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まっしろ大陸  作者: 竹石 環奈
魔女討伐編
2/178

はじまり

--最果ての村 アシタヘ--


「ナモミ~!今日から出発でしょ!?早く起きなさい!スミレちゃんたちも下で待ってるわよ!」


レンガづくりの一軒家の外まで聞こえる大きな声が響く。


「眠む~。めんどくせぇ~。」


緑色の長い髪をうねらせながら、少女が寝返りをうつ。


その5秒後、雷が落ちる。


「あんた、いい加減にしなさいよ!王様からきた勅命の旅、今日からなんでしょ!スミレちゃん達、何分待たせるつもりなの!」


エプロン姿の女性が、仁王像のごとくベッドの前で立っている。


「そんなの、王都の成金くそじじいが勝手に送ってきただけじゃん。

あたしは今の生活が気に入ってんだ。ああ、布団の中あったかいなり~。」


「ナモミ!!!!」





・・・





一軒家の玄関が開く。


出来立てのたんこぶをさすりながら緑髪の少女が出てくる。


「スミレちゃん達、ごめんねぇ~。ナモミ!あんた、世界救うまで帰ってくるんじゃないよ!」


そういうと後ろから出てきたエプロン姿の女性は、緑髪の少女の背中をバンッと叩いた。


「い、いえ、私たちはそんなに待ってませんから・・・。」


長身でスタイルの良い、ショートカットの紫髪の女性が苦笑いで手を横に振る。


「ナモナモ!おそよう!もうすぐお昼だよ。」


黄色いツインテールを振りかざして、小柄な少女が元気に挨拶する。


「OK!これでイツメンそろったな。おばさん、ナモミちゃんのことはウチらに任しといてや。」


自分の胸をポンと叩いて、緋色のポニーテールの女性が独特の訛りで答える。


「なんでお前らはそんなに元気なの?チワワなの?とくにフォセ。ああ、日光が眩しい。溶ける~。体が溶ける~。」


ナモミが目を細めながら大袈裟にその場で膝をつく。


「ナモナモはいつも通りだね、これから冒険が始まるってのに。」


フォセと呼ばれたツインテールの少女が笑顔で答える。


「ここでぐだぐだしててもしゃーないから、はよ行こやぁ。」


赤髪の女性がワクワクを隠し切れない様子でみんなに呼びかける。


「そうですね。この世界、早く何とかしないと・・・。」


紫髪の女性は、

白と黒以外の色が奪われた色あせた世界を見渡し、ため息をつくかのように呟いた。


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