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残響の世界  作者: maro
95/105

95話「逆行」

マグナを倒したヒビキたちは、城の最深部へ向けて一直線に走っていた。


ヒビキ「ミオ!どこだ!

    いたら返事をしてくれ!」


必死に叫びながら走るヒビキ。


その姿を、天井に設置された“カメラのアビス”が無機質に捉えていた。


別室――


ゼビウスは王座に座り、その映像を眺めていた。


ゼビウス「奴等が城に侵入した

     ハンター共か。」


映像越しにヒビキの声が響く。


ヒビキ「ミオ!どこだ!い

    たら返事をしてくれ!」


ゼビウス「ミオ?ミオだと?

     どこかで見た名前だな。」


ゼビウスは選別の記憶を辿る。


◆ゼビウスの回想


名前:ミオ

アビスエネルギー:60000

能力:あり

能力:●●●●


ゼビウス(ミオ…もしやあの時の人間か?

     いや、まさかな…)


再び映像へ視線を戻す。


キリヤ「ヒビキ。気持ちはわかるが、

    抑えてくれ。そんな大声を出したら

    敵に気づかれる。」


ヒビキはハッとし、声を落とした。


ヒビキ「す、すみません。」


ガバッ!


ゼビウスは突然、王座から立ち上がった。


ゼビウス「ヒビキ!ヒビキだと!?」


脳裏に、選別の記憶がフラッシュバックする。


◆ゼビウスの回想


ミオ「帰して!ヒビキに会わせて!」


その一言で、ゼビウスは確信した。


ゼビウス「ははははは!やはりそうか!

     これはいい!この先どうなるか

     見物になってきたな!」


◆場面転換:ヒビキたち


廊下を進むと、またも荘厳な扉が現れた。


扉を開けると、大部屋の中央に剣を持つ仮面の女アビスが立っていた。


ノクティア「よくここまで辿り着けましたね。

      私は四天貴将の一人、

      ノクティア。

      ここから先はゼビウス様の間。

      何人たりとも

      通すわけにはいきません。

      あなたがたには

      ここで死んでいただきます。」


ヒビキたちは即座に構える。


イズナが小声で囁く。


イズナ「私がストップショットで

    動きを止めるから隙を作って。」


ヒビキ「わかりました!」


ダイキ「了解っス!」


作戦開始。


ヒビキが全員に速度進化を付与。


ダイキとキリヤが一気に距離を詰め、ノクティアへ斬りかかる。


ノクティアは軽やかに回避。


続けてヒビキの“斬”、マシロの“エンジェルフェザー”が飛ぶ。


二方向からの攻撃に挟まれ、ノクティアは手前へ避ける。


その瞬間――イズナが動いた。


イズナ「ストップショット!」


光弾がノクティアに命中し、動きが止まる。


ノクティア(体が動かない!?)


キリヤ「チャンスだ!」


キリヤは正宗を構え、ノクティアへ斬りかかる。


キリヤ「こいつで斬れば能力を封じれる!

    そうすれば、俺達の勝ちだ!」


正宗が振り下ろされる――


その刃が届く直前。


ノクティア「巻き戻し(リコイル)」


空間が歪んだ。


ノクティアの能力が発動する。


ヒビキたちは“意識を保ったまま”、

自分たちの行動が強制的に巻き戻されていく。


巻き戻しの短い時間――


ノクティアだけが自由に動けた。


ノクティアはその間に、

ヒビキたちへ無数の斬撃を叩き込む。


そして――

戦闘開始前の位置へ戻されたヒビキたち。


時間が再び動き出した瞬間、

蓄積されたダメージが一気に噴き出す。


ヒビキ、キリヤ、ダイキ「ぐああ!!」


イズナ、マシロ「きゃあ!!」


血飛沫が舞い、全員が倒れ込む。


その様子を見て、カメラ越しにゼビウスが笑った。


ゼビウス「ははははは!

     どうだ、ハンター共!

     ノクティアの能力は!」


ヒビキはその声に反応する。


ヒビキ(こ、この声は…ゼビウスか!)


ゼビウス「巻き戻し(リコイル)は

     自分に不都合な時間を

     巻き戻せる能力!

     巻き戻し中には己のみ動ける能力!

     貴様らのかつてボスだった男も、

     この無敵の能力の前に

     なす術もなく死んだ!

     今度は貴様等が死ぬ番だ!!」


煽り:ゼビウスが明かした絶望の真実…!

   逆転の糸口はどこに――

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