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--森の家 ダイニング--
「スコーンは?」
「もうないわよ、さっきあなたが全部食べたでしょ?」
「それでクロユリさん、フォーウッドの祠は見つけたんですが肝心の神具が見当たらなかったので、
フォーウッドは後回しにすることにしたんです。他の神様の祠についてご存知のことはありませんか?」
「そうねぇ。アオサの海岸沿いにアクアリスの祠が祭られているという噂を聞いたことはあるけれど、あくまで噂程度だから。
それ以外の祠についてはわからないわ。お役に立てなくてごめんなさい。」
「そうですか。」
「んじゃ、とりあえずアオサまで戻るか。クロユリ、この森ってどの辺にあんの?」
スコーンがないとわかってがっかりしたナモミが聞く。
「大陸の東の端ね。」
「え?」
「大陸の東の端。」
「え?」
「もう、しつこいわね。アオサとは真逆。大陸の端っこよ。」
「よし。諦めよう。」
「諦めんな。」
ナモミの頭をポンと叩くローズ。
「ふふ。ナモミちゃん。あなた私の知り合いの人によく似てるわ。」
「そうなのか。さぞかし美形なんだろうな。」
「ふふ。そうね。」
「・・・仕方がないな。我が送っていこう。」
しぶしぶ黒トカゲがクロユリの膝の上で立ち上がる。




