表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

【番外編】恐竜を求めて3

 結局のところウエノミュージアムダンジョンは10層が最深層であった。


 10層には恐竜モンスターがそれなりにいたのである。


 ==========================

【ウエノミュージアムダンジョンでの収穫】

 エドモントダイノ  ランクK

 エドモントダイナ  ランクL

 パラサウロダイノ  ランクK

 マイアダイノ    ランクK

 ステゴダイノ    ランクL

 ==========================


 しかし、草食恐竜が主であり、元男の子のおじさんであるジサンにとってはやや消化不良であった。


 そんな彼は牧場の配合施設に来ていた。


 彼が所有する牧場の配合施設には二種類ある。


 一つ目が優勢配合施設、二つ目が限突配合施設だ。


 施設を利用しない通常の配合ではランダムでモンスターが生成されるのだが、優勢配合施設を使用すると、優勢対象としたモンスターの特徴を色濃く受け継いだランクアップモンスターとすることができる。

 限突配合では、優勢配合によるランクアップモンスターが存在しない時に、レベル上限を上げるための配合を行うことができる。


 そんな配合施設でジサンがやろうとしていたのはスピノダイノの優勢配合である。


【優勢配合】

 スピノダイノ(ランクN) × ライトニング(ランクO)


 [優勢配合ランクアップ先のモンスターが存在しないため優勢配合できません]


 ⇒失敗


 まずスピノダイノのワンランク上であるOランクのモンスターの有無を確認するため、優勢配合を行う。

 結果として、失敗したため、スピノダイノのワンランク上であるOランクのモンスターは存在しないことがわかる。

 そこで、限突配合を行う。


【限突配合】

 スピノダイノ(ランクN) × ライトニング(ランクO)

 ⇒スピノダイノ(ランクN+1)


 スピノダイノはランクN+1となり、ランクO相当となる。


【優勢配合】

 スピノダイノ(ランクN) × デス・ゴーレム(ランクP)


 エラーメッセージは表示されない。


 どうやら実施可能なようだ。


 [スピノダイナ(ランクP)が生成されました]


 スピノダイノはスピノダイナとなり、身体がさらにもう一回り大きくなる。


 ==========================

 ■スピノダイナ ランクP

 レベル:80

 HP:2220   MP:0

 AT:680    AG:287


 魔法:なし

 スキル:捕食、魚食い、鉤爪

 特性:巨体、お魚大好き

 ==========================


 ジサンは予想通りの結果が得られ、大変良い気分となる。


 ウエノミュージアムダンジョンでの収穫はやや消化不良ではあった。


 しかし、モンスターおじさんは目ざとく気づいたのである。


 ==========================

 エドモントダイノ  ランクK

 エドモントダイナ  ランクL

 ==========================


 エドモントダイノの上位ランクにエドモントダイナが存在している。

 つまり、ダイノの上位モンスターとしてダイナがいるかもしれないということに。


 背中のヒレが特徴的でティラノサウルスを代表とする獣脚類の中で最大とされ、場合によってはティラノサウルスよりもキッズ人気の高いスピノサウルス……

 をモデルにしていると思われるスピノダイナを入手して、ジサンはウキウキだ。


 しかし、火が着いた彼の恐竜欲がこの程度で満たされるわけもなく……


(よく考えたらウエノは複合博物館だった……行くべきは恐竜博物館だ……)


 目的地は……


(フクイ……!)


 ◇


 フクイミュージアムダンジョン――


「…………!」


「あれ? マスター、ここダンジョンじゃなかったでしたっけ?」


 サラがそんなことを言う。


 そのはずだ。

 しかし、フクイミュージアムダンジョンがあるはずの場所には、()()()恐竜博物館があったのだ。

 しかも親子連れとかがいる。


「ど、どういうことだ……?」


 ジサンは唖然とする。


「あれ? ひょっとして"回帰日"じゃないですか?」


「あ……!」


 一部のダンジョンは稀に以前の姿に戻る。

 それが回帰日である。


 以前、カモガワオーシャンダンジョンでも似たようなことがあった。


(……確かあの時は回帰日なのに、普通にモンスターの襲撃があったんだよな)


「マスター、どうします?」


「……せっかくだから、観てみるか?」


「はい……!」


 サラは割と嬉しそうだ。


「博物館デートですね!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

<カクヨム版ダンジョンおじさん>

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ