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ダンジョンおじさん  作者: 広路なゆる


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43/121

43.おじさん、疼く

 ジサンは少々、緊張しながら宣言する。


「魔具:最強千」




[現在のステータスでは使用できません]




「…………えっ?」


「どうでした?」


「なんかメッセージが出て、使えないんだが……」


(アイテム自体は消えてないな……まさか……)


「またバグか……?」


「うーん、どうでしょう……マスターがすでに……」


「ん?」


「い、いや……何でもないです……!」


 マスターが通常プレイヤー最強と気付いて自信を付けてしまったら、もっとたくさんの低俗な女が擦り寄って来るかもしれない! という危機感がサラの中で生じた。


「まぁ、いいか……また今度、考えよう」


「そうしましょう! さぁ、気を取り直してサラとのダンジョンデー……」


「えーと、人も少ないし、あいつを使うか……」


 ジサンはディスプレイをタップする。


「がぅぅ」


 と、大きめのドラゴンが現れる。


「おう、使役するのは優勢配合以来だな……よろしく頼む、デリケート・ドラゴン」


「がぅ……! …………がっ!?」


 デリケート・ドラゴンが尻尾を縮こませ、怯えるような仕草をする。


「ん? どうした? 相変わらず繊細だな」


 繊細であるのは間違いないが、デリケート・ドラゴンはジサンの傍らの山羊娘から妙な殺気を感じたのであった。



 ◇



 カスカベ外郭地下ダンジョン92階層では、PやQランクのモンスターが群を成して襲ってくる。下手をしたら魔王よりも危険である。


 そのため、流石に強力なデバフが発生する100%テイム武器である”契りの剣TM”を常時、装備する余裕はない。


 従って、ジサンはテイム性能はやや劣るが、デバフの少ないテイム武器を使用していた。


 しかし、サラがいることにより一人で潜っていたときよりはランクの高いテイム武器を使用できた。


 おかげで、時々、ランクOのモンスターがテイムできた。


 ==========================

 アーク・スフィア ランクO

 ソフト・オーク  ランクO

 ムレムレ     ランクO

 ==========================



 ◇



 92階層にアタックを開始して一週間くらい過ぎた頃、追加魔王最後の一体、エデン討伐の報せが届いた。


 ==========================

 ◆2042年11月

 魔王:エデン

 ┗討伐パーティ<ああああ>

  ┗シゲサト   クラス:剣聖

 ==========================


(ソロ討伐か……すごいな……そしてこの適当なパーティ名よ……)


 しかし、シゲサトってどこかで聞いたことあるような……



 九二階層攻略開始2週間後、ジサンらは九三階層生活施設に到達する。

 ジサンが一人で攻略していた頃は、九〇階層を越えてから一人+一匹では一ヶ月程度かかっていた。

 しかし二人+一匹ならその半分で達成することができた。

 九三階層の攻略を開始してしばらくすると、魔王追加の報せが舞い込んでくる。


 ==========================

 〈難易度〉〈名称〉〈報酬〉〈説明〉

 魔王 ガハニ     魔具:回生の御守り 次の戦闘で使用者は一度だけ瀕死回避できる

 魔王 ピロロロ 魔具:転移陣 一度だけ任意の駅にワープできる

 魔王 フンソウホウ  魔具:自家用車 自家用車を使用できる

 魔王 ネネ      魔装:珠玉槌 鍛冶スキル、特性の強化

 魔王 ハドリゲ    魔装:フェアリー・マイク 声属性のある魔法、スキル、特性の強化

 魔王 タケルタケシ  特殊クラス:魔王 特殊クラス:魔王になれる

 魔王 ギャディン   魔具:暴君の手袋 付近の任意のプレイヤーの任意のアイテムを強奪する

 魔王 マリキチ    魔具:招金グローブ 戦闘勝利時に貰えるカネが二倍になる

 ==========================


(八体追加か……プレイヤー全体のレベルアップもあってか報酬の魅力度はやや下がったような気もするが……特に気になるのは……)


「特殊クラス:魔王が追加されたな……」


「そうですね……」


「これでサラのクラスも誤魔化しが効き易くなるといいのだが……」


「うーん……そうですね」


 サラはジサンの意図がイマイチわからなかった。


「長い付き合いになりそうだからな……」


「っっっ!!」


 そ、それは……実質、プロポー……などと妄想しているサラを余所に……


「あとは魔王:ネネの珠玉槌が多少気になるが……差し当たってここを抜けてまで狙いに行きたい魔王はいないかな……」


 ◇


 それから一ヶ月後、ジサン達は九四階層を攻略し、九五階層に到達していた。

 この間、初めて野良でQランクモンスターを入手した。


 ==========================

 ミスリル・デーモン ランクQ

 ==========================


 また、牧場レベルが4に上昇した。


 ==========================

 牧場レベル:4


 生産力:10994

 総戦力:51249


 モンスターリーダー:ディクロ

 ファーマー:サイカ


 解放施設:

 自動訓練施設、優勢配合施設、〝限突配合施設〟、生産施設

 生産対象:

 フックラ・オーク(素材)

 ソフト・オーク(素材)

 精霊:

 フレア、シード、リトーション・シャドウ

 ==========================


[ジサン:新設された限突配合施設って何だ?]


[ダガネル:牧場レベルアップおめでとうございます! 物は試しですよ。とりあえずオーナーお気に入りのドラゴンくん、そろそろレベル上限到達ですよね? 優勢配合をしてみてはいかがですか?]


[ジサン:……そうだな]


 ジサンはダガネルのアドバイスを受け、

 デリケート・ドラゴン(ランクO)を優勢素体としてムレムレ(ランクP)との優勢配合を行おうとする。しかし……


[優勢配合ランクアップ先のモンスターが存在しないため優勢配合できません]


(何と……!?)


[ダガネル:とまぁ、そんな感じで優勢配合できない時もあるのです]


[ジサン:もうデリケート・ドラゴンは完全に終了なのか!?]


「がぅぅぅぅ……」


 何かを察したのかデリケート・ドラゴンは悲しそうに唸る。


[ダガネル:そこで限突配合……すなわち限界突破配合の出番です!]


[ジサン:なんと]


[ダガネル:限突配合は優勢配合と似ていますが結果が異なります。限突配合では、モンスターの種族は維持したままレベル限界が上昇します。例えばOランクでレベル限界80のモンスターをPランクと掛け合わせればレベル限界がPランク相当の90になったりするわけです]


[ジサン:素晴らしいな]


[ダガネル:ただし、限突してPランク相当となったOランクモンスターより普通のPランクモンスターの方が強力であることが多いという点はご留意ください]


[ジサン:なるほど……例えば限突したモンスターは再び優勢配合可能になることはあるか?]


[ダガネル:勘がいいですね。ありますよ。Pランク相当に限突したOランクモンスターとQランクモンスターを掛け合わせれば、もしかしたら正当進化したQランクモンスターが配合できるかもしれないですね]


[ジサン:教えてくれてありがとう。では、やってみる]


 【限突配合】

 デリケート・ドラゴン(ランクO) × ムレムレ(ランクP)

  →デリケート・ドラゴン(ランクO+1)


 【優勢配合】

 デリケート・ドラゴン(ランクO+1) × ミスリル・デーモン(ランクQ)

  →失敗


 【限突配合】

 デリケート・ドラゴン(ランクO+1) × ミスリル・デーモン(ランクQ)

  →デリケート・ドラゴン(ランクO+2)


 ==========================

 ■デリケート・ドラゴン ランクO+2

 レベル:90

 HP:2420   MP:0

 AT:929    AG:476

 魔法:なし

 スキル:繊爪、千砕、クリムゾンブレス、体を休める

 特性:過敏、飛行

 ==========================


 ◇


 そして、数週間を掛けて、ジサンらは九五階層の最深部に到達する。


「おい……これ……まさかボス部屋か……?」


「マスター……そのようです……」


 カスカベ外郭地下ダンジョン、九五階層にして初めてボスの間と思(ルビ:おぼ)しき扉のある部屋が出現する。ここのところ安全プレイに徹していたジサンの心が疼く。


「サラ……すまん……TM(デバフ状態)で行ってもいいか?」


「勿論です! マスター!」



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