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空の上の願い  作者: 菜菜
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 庭で猫が一声鳴いた。


 どこの飼い猫か、野良猫か分からないが気まぐれにやって来る白い猫だ。


 祖母は「居着かれると困る」と、文句を言いつつ


 その割にネズミ退治の礼にと食事の残りの魚の骨などを提供するなど矛盾した行動をしていた。


 猫の方も特に祖母に近付くこともせず


 お互いに適当な距離感で付き合っていたように思う。


 カラカラと乾燥した餌を皿に乗せる。


 祖母も弱り、自分が世話を引き継いだ時にさすがに猫用の餌に変更はしたが、当の本猫は魚の骨でもドライフードでも特にこだわりも無く食べる。


「お前は元気か?ばーさん、死んだぞ」


 何とはなしに話しかけていた。


「もー居ないんだぞ」


 餌を食べている時、続けて三度だけなら頭を撫でさせてくれる。


 それ以上撫でると怒られる。


 まるでそれが餌に対する等価だというように。


 猫は皿の上の物を全て食べ終えると満足したと告げるようにまた、ひと鳴きして尻尾を揺らし庭の木の茂みへ消えていった。


「独りか…」


 もうすぐ日が暮れる。



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