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お爺ちゃんと孫
「ねえ、お爺ちゃん」
「ん? どうした、アイ?」
祖父の家の庭で棒切れ遊びをしていた頃。
いろんな所作を教えられて、少し得意げになっていた時だった。
「私、もっと大きくなって、もっと強くなったら、誰かを守れるかな?」
縁側から見ている両親はアイの言動を微笑ましいなと眺めていたが、祖父だけは眩しいものを見るような、何か失くしたものをそこに見つけたような表情でアイの言葉を受け止めた。目線を孫へと合わせる。
「……そうじゃな。誰かを守れるかも知れん。じゃが、怖いぞ?」
「大丈夫だよ、私強くなるもん」
「そうか。なら、大事なことを教えてやらんとな」
「大事なこと?」
「うむ。相手に『自分がどうするか』伝えることじゃ」
「伝えるの?」
「言ったり動いたりではないぞ。気配で、じゃ」
「ええ? なにそれ?」
「守りたいなら、『大丈夫だよ』と。打ち倒したいなら、『痛い目見るぞ』と。具体的なイメージを相手に飛ばすんじゃ。例えば、ほい」
「あ! じいちゃんが抱っこしてくれる感じがした!」
「正解じゃ! ほーれ!」
ぐいっと抱き上げた孫は、キャッキャと笑って祖父の笑顔を見ていた。




