91.ウサギさん、ファッション狂人
「失敗しやがって……この役立たずが!!」
「……す、すみませんでした……」
不甲斐なく失敗をし、叱責されるウルトマがウサギに対し、許しを請う。
「いや、今日はそう簡単には許さないぞ……」
「くっ……!」
ウルトマは唇を嚙み締める。
「おやおや、どうしたのです? ウサギさん……いつもの余裕がまるでないじゃない?」
「っ……!?」
その時、別の声が割り込む。
「ヒロ……」
緑のおじさんが猫耳の少女と共に現れる。
「いやぁ、すまないね。サロマコから来るのに時間が掛かってしまってね」
「変な奴に邪魔されたニャ!」
「そうか……残念だったな……」
「でも、実は、君とアングラ・ナイトとの戦いは拝見させてもらったよ」
「っ……!!」
「戦ってみた感じ、どうだったかい?」
「ま、まぁまぁ……だな……」
「ふふ……そうかい……通常攻撃に緊急回避スキルを使用するとは随分といいサービスだね」
「そ、それは……」
「ところで君、キルしてくれる相手を探しているんじゃなかったの? ほら、いつも言ってたじゃない? その人なら、僕をキルしてくれるかな……って! その割に引き際が潔かったんじゃない?」
「っ……!」
「あっ、もしかして……ファッション狂人?」
「っっっ!!」
ウサギは明らかに顔を曇らせる。
「た、確かに奴の底知れぬプレッシャーは今まで感じたことがなかったのは事実だ……だが、僕はまだモンスター化を使っていなかった」
「うーん……確かにそうだね……!」
ヒロは穏やかな表情でその言い訳を受け入れる。
「でも、まぁ、ウルトマくんとパンマが不甲斐なく失敗したのは確かだ……」
「えっ!?」
自分から逸れていた責任問題が再び掘り起こされ、ウルトマは動揺の表情を見せる。
「というわけで……パンマには死んでもらおうか」
「へっ?」
失敗はしていたものの別に叱られるだけだろうと、能天気にぼんやりしていたパンマに突如、火の粉が降りかかる。




