表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Light and Dark  作者: 宇恵野キヅナ
ピクニック(ボール探し)・再会
13/13

Ⅵ-2

スチュアート「・・・君、アンソニーだろ?」


ケヴィン「そうだ。・・・君は、スチュアートか?」


スチュアート「ああ。それで、僕の妻のキャサリンだ」


キャサリン「ものすごく久しぶりね!アンソニー、元気だった?」


ケヴィン「ああ、元気だった。・・・俺、今・・・本名の『ケヴィン』で生きてるんだ」


スチュアート「じゃあ、僕達も今日から君のことケヴィンって呼んで良いかな?」


ケヴィン「ああ、そうしてくれると嬉しいよ」


スチュアート「ケヴィン、僕達の子供達のリチャードとウェンディだ」


ケヴィン「へえー、スチュアートとキャサリンによく似てる!」


スチュアート「ところで、ケヴィンは結婚したのか?」


ケヴィン「ああ、したよ。・・・俺の妻のアリス。そして、長男のトム、次男のジョージ、長女のアン、次女のエイミーだ」


キャサリン「四人も子供達がいて、大変じゃない?」


ケヴィン「そうだな、大変だな。でも、楽しいよな!?」


アリス「ええ!!とっても大変だけど、とっても楽しい家族なんです」


スチュアート「それは、良かった。ケヴィンが幸せで本当に良かった」


ケヴィン「ありがとう。スチュアートもキャサリンも幸せそうで安心した」


トム「ねえ、パパー遊んでいーい?」


ケヴィン「うん、いいよ」


ジョージ「やったー!!」



トム、ジョージ遊び始める



アリス「アンは遊ばないの?」


アン「遊ぶよー!でもねー、あの子(リチャードを見ながら)とも遊びたいのー」


アリス「リチャードくんとも遊びたいの?」


アン「うん!!」


キャサリン「リチャード、アンちゃん達と遊ぶ?」


リチャード「うん!!アンちゃん、行こー!!」


アン「うん!!」



トム、ジョージと一緒にアン、リチャードも遊ぶ



キャサリン「あら、もうすぐお昼だわ!お昼の支度始めないと・・・」


アリス「私もお昼の支度しなくちゃ・・・」


キャサリン「あ!じゃあ、今日のお昼一緒に食べない?」


アリス「え!!良いんですか?一緒に食べても・・・」


キャサリン「ええ、もちろん!!あなた、いいわよね!?」


スチュアート「ああ、リチャードもトムくん達と仲良くなったみたいだからね!!」



ケヴィン、スチュアート   トム、ジョージ、アン、リチャードの遊んでいるのを見る



アリス、キャサリン   お昼の支度する



ケヴィン「リチャードくん、もう、トム達の友達だな」


アリス「お昼の支度はこれでいいわ!」


キャサリン「お昼よー!!」


子供達「やったー!!お昼だー!!」



お昼を食べ始める



ケヴィン「スチュアート、ちょっといいかな?」


スチュアート「いいけど・・・」



ケヴィン、スチュアート   アリス達から離れた所に座り込む



ケヴィン「今日、会うとは思わなかった」


スチュアート「僕もだ。会うのは何年ぶりかな?」


ケヴィン「たぶん、七、八年ぐらいだ」


スチュアート「ずいぶんと僕達会ってないんだな・・・」


ケヴィン「ところで、何で今日ここに来たんだ?」


スチュアート「たまには遠くまで行くのも良いかと思ってね」


ケヴィン「そうか」


スチュアート「・・・ケヴィンの奥さん、すてきな人だね。どこで知り合ったんだ?」


ケヴィン「アリスと知り合ったのは、確か・・・何かのパーティーに行った時だった。つまらなくて帰ろうとして、ドアの近くまで行ったんだ。そしたら、アリスが慌てて入って来てぶつかったんだ。それから、いろいろ話すようになって・・・」


スチュアート「運命的な出会いだったわけか・・・」


ケヴィン「そうだな、今思えば運命的な出会いだな」


スチュアート「・・・ケヴィン、僕達は今でも友達だよな?」


ケヴィン「ああ、俺達は今でも友達でこれから死ぬまでも友達だ」


スチュアート「それを聞いて安心した」


ケヴィン「どうしてこんなこと聞くんだ?」


スチュアート「・・・僕達がキャサリンのことで話し合ったこと覚えてるか?」


ケヴィン「ああ、覚えてる」


スチュアート「あの時からケヴィンと連絡がとれなくなっただろう?だから、もう僕達の友情は終わったんだと思ってたから・・・」


ケヴィン「スチュアート、そんなことあるわけないだろう。俺が旅に出た理由は、恋よりも友情をとったからだ」


スチュアート「恋よりも友情?」


ケヴィン「ああ、そうだ。やっとできた俺のたった一人の友人を恋なんかのために無くしたくなかった。だから、俺は旅に出たんだ」


スチュアート「ケヴィン・・・ケヴィンは僕のために・・・」


ケヴィン「スチュアート、俺は今、何も後悔してない」


スチュアート「どうしてだ?」


ケヴィン「あの時があったから、俺はこうして今、幸せに暮らしているんだ。もし、あの時がなかったら、俺はアリスに会うこともなく、家族をもつこともなく、ケヴィンとして生きることもなかった。あの時があったおかげで今の自分がいるんだ。だから、あの時があって良かったと思ってる」


スチュアート「・・・でも、もし今とは違う未来だったら、どうする?」


ケヴィン「さあね・・・それは神様しか分からないさ。そうだろ?」


スチュアート「そうだな」


子供達(上の方を指しながら)「パパー!!お空、見てー!」



ケヴィン、スチュアート   アリス達の方に行く



アリス「きれいな夕焼けねー」


ケヴィン「ああ」


アン(上の方を指しながら)「あ!もうお星様が出てきてるよ!!」



全員   空(上の方)を見ている



スチュアート「さあ、そろそろ帰ろう」


キャサリン「そうね。リチャード帰るわよ」


リチャード「はーい!」


スチュアート「また、会おうな」


ケヴィン「ああ」



ケヴィン、スチュアート   握手する



リチャード「バイバイー!」


トム達「バイバイー!」



ケヴィン達、スチュアート達を見送る   スチュアート達、退場



ケヴィン「俺達も帰ろうか?」


アリス「ええ、来て良かったでしょ?」


ケヴィン「ああ、来て良かったよ。良いピクニックだった」



アリス、ケヴィンに微笑む



ケヴィン「本当に良いピクニックだった・・・」


アリス「トム、ジョージ、アン帰るわよ!エイミーも帰りましょうね」


ケヴィン「行こうか」


アリス「ええ」



ケヴィン達、後ろを向いてゆっくり歩く

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ