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ダンジョンおじさん  作者: 広路なゆる


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93/120

93.おじさんと館長

 シゲサトとの出来事があった翌日、ジサンは牧場に戻っていた。


 そして、向かう先は水族館である。


 辛辣なコメントを受け、★2評価となってしまった水族館。

 ジサンはなんとかしなければと思っているものの具体的な策は思い浮かんでいなかった。そんな重い足取りの中、水族館に入場する。


「おー、ようやく来たか……」


「!?」


 入るや否や、見知らぬ人物に話し掛けられる。

 いや、見知らぬというのは誤りだ。

 そこにいたのは鮮やかな橙色地(オレンジ)に白い(まだら)模様というややアバンギャルドなパーカーを着た中性的な青年であった。


「じ、ジイニ?」


「あ? 何、腑抜けた声出してんだ? 誘ったのはお前だろ?」


「……」


 確かにそうであった。ジイニとの戦いの後、血迷ったジサンは行く当てがないといったジイニを水族館へと誘致したのであった。ジイニはその場ではYESとは言わなかったため、まさか来てくれるとは思っていなかったのであった。


「見ての通り、俺は大海の加護を持つ魔帝だ。損はさせねえ。俺をスタッフとして雇え!」


「……!」


(えーと……)


 ==========================

 アクアリウム

 アクアリウムレベル:5

 場所:カワサキ

 オーナー:ジサン

 館長:ジイニ

 スタッフレベル:63

 入館料:100カネ(プレオープン)

 評判:★★☆☆☆(5)

 施設:小型水槽群、淡水コーナー、陸あり水槽、大型水槽

 ==========================


(スタッフレベル63!? まじか?)


「え? 館長?」


 ジイニもまさか館長に指定されるとは思っていなかったのか虚を突かれたような表情をしている。


 しかし、驚いたのはジサンの方であった。ジイニを館長に指定した瞬間、スタッフレベルが3から63に上昇したからである。


「ジサン、なかなかいいセンスしてるじゃねえか!」


「あっ! お前、マスターに向かって! っ……!」


 ジサンを呼び捨てにしたジイニにサラが憤慨するが、ジサンはそれを制止する。


「ふん……面白い……俺が館長になったからには、水族館のキャストは必ず幸せにしてみせる……!」


 ジイニの少し過剰な自信とも思える堂々とした発言はジサンにはとても心強かった。



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【作者新作】

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