祝詞の練習
--ケスタレア 近郊--
(ん~。やっぱりんご味が至高だな。)
木陰に座ってコーンに乗ったリンゴアイスを舐めるナモミ。
(よし、今日も練習するか~。)
「あら、ナモミさんだ。好きですね~、アイスクリーム。」
スミレが通りかかる。
「おお、スミレ。こんな街のはずれに何しに来たのさ。」
「料理に使う香草が街のお店に売っていなかったので。
お店の方に聞いてみるとこの辺りに生えているというので取りに来ました。」
「そうかそうか。ここはそよ風も吹いてて気持ちいいぞ。しばらく休んでいったらどうだ?」
「そうですね、特に急いでるわけではないですから。」
・・・
「それでナモミさんはこんなところで何を?」
「ん~。アイス食べるとこ探して歩き回ってたら、
ここが居心地良さそうだったからいただけ。」
「ふふ。ナモミさんらしいですね。」
「褒められている気がしない。」
「はい、褒めてないです。」
「ぐぬぬ。」
「それにしても、残りの神々はどこにいるんでしょうね。」
「だなー、全然情報も入ってこないし。くそー。あたしも神具つけてみたいのに。
フォセカとスミレばっかじゃん。」
「誰が神具を纏うかは神様が選ばれますからね。私達ではどうすることもできないです。」
「ぐぬぅ。後、あれもやってみたいんだけど。スミレが跪いて詠むやつ。」
「祝詞ですか?ではナモミさんも次の祠でやってみますか?」
「うん、ちょっとかっこいいから。教えてくれ。」
「わかりました。じゃあ丁度時間もありますから、今のうちに一緒に練習しましょう。」
・・・
「祝詞は神様によって少しだけ違っています。今は例としてフォーウッドで説明しますね。」
「うん、頼む。」
「まずは神様の名前を呼びます。『森の女神フォーウッドよ』ですね。」
「森の女神フォーウッドよ。」
「はい、そうです。次はその神様が司っているものについて読み上げます。
『静寂の源、聖なる母よ。』」
「静寂の源、聖なる母よ。」
「最後はいつも同じです。『我らの前に姿を現し、その力を示したまへ。』」
「我らの前に姿を現し、その力を示したまへ。」
「はい、そうです。それであってます。」
「なるほどねー。」
直後、ナモミの腰の枝が輝き始める。
「ナモミさん、腰!」
「ん?ええ!?」




