚えてた。魔法のこともまあまあわかってたし、
生活に支障のあるようなことは忘れてなかったのに。家族のこととか、昔の思い出だけがすっぽり思い出せないの。不思議だよね。」
「・・・そうだったのか。」
「うん。でもね、みんながいてくれたから寂しいとかはあんまりなかった。
学校にいけばみんなと会えたし。旅が始まってからも一緒だったしね。」
「うーん。まあ・・・、あれだ・・・そのうち思い出すこともあるかも知れんし。
それに、もうあたしら家族みたいなもんじゃん?
あたしのこと家族と思っていいぞ。あ、でもあたしの方がお姉さんな!」
「うん。ありがとう。これからもよろしくね。ナモナモ。
でもナモナモがお姉さんなのには同意し兼ねるかも。あたしの方がお姉さんでしょ。」
「いやいや、マンゴーとパパイヤの違いもわからんやつの妹にはなりたくないわ。」
「じゃあ・・・、はい、これは?」
ナモミが持っていたアイスを奪い取ったフォセカが、ナモミに見えないように隠しながら、
木のスプーンでアイスクリームをナモミの口元に運ぶ。
「う~ん。これはマンゴー!」
「ざんねーん。パパイヤでした!じゃあこっちは?」
「マンゴー!」
「ぶぶー、ざんねーん!またまたパパイヤでしたー!ナモナモだってわかってないじゃん!」
フォセカがイーッっと歯を見せて笑う。
「2回連続パパイヤはずるいぞ!というか今気づいたけど、あたしパパイヤもマンゴーも食べたことなかったわ。」




