職業発覚
「このガラス玉握ればいいのか?」
手のひらの上のガラス玉を見ながらナモミがスミレに聞く。
「はい。そのまま30秒ほど待つと、中に紋章が浮かび上がってくるはずです。」
「職業によって浮かびあがる絵柄が違うんだね~。」
「ナモミが終わったらウチもやってみたい。」
「お、浮かんできた。」
「これは羽の紋章ですね。これが紋章の一覧表です。え~っと羽の紋章は・・・・」
スミレが人差し指で一覧表を上から下になぞりながら話す。
「自由人・・・ですね。」
「自由人?初めて聞いたけど。」
フォセカが首を傾げる。
「自由人は、特に何かに秀でているわけはなく、かといって弱点もない。またレベルが上がりやすい。
何かにとらわれることなく物事を捉え、人と同じことをするのを嫌う傾向のある職業みたいですね。」
「あー、あんた自由人だわ。間違いないわ。」
ローズがニヤニヤしている。
「えー。なんか思ってた結果と違うんだが。あー、不良品なんだよこれ。」
・・・・・
「やっぱ壊れてるわけではなさそうだね。ローズが武闘家。
スミレちゃんがアタックウィザード、んであたしがヒールウィザードって出たし。」
フォセカが苦笑いする。
「いや、おかしい。こんなにかわいくて頭もよくて性格もいい完璧超人のあたしが自由人とか。」
膝をつき、こぶしで大地をたたくナモミ。
「もしかしてあんただけパラレルワールドにおんのか?
目の前のクソミドリは少なくとも性格は全然やな。
見た目のレベルもそこそこやし。」
いじるローズ。
「なんだと。ラムチソで買い物してた時なんて装備屋のおっさんに、
なんて可憐な少女なんだ。俺と結婚してくれ。
って言われたんだぞ。」
目を吊り上げて怒るナモミ。
「ほんとかよ。あやしいなぁ。」
「ナモミさん、そんなに落ち込まないでください。魔法適正は職業適性とは別ですから。
職業は自由人でも魔法適正は一般人よりも優れてるはずです。
それでないと王都から招集がくるはずないじゃないですか。」
フォローするスミレ。
「それって魔法適正なかったらゴミってことでしょ。
そうですよ。どうせあたしなんか。あたしには木の枝がお似合いですよ。
ユグドラシル、お前だけだよあたしの相棒は。」
いじけるナモミ。
「あわわ、ごめんなさい。ごめんなさい。」




