85話「罠」
封印への侵入を感知したゼビウスは、即座に四天貴将を王座の間へ集めた。
ゼビウス「何者かが封印の中に侵入した。」
マグナ「まさかハンター共ですか?」
ゼビウス「恐らくな。今からこの城は
迎撃態勢に移る。
前にも伝えた通り、お前達は
それぞれの持ち場につけ。」
オルフェが一歩前に出て、恐る恐る口を開く。
オルフェ「し、しかしお言葉ですが、
ゼビウス様。迎撃態勢に入れば、
我々の戦力は分散します。
それよりも我々3人で
倒しに行った方が
確実ではないでしょうか?」
ゼビウスは静かに目を閉じ、12000年前の記憶を思い返す。
ゼビウス「……12000年前、
余も同じことを考えた。
親衛隊を3人向かわせたことで、
城の警備は手薄になり、
その結果、
余は封印されることとなった。
あの時の過ちを
繰り返すわけにはいかん。
黙って余の命令に従い、
それぞれの持ち場につくのだ。」
オルフェ「か、かしこまりました。」
◆場面転換:アクトチーム
テツ「ん?なんやあれは?」
アビスの城から、黒い影のように大量のアビスが溢れ出し、アクトチームへ向かってくる。
アカリ「早速バレたみたいね。」
シノ「しょうがねえ、
ここは強行突破で行くぞ!」
アクトメンバー全員「おう!」
アクトチームは能力を駆使し、押し寄せるアビスの大群を薙ぎ払いながら城へと突き進む。
その中で、ヒビキの目に“見覚えのあるアビス”が映った。
ミオを攫ったサハギンだ。
ヒビキ(あ、あいつは!!!)
ヒビキは一瞬で距離を詰め、サハギンの胸ぐらを掴み上げた。
ヒビキ「おい、俺を覚えているか!
お前、ミオを攫ったアビスだろう?
ミオは今どこにいる?答えろ!」
サハギンは恐怖に震えながらヒビキを見つめる。
サハギン(こ、こいつ……覚えている。
レアものの女を攫った時に
一緒にいた男だ……!
ハンターになっていたのか……!)
ヒビキ「早く答えろ!答えないと……!」
ヒビキはサハギンを片手で持ち上げる。
サハギン(く……苦しい……。
な、なんて馬鹿力だ……!
こいつやべえ……!)
圧力に屈したサハギンは、ついに口を開いた。
サハギン「へ……へへ……。
あの女なら城の中にいるぜ。」
ヒビキ「無事なのか!?」
サハギン「生きてるさ。
ただし、“あの状態”を
無事と言うのかは知らんがなあ。」
ヒビキ「!?
一体どうゆうことだ!?」
その瞬間、サハギンの頭にゼビウスの声が響く。
ゼビウス(何している、サハギン。
敵に情報など与えおって。
戦わない者は死あるのみだ!)
バーン!
サハギンの体が一瞬で粉々に砕け散った。
ヒビキ「!!!!!
さっきのアビスが粉々になった!?
くそ、ゼビウスの仕業か。
待ってろよ、ミオ!
今助けに行くからな!」
アクトチームは大量のアビスを倒しながら進み、ついに城の入り口へ到達した。
マシロ「ここが城の入り口みたいですね。」
キリヤ「よし、入るぞ。」
城内は西洋風の巨大な造りで、広いホールと長い階段が広がっていた。
ナルミの目が輝く。
ナルミ「ほう、これは18世紀のフランスを彷彿とさせるロココ様式だね。」
イズナ「へえ、ナルミさん。
建築にも詳しいんですね。」
ナルミ「フッ、まあね。
建築に限らず、美術であれば
僕はなんでも詳しいのさ!
よし、記念に何枚か写真を
撮影していこう。」
パシャ!パシャパシャ!
シノのげんこつがナルミの頭に落ちる。
ドガッ!
シノ「ラスボスの城で
呑気に観光してんじゃねー!
敵が来る前にさっさと進むぞ!」
階段を登り、2階の広場へ。
さらに奥の廊下を進んでいくと、大きな広場に出た。
キリヤ「しかし、でかい城だな。
一体どこにゼビウスが……」
その瞬間――
床が崩れ落ちた。
アクトメンバー全員「!!!!!!」
前方を固まって歩いていた東アクトのメンバーが、
全員その穴へ吸い込まれていく。
穴は彼らを飲み込むと、すぐに閉じた。
テツ「な、なんや、今の穴は!?」
ヒヨリ「ひ、東アクトの人達が
全員吸い込まれちゃった。」
シノ「ちい、敵の罠か!
まあ、吸い込まれちまったもんは
もうどうしようもねえ。
さっきみたいな敵の罠に注意しながら
あたしらだけでも進むぞ!」
◆場面転換:東アクトメンバー
落とし穴の先は、城1階の巨大な大部屋だった。
東アクトメンバーは全員無事に着地する。
その大部屋の中央に、腕組みした男が静かに佇んでいた。
男「罠にかかったようだな、ハンター共。」
煽り:腕組みした男の正体とは……?




