78話「回想」
ゼビウスの回想
ゼビウス「親衛隊の一人がやられた?」
◆12000年前・ムー帝国 城内
家来「はい。進化の能力を持った
人間によって撃破されました。
残り三名は待機中ですが、
いかがいたしましょうか。」
ゼビウス「よい。一人やられた程度で騒ぐな。
依然として
我が軍が優勢なのだろう?」
家来「はっ。」
ゼビウス「ならば残り三名に伝えよ。
一斉に攻め込み、
優勢のまま敵を叩き潰せ。」
家来「御意。」
ゼビウスは窓辺へ歩き、外の景色を見下ろす。
そこへ大臣バルガンが近づく。
バルガン「人間だけであれば、
ここまで手こずることは
なかったでしょう。
やはり……
裏切り者レガルディアの
影響が大きいかと。」
ゼビウスは振り返り、忌々しげに吐き捨てる。
ゼビウス「まったくだ。
あいつが人間に“我らの力”を
与えなければ、
この星の支配権もエネルギーも
すべて我らのものだった。
それを原住民に手を貸すなど、
正気の沙汰ではない。」
バルガン「元よりレガルディアは“共存派”。
我々タカ派とは
相容れぬ思想を持っていました。
そのリスクが、顕在化した
ということでしょうか。」
ゼビウス「今さら言っても仕方ない。
やるべきことは一つ。
人間どもをねじ伏せ、
裏切り者レガルディアを
始末する――それだけだ。」
◆人間側拠点・会議室
レガルディア、ヒビリオン、キリアス、イズナミ、マシロア、
そして幹部たちが集まっている。
キリアス「レガルディアさん、
ありがとうございます。
あなたのおかげで
親衛隊の一人を倒せました。
ですが……我々の中には、
“異星人であるあなたが
なぜ我々に味方するのか”
疑問を抱く者もいます。
この場で説明して
いただけませんか?」
レガルディア「当然の疑問でしょう。
ご説明します。」
レガルディアは静かに語り始める。
レガルディア「我々は元々、
ムーア星に住んでいました。
しかし文明の発展の
代償として、
星のエネルギーを
吸い上げ続けた結果――
星は寿命を迎えたのです。」
一同が息を呑む。
レガルディア「新たな移住先として
選ばれたのが、この地球。
到着するなり
帝国を築き、侵略を
開始しました。
先住民であるあなた方を
排除し、地球のエネルギーを
吸い上げるために。」
イズナミ「……!」
レガルディア「私はそのやり方に反対でした。
エネルギーを
吸い上げ続ければ、
また同じ悲劇が起きる。
彼らは“その時は
また別の星へ移ればいい”と
言いましたが、
私は断固反対でした。」
レガルディアは皆を見渡す。
レガルディア「だから私はあなた方に協力し、
彼らに対抗できる
“オーブの力”を渡したのです。
これで納得いただけますか?」
ヒビリオン「ええ。あなたのおかげで
親衛隊を一人倒せました。
これで皆も理解するでしょう。」
その時――
会議室の扉が勢いよく開く。
ダイオス「た、大変だあ!!」
キリアス「作戦中だぞ。何事だ。」
ダイオス「し、親衛隊三名に加えて……
五千の軍勢がこちらへ直進中!!
迎撃する暇もなく、
この拠点に迫っています!!」
イズナミ「さ、三人も……!?」
マシロア「五千の軍勢なんて……!」
二人は青ざめる。
だが――
レガルディアだけは顎に手を当て、
別のことを考えていた。
レガルディア(親衛隊は四人……
一人倒されたことで、
残り三人が
動いたとすれば……
これはむしろ“好機”……!)
レガルディアが立ち上がる。
レガルディア「私に一つ、考えがあります。」
煽り:レガルディアの考えた
“逆転の一手”とは――!?




