11話「タイマン」
シマ「ス、スーツごと細切れに……!
ひいいい!!!」
シマが悲鳴を上げて逃げ出す。
キリヤ(フェイクアビスは“能力持ち”……!
相手の能力がわからない以上、
迂闊に近づくのは危険だ。)
キリヤ「装!」
キリヤがライフルを召喚する。
老人「ほほ〜、ライフルとな!」
キリヤ「ここは俺が食い止める!
“あいつ”が来る可能性もあるが……
お前達は拠点に戻って報告!
Cチームの応援を要請しろ!」
ヒビキ「で、でもキリヤさん……」
キリヤ「早く行け!リーダー命令だ!!」
キリヤを残し、潜水艦へ戻るDチーム。
老人「いいのかえ?
全員で戦ったほうが
勝てたかもしれんぞ?」
キリヤ「うるせえ……
これ以上仲間やられてたまるかよ。
お前の相手はこの俺だ。いくぜ!」
──場面転換:潜水艦内──
Dチーム全員が無言でうなだれている。
ヒビキ「……キリヤさん、大丈夫でしょうか?」
マシロ「……わかりません。
今私達にできるのは、
一刻も早くリーダーの危機を
シグマさんに報告することです。
それに全力を尽くしましょう。」
ヒビキ(キリヤさんが“行け”と言ったのは……
俺が一緒に戦っても
足手まといになるから……。
チームリーダーの危機に、
戻って報告することしか
できないなんて……
なんて俺は無力なんだ……)
体育座りでうなだれるヒビキを、イズナが無言で見つめる。
──アクト本拠地──
潜水艦が到着し、Dチームはシグマへ状況を報告する。
シグマ「わかった。
幸いCチームは待機状態だ。
すぐに応援を要請しよう。」
イズナ「お願いします。」
Dチームはメンバールームへ戻る。
体育座りのまま祈るヒビキ。
ヒビキ(キリヤさん……
どうか死なないで……!)
──場面転換:深渦浜海岸──
時間が経ち、満月が照らす夜となっている。
老人の前で、キリヤが倒れていた。
老人「ほほほ……だいぶ頑張ったようじゃが、
力を使い果たしたようじゃのう。
今、楽にしてやるぞえ。」
老人がキリヤへ近づく。
その時——
月明かりに映る自分の影を見て、老人は気づく。
老人「……帽子が、ない?」
??「……いい帽子だねぇ。」
ゾクッ——。
老人(な、なんだ……この気配は……)
老人が振り返り、見上げる。
月に照らされた高台に、誰かが座ってこちらを見下ろしていた。
その手には、老人の麦わら帽子。
黒いシルエットの中、“目”だけがはっきりと見える。
その瞳孔は——渦を巻いていた。
老人「い、いつの間に……」
老人の額に冷や汗が流れる。
??「ねえ、君……ここのボスでしょ?
ボクと——タイマンしない?」
煽り:月夜に現れた人物とは……!?




