最悪な出会い
初投稿です。寛大な気持ちで読んでいただけたら嬉しいです。
それは単なる気まぐれだったのかもしれない。
もしくは先程見たアニメに感化されたからかもしれない。
あるいは、、、
春休み、暇を極めた俺こと、櫻木啓一は、撮り貯めた深夜アニメの消化に勤しんでいた。
余談だが、もちろん、俺には友達はいる、少ない人数ではあるが俺はいると思っている。だから夏休みに友達と遊ばないのは休みとつく日には休みたいということから遊んでいないだけである。アニメの消化だってあるし、新作ゲームの攻略だってあるし、忙しいしね。
深夜アニメの消化にもひと段落つき、一日に一度は外に出なければならないといけないという意味のわからない族制により、とりあえずTシャツにステテコというラフな格好でコンビニへと向かった。外は春休みの夜だということからか風は冷たく、少し肌寒かった。一度、家に戻りパーカーを羽織った。
コンビニでは週刊誌を一通り立ち読みしてから、カップラーメン、エナジードリンク、あと買うように指示されていた、牛乳と愚妹のためのアイスを買った。
コンビニの店員のレジ打ちの遅さにイライラしたのと、買ったカップラーメンはトムヤムクン風とチリトマト風だったことは、もちろん余談である。
帰りの道、なぜか家まで最短距離で帰ろうとしなかった。愚妹のアイスを溶かしたいという気持ちは少しあった。だから、ふと、ビルの裏路地を覗き込んだのも理由なんてなかった。
覗き込んだ先には三人の男の後ろ姿が見えた。野郎の巣窟かとため息をつき、絡まれないようにと帰路に戻るかと振り返ろうとした瞬間、野郎の奥が月明かりに照らされて一人の女性の姿が映し出された。耳を傾けてみると口を塞がれているためか唸り声をあげているかのように聞こえる。
俺は察した、これは強姦の現場だと。助けなければという使命感が俺を覆いつくした。
「あの~、それって撮影かなんかですか?」
場が固まった。もちろん俺には強姦を止めさせるハウツーなど知らないし、もし、万が一、アダルトなビデオの撮影だった場合、恥ずかしくてその場で舌を噛んで死んでいただろう。
こちらに一番近かった野郎は舌打ちをし、頭を掻きながら俺に近づいた。
「んだ、テメェは、撮影なわけねぇだろ、今いいところなんだよ、邪魔すんじゃ、ぶふぉっ」
男の言い分が終わる前に男の鳩尾には、俺の拳が埋まっていた。そしてうずくまった男の頭を右手で上から抑え顔に膝を打ち込んだ。もちろん手加減なしで。
「何してんだテメェ!」
もう一つ向こう側にいた野郎が目の前の光景に唖然としていたが正気に戻り、こちらに罵声を飛ばし、殴りかかってきた。
しかし、ここは狭い裏路地、大振りなパンチは窮屈なパンチに成り下がる。そんなへなちょこパンチの手首を掴み引きながら、相手の勢いを利用し脇腹に蹴りを入れた。その手首は放すことなくそのままこちらに寄せ相手の髪の毛を掴み、横の壁に頭を叩きつけた。もちろんこれも手加減なしで。
「律儀に一人ずつ来るなんて、もしかして根は優しい子なのかな?」
「て、テメェ!調子に乗んじゃねぇぞ!」
激情した最後の野郎はポケットからバタフライナイフを取り出し、こちらに突き付けてきた。
「へへっ、これで少しは怖気づいたか?」
「よし、そうこなくちゃな、安心したよ、このままだと過剰防衛かなって心配していたところだ」
「チッ、ちょっとは痛い目見ねぇとわかんねぇようだなぁ!」
ナイフを持った野郎は顔を怒りに染めてナイフを振りかざす、が、俺はそれをコンビニの袋で受け止める。ちょうどナイフはカップラーメン刺さったようだ。俺は野郎のナイフを持つ右手を掴み壁に打ち付けた。カップラーメンに刺さったままのナイフを放した野郎の両耳をパンッと両手で打ち付ける。急な鼓膜の圧迫により三半規管が麻痺し、ひるんだ男の顎に右フックを放った。もちろんだが一切手加減なしで。
バタフライナイフの刺さったコンビニ袋を手に取り中身を確認すると、トムヤムクン風のほうに穴が開いていた。死体蹴り(もちろん死んではいない)は後味が悪いが食べ物を粗末にした恨みと、楽しみにしていたトムヤムクン風ヌードルを台無しにされた恨みを込めて腹部に蹴りを入れた。
目の前の光景を信じられないものだというような目をしている彼女のほうに向かった。近くで見てみると上半身の服装は乱暴に剥かれて下着姿になっていて、下半身のほうはまだ何ともなくはなかった。彼女は、失禁していた。
「君、大丈夫?、の前に、一応聞くんだけどさ、レイプされる願望とかあったりした?あったら謝ります、ごめんなさい」
場はまた固まった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回からもう少し長めになると思われますがご了承ください。
活動記録にも遊びに来てくださるとうれしいです。
次回は長めになると言ったものの更新はまだ未定です。無鉄砲な初投稿となってしまい申し訳ないです。