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7話ヒロイン?登場

オークを倒したは良いが…

これからマジでどうしよう…

辺りを見渡すと大分暗くなっていた…



今日はこれ以上歩くのはやめとくか…

そう判断した俺は

とりあえず丁度良さそうな木を見つけて

木に体を預けるようにして座った



疲れた…


思わず口から出た一言であった

いくら体は強化されてるとはいえ

足場の悪い森の中を10時間歩き続ければ

精神的にも肉体的にも疲れは相当なものだ



そしてそれに伴って眠気も襲ってくる

最初は森で一夜なんか絶対過ごしたくないと思っていたが疲れと眠気が俺の正常な判断能力を鈍らせていた


よし…寝るか


俺は木にもたれかかりながら

瞼を閉じた




寝て数時間くらい経った頃だろうか


突然俺の鼓膜が一つの音を拾う

その音で目が覚めた


音の正体はおそらく足音だ

一定の速度でこちらに近付いてくる…


目を凝らして見てみると

こちらに「光」が近付いてくるのが見てとれた


…まさか幽霊じゃねぇよな…

異世界だからってさすがに幽霊は…



そんな事を考えてる間に光はドンドンこちらに近付いてくる…

さすがに怖くなってきたので…


俺は逃げることにした


寝起きとはいえ

自分でもビックリするくらい速い速度で走ることができた


すると「光」もそれに合わせて速度を増して接近してきた



オイオイ…嘘だろ

「光」は凄まじいスピードで距離を詰めてくる


200メートルくらい追いかけっこしていたのだが


もう駄目だ…これ以上走れない…

俺の足は限界を迎える

このままじゃ追い付かれる…


「光」との距離はもう体一つ分空いてるか空いてないかの距離まで詰められてきている


やれやれ…俺もそろそろ本気を出さなければならないようだ…

見せてやろう…俺の隠された力をッッ!



「い、命だけは!命だけは獲らないで下さい!」


そう…本気の命乞いである

フ…見せてやるぜ大人のマジ泣きってやつをな…ッッ!


「…は? 」


「光」は豆鉄砲を食らった鳩のような反応をした


いや…よく見ればこれはただの「光」では無い

明かりを持った人間だ

質素な服に

ローブを羽織ってフードを顔深くまで被っている…

正直幽霊じゃなくても怖い

身長はとても低く

目測148㎝くらいだろうか…


「私は獣人族だけど別に人間なんて食べないよ! 」


「え…獣人…? 」


「え?分からないの?見りゃわかるでしょ」


いやいやフードそんな深く被ってりゃ

なんもわかんないっつーの


「フード…」


「あー!これは失礼」


ほら…と言わんばかりにその獣人は

フードをとった


フードを取った瞬間現れたのは

簡単に言えば猫耳美少女である


透き通るような白い肌に

少しクセのある艶々の金色の髪

その髪の長さは腰くらいまで伸びていた

目もパッチリしている


強いて個人的に残念なとこと言えば

幼なそうなのと胸が無いことだろうか

恐らく見た感じ12~13才くらいだろう…


正直生でみる獣人に俺は驚きを隠せなかった…


「え?なに?なんか変?」


少女は不機嫌そうに俺に質問する


「変っていうか…獣人ってやつを生で見るのは初めてだからさ…」


「え!本当に!どこの田舎者よ…」


相当少女は驚いてるようだ…


「まぁ…良いわ」


「そんなことよりアンタこんなところでこんな時間になにしてんの?」


やはりこの世界の住人からみても

この時間に森の中にいることは不思議なことなのか…


「迷っちゃったんだよ…てかお前こそこんな時間に森の中で一人でなにやってたんだ?」



「私はね…ちょっとわけあって追われてる身なの…

あの町にいたら見つかるかと思って森に逃げてきたの」


だからフードをあんな深々と被って

顔を隠してたワケか…

色々事情がおありのようだが

そんなことより

俺はもっと優先すべき事がある


「とりあえずさ…森から抜け出す方法教えてくんない?俺腹へって死にそうなんだわ…ついでに近くの町とか教えてもらえると助かる」


「なら私も今から次の町に向かうところだから

一緒についてくる?」


「そりゃ助かるぜ」


このヒトコマが俺の異世界旅の幕開けとなった…




























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