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元パチンコ店長の異世界奮闘記  作者: ナガタエモン
第4章 出航に向けて

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095 KFC

「どこか美味しい昼ごはんが食べれるところを

 知っていますか?」


 ロウケンの部屋を出て、俺はマリーシャに

 聞いてみた。


「そうですね・・・

 ここから近い所だと、美味しいお肉の店や

 ハンバーグの店などをご案内することが

 できますが?」


 冒険者ギルドの2階からの階段を下りながら

 教えてくれる


 今朝、冒険者ギルドに来た時はたくさんの

 冒険者がいたけど今は閑散としている


「あ、コウキさん、査定は終わりましたか?」


 受付にいたメリーさんが俺に気付いて

 声をかけて来た


「いや、もう少し時間が掛かるみたいなので

 先に昼食を食べにいくところです」


「そうですか・・・

 マリーシャさんと一緒に行くんですか?」


 メリーさんは俺に近づき小声で聞く


「ええ、、、そうですけど・・?」


「そうですか・・・」


 何でメリーさんは不機嫌そうなんだ?


「何か?」


 マリーシャが冷徹な声でメリーさんに聞く


「いいえ、、なんでもありません」


 プイっと振り返って受付に戻って行く

 メリーさん・・・

 それを軽く睨んでいるマリーシャ・・・


 何だ?2人は仲が悪いのかな?


「さあ、コウキ殿行きましょう!」


 マリーシャは俺の腕を持って外に連れ出す


「は、はい、、」


「それでどちらが良いですか?

 お肉ですか?

 ハンバーグですか?

 それとも鳥料理が良いですか?」


「そうですね・・・

 鳥料理が良いですね」


「分かりました!鳥ならば、、、」


 そう言ってマリーシャは歩きだす


 それにしてもマリーシャが提案してきたのは

 全部『肉』だよね・・・

 なんか「エルフ」って野菜やキノコしか

 食べないイメージだったんだけどな?


「マリーシャさんってエルフ族ですよね?」


「はい、エルフ族ですけど?」


「その、、、

 気を悪くしないでくださいね、

 俺の知っている『エルフ』ってキノコや野菜

 木の実などしか食べないと思っていたので」


「でも、私は昨日もツインリザードの肉を

 食べていますけど?」


「そうなんですよね、、

 だからエルフ族の方々は肉や魚も食べる

 ってことで良いんですよね?」


「それはおそらく、

 南西大陸に住む一部のエルフ族のことだと

 思います」


「一部?」


「私は南西大陸の「北部」出身ですが、

 エルフ族もいくつかの種族に分かれているんです。

 特に南西大陸の「中央」には豊かな森が

 ありますから、たくさんの果物や豆類が

 収穫できるんです。

 なので中央出身のエルフはあんまり肉や魚に

 接する機会がないのだと思います」


「それが、、

 変に伝わって『エルフは肉や魚を食べない』と

 いう風に伝わったと?」


「おそらくは・・・」


 エルフにも色々な種族があるんだな?

 たしかアニメなんかで見たことがある

 『ダークエルフ』くらいしか知らないけれどね


「でもエルフにも種族が色々あるのは

 初めて知りました」


「いつかコウキ殿も南西大陸に行かれますか?」


 唐突に聞かれた


「そ、そうですね、、

 でも機会があれば行ってみたいですね」


「そうですか!その時は私に是非!

 案内させてください!」


 大きな声でマリーシャが言うけど


「ええーっと、

 でもマリーシャさんはニルヴァースの任務が

 あるんじゃないんですか?」


「大丈夫です!休暇を使いますから!」


 そうなんだ、休暇があるんだ、、、

 ニルヴァースって結構ホワイトな職場だね、


 しばらく歩いたな、

 ここは冒険者ギルドから南側に来た通りだ


「ここです、ここの鳥料理は絶品です。

 本当は夜の方が豪華ですが、

 昼でもランチを提供してくれるんです」


 たしかに美味しそうな匂いが漂ってくる

 この匂いはなんか懐かしいな、、、


「美味しそうな匂いが店の前から分かりますね」


「そうなんです、

 食べる気が無くても、この店の前を通ると

 なぜか吸い込まれるように入って行きます」


 そう言って店の扉をマリーシャが開ける


 昼時だから大盛況だな、


 キッチン側から揚げ物の音が聞こえる、


 思い出した!!

 ケンタッキーフライドチキンだ!


「いらっしゃーい!お二人様ですか?」


 威勢のいい女性が声をかける


「って?!

 マリーシャさんじゃない!

 久しぶりね!」


 どうやら知り合いみたいな感じ?


「お久しぶりです、今は満席ですか?」

「ちょっと待ってね、、、

 奥の席が空いてるから案内するね」


 ウエイトレスの女性が案内してくれる

 マリーシャが後ろをついて行くと


「誰?一緒の彼は、、、

 あなたが人族と一緒にご飯食べるなんて

 何かあったの?」


 と、マリーシャに聞いている


 俺に聞こえているんだけど・・・


「彼は私の・・・リーダーです!」


「リーダー?」


 あ、マズイ、、

 これ以上、変に伝わっても困る


「あの、

 今マリーシャさんとパーティーを

 組んでいるコウキと言います。

 縁があって今日だけ一緒にパーティーを

 組ませてもらっています!」


「え!?で、、も、、」


 俺はマリーシャに目で訴える

 お願い!!

 ここは俺に合わせてと・・・


「そうなんですね、、失礼しました。

 ちょっと珍しくて、、、

 どうぞ、こちらの席です」


 一番奥の席に座ることが出来た。

 良い場所だ、

 この場所ならそこまで目立たないな


「ありがとうございます」


「注文が決まったら呼んでください」


「分かったわ」


 テーブルの上に置いてあるメニューを見る

 やっぱりフライドチキンだ


「先のウエイトレスは知り合いですか?」


「はい、すみません。コウキ殿のことを

 咄嗟に聞かれたので」


「いえ、良いんですよ、

 今日はこれで押し通しましょう」


「わ、分かりました」


 マリーシャは嘘をつくのが苦手なんだろう

 心が真っ直ぐだから辛いかもしれないけど

 変に噂になっても困るからなぁ


「それよりおススメはやはりフライドチキン

 ですか?」


「はい、ここのフライドチキンは絶品です。

 それとフライドポテトと揚げパンも

 美味しいです」


 揚げ物祭りだな、

 47歳だった時の俺の胃袋なら死んでいる


 だけど、今はおそらく20代!

 まだ胃袋も絶好調だ!


「ではそれでお願いします、

 マリーシャさんはどうしますか?」


「私もコウキ殿と一緒にします」


 マリーシャは近くにいたウエイトレスに

 フライドチキン・ポテト

 そして揚げパンを2人分注文してくれた

 

 しばらく待つと・・・


「お待たせしました!

 フライドチキン・フライドポテト

 それと揚げパンです」


「中々すごい・・・」


 俺の握りこぶしくらいのサイズの

 フライドチキンが4個

 フライドポテトは山盛り

 揚げパンは2個


 お互いのテーブルの前に置かれた


 若い体で良かったと心から思えた


 フライドチキンを手に掴み、噛り付く

 溶け出す肉汁・・・

 これは美味い・・・


「これはヤバいですね、、、」


「良かったです、、

 絶対美味しいと分かっていましたけど

 口に合うかどうか心配でした」


「いや、これを不味いなんて言う奴

 いないでしょう!」


 やっぱりフライドチキンは絶品だ!

 このスパイスは俺が食べていた

 フライドチキンと遜色なく美味しい、


 また一つ、この世界の楽しみが出来た

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