57話「観察」
キリヤ「サービスエリアに着いたな。
もうすぐ昼か。
みんなで飯でも食うか。」
ヒビキ「いいですね。」
イズナ「賛成〜。」
Dチームがサービスエリアの建物に入ると、
入口には券売機、奥には食堂が広がっていた。
キリヤ「券売機か。
よし、ここは俺が奢ってやる。」
マシロ「えっ、奢り!?」
ダイキ「マジっすか!?」
キリヤ「俺がまとめて買う。ほしいもん言え。」
イズナ「唐揚げ定食!」
ヒビキ「かつ丼定食!」
マシロ「うどん定食!」
ダイキ「ビッグマックセット!」
キリヤ「一人店を間違えてる奴いないか?」
全員分の食券を買い、店員へ渡すキリヤ。
キリヤ「整理券だ。
番号呼ばれたら取りに行けよ。」
席につくDチーム。
ヒビキ「キリヤさんは何頼んだんです?」
キリヤ「好物の蕎麦定食だ。
久しぶりだな……楽しみだ。」
――10分後。
店員「4番のお客様〜!」
キリヤ「4番、俺か。」
カウンターへ向かうキリヤ。
その背後に、帽子とトレンチコートの人物が近づく。
キリヤが蕎麦定食を受け取ろうとした瞬間――
その人物が拳銃を向けた。
ヒビキ「キリヤさん、危ない!!」
反射的に振り返るキリヤ。
左手で店員をカウンター下に押し込み、自身も屈む。
直後、弾丸が壁に突き刺さり、
蕎麦定食は床に散らばった。
キリヤが振り返ると――
胸に青いアビスオーブ、骸骨のような顔のフェイクアビスが立っていた。
キリヤは即座にスーツを展開する。
キリヤ「フェイクアビスか。
こいつは俺がやる。
お前らは一般人を避難させろ。」
ヒビキ「了解!」
Dチームは客と店員を外へ誘導する。
刀を構えるキリヤ。
キリヤ「てめぇ……俺の蕎麦定食を
台無しにしやがって。
万死に値するぜ。」
フェイクアビス「刀か。強そうだな。
じゃあ……変えとくか。
チェンジ。」
胸のオーブが青から赤へ変色し、
周囲の空気が一変する。
――場面は外へ。
ヒビキ、イズナ、ダイキ、マシロが店員と共に外へ出ると――
サービスエリアは大量のアビスに包囲されていた。
Dチーム「!!!!」
全員がスーツを展開。
ヒビキ「俺とダイキさんが前線に出ます!
イズナさん、マシロさんは
一般人の避難を!」
イズナ「任せて!」
ヒビキは即座にレベル3へ。
ヒビキ(数が多い……
レベル3で一気に片付ける!)
ヒビキ「漸!!」
無数の斬撃がアビスへ降り注ぐ――
だが、アビス達はほとんどダメージを受けていない。
ヒビキ(なっ……!?
レベル3の“漸”が効かない……!?)
一方、駐車場では一般人が大混乱。
車の近くにもアビスがいて逃げ場がない。
マシロ「お、落ち着いてください!」
イズナと共に一般人を誘導する。
――その様子を、駐車場の車内から観察する関西弁の男がいた。
男「アビスエネルギーが
ぎょうさん出とる思たら……
見たことない連中が戦っとるやないか。
なんや、あいつらは。」
男はしばらく観察していたが――
ある瞬間、目を見開く。
一般人がアビスとぶつかっただけで、
アビスが吹っ飛び絶命したのだ。
男性(!!!!
レベル3の攻撃でも効かんアビスが……
一般人がぶつかっただけで死んだ……?
どういう仕組みや……)
数秒考え――
男はにやりと笑った。
男性「なるほどな……そういうことかい。
あの連中もまだ気づいとらんようやな。
もろたで……
これ、全部ワイの獲物や!」
煽り:謎の男が見抜いた“真相”とは!?
アビスの異常な耐性の正体は――!




