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ダンジョンおじさん  作者: 広路なゆる


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47/120

47.おじさん、憧れられる

[ピュア・ドラゴン(ランクR) が生成されました]


「おぉ……!」


「がぅ……」


 サイズ感はあまり変わらず少しゴツゴツ感が抑えられよりシンプルなデザインになった。


 BEFORE

 ==========================

 ■デリケート・ドラゴン ランクO+2

 レベル:93


 HP:2510   MP:0

 AT:964    AG:492


 魔法:なし

 スキル:繊爪、千砕、クリムゾンブレス、体を休める

 特性:過敏、飛行

 ==========================


 ↓↓↓


 AFTER

 ==========================

 ■ピュア・ドラゴン ランクR

 レベル:100


 HP:3197   MP:0

 AT:1201   AG:667


 魔法:なし

 スキル:純撲、千砕、バイオレットブレス、体を休める

 特性:純粋、飛行

 ==========================


(……ピュア……純粋か……かつて俺もそんなことを言われたことがあるような……)


 現実社会ではやんわりと”空気読めないね”……のような意味で使われることもある。


「よろしくな……ピュア・ドラゴン……!」


「がぅう……」


(……あまり性格は変わっていないかな?)



 ◇



「あ、小嶋くん、来てたんだ。えーと、結構、久しぶりだね……」

「きゅぅうん」


「久しぶりです」


 生産エリアに行くと、ファーマーが板につき始めたサイカがいた。

 また精霊達も出迎えてくれる。精霊達は時々、使役しているのでジサンにとって久しぶりという程でもないが……

 あと、サイカにしがみついているギタギタがいた。


「どうです? 調子は」


「おかげ様で何とかやってるわ。精霊達もすごく頼りになるし……ディクロさんも優しいし」


「そうですか。それはよかったです」


(ディクロって優しいのか……?)


 実はジサンは生産エリアについてサイカに一任している。


 牧場情報によると……


 ==========================

 生産対象:

 フックラ・オーク(素材)

 ソフト・オーク(素材)

 ホゲホゲ・オーク(素材)

 ==========================


 いつの間にか豚だらけになっている。


「小嶋くん、実はファーマーの特性で”品種改良”というのができるようになったんだけど……」


「え……?」


「何でも家畜系モンスターを掛け合わせて新しい品種を作れる……みたいなの」


「なんと」


「やってもいいかな?」


 サイカは控えめな様子で確認してくる。


「お任せします」


「ありがとう! 出荷が楽しみね!」


 サイカは少しだけ微笑む。


「あ、はい……」


(…………出荷?)



 ◇



(……さて、これからどうするか……)


 ジサンは牧場から出て、エレベーターホールに立つ。


「あ! 本当に来てる……!」


「はい……?」


 ジサンは突如、知らない人物に話しかけられる。


 身長は160センチくらい。髪は首くらいまででやや短めだが、横髪の触覚と呼ばれる部分は長めだ。

 均整の取れた顔立ちをしているが中性的で、胸も多少、膨らみがあるような気もするが、確信を持てる程の主張はなく、ジサンは性別が判別できなかった。


「俺、ここの98Fのオーナーをやってます、ドラグーンの”シゲサト”って言います! お初にお目にかかれて光栄です……!」


(……俺……ってことは男だな)


「あ、どうもです」


 ジサンは初対面の相手にしては比較的、良い反応を示す。


 98Fのオーナーということは、彼もテイム仲間である可能性が高い。


 それと対面して思い出したのだが、シゲサトはジサンが牧場オーナーになった初期に、時折、レンタルに出していたモンスターを使役していた人物であり、苦しい時期に募金をしてくれていたその人であった。


「オーナーってもしかして掲示板にここの存在を書いた人ですよね?」


「あ、確かにそうです」


「ですよね! ですよね!! 俺、それを見て、速攻でここに来て、それで98Fを買っちゃったんです。本当は99Fが良かったんですけど、お金がなくて……」


「そうなんですね」


「ダガネル君から、100Fにはすごい人がいるよって伺っていて、ずっと会いたかったんです……!」


「そ、そうなんですね……」


 正直、悪い気分ではないジサンがいた。


(あれ……シゲサトって、魔王:エデンを討伐した奴と同じ名前だな……でもクラスは”ドラグーン”じゃなくて”剣聖”だったような……)


「えーと、もうちょっと自己紹介すると、魔王:エデンを倒したりもしました」


 タイムリーに聞きたいことを補足してくれる。


「ソロで倒すってすごいですね……」


「いやぁ、正直、死にかけましたね」


「そうだったんですか……大変でしたね……」


「だけど、その甲斐あって目的の”テンナビ”はゲットできました」


(……テンナビ……確か、同ランクのクラスに変更できる魔具だったか)


「……!」


「俺、クラス変更でボタン押し間違えて、”剣聖”になってしまったんです」


(……何という致命的ドジ)


「剣聖って魔物使役を継承できないじゃないですか? 有り得ないっすよね」


「確かに……」


 ジサンはウンウンと頷く。


「でも、どうしても”ドラグーン”を諦め切れなくて……」


 ジサンは納得する。


「あの……もしよかったら俺の牧場、少し寄っていきませんか?」


「あ、はい……」


「えっ? 行くのですか? マスター……!」


 いつになく早く、二つ返事をしたジサンにサラが若干の抵抗を示す。


「まずいか……?」


「い、いや……そんなことは……」


 サラは警戒感を示す。


 新たなライバル出現の可能性に……





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