083 決着
川には20匹以上のツインリザードの死体が
浮かんでいる。
動物愛護団体が見たらと思うと、、、
まあこの世界にはそんな団体は無いだろう、、
対岸にいる亜種のツインリザードは
まだまだ元気そうだな
しかしもうすぐ夕暮れだな、
こいつはそれを待っているのかもしれない
「ステータス」
俺はステータス画面を見る
レベル 13
HP 45(ー36)
MP 16(ー29)
HPは思った以上に減ったな、、
ダメージはほとんど受けていないが
パチンコ玉を投げつけた体力で消耗している
のが原因だろう。
これは現世に戻ってもピッチャーは出来ないな
それでも俺の現時点での武器はパチンコ玉と
ひのきの棒しかない。
この2刀流で乗り切るしかないのだ。
この亜種は2つの顔があり、
一つは毒
もう一つは炎だ
炎の方は大したことはない、
俺の【負のオーラ】で簡単に防げるし、
投げたパチンコ玉もダメージを与えれる
問題は毒の顔の方だ
先からこの亜種も分かっているらしく、
俺と対峙するときは毒の方が正面になるように
移動してくる、
ならば、、先に炎の方を殺るべきだな
早期の決着をつけるのであれば対岸に
渡ってある程度の接近戦をしようと思う。
パチンコ玉を投げ続けても毒のブレスで
防がれる、
よし、、
俺は再度、負のオーラを出した。
辺りが更に黒い霧で覆われる
俺が睨んでいる亜種の方に黒い霧が
向かって行く
亜種はやはり
「グォォォォーーーー!!!」
毒のブレスを吐く、
俺はその時を狙って、川に浮かんでいる
ツインリザードの死体を飛んでいく!!
「ほッ、よッ、そうりゃ!」
4匹の死体を踏みつけて、、、
対岸に上陸出来た、
さすが20歳の体!
上手に川を渡れたよ、、
死んだ時の自分だったら、(48歳?)
1匹目で川に落ちる自信があった
対岸に渡り、
亜種との距離が一気に5メートルに縮まった
亜種はブレスを吐き終わると
対岸の正面にいたはずの俺がいない
ことにすぐ気づいた!
すぐに体勢を俺の方に向けようとする、
俺は毒の方ではない、もう一つの顔に
向かって走り出した!
「気付くのが早いね!」
俺は嫌味を言いながら、炎の顔の方に向かい
パチンコ玉を渾身の力を込めて投げた!
「ウグォォー!」
クリーンヒット!!
炎の顔の片目に当たったな
動きが鈍くなるのは見逃さない、
俺はひのきの棒で片足を潰すことにした。
炎の顔の方に向いてある片方の足を
ひのきの棒で振り下ろす!!
ツインリザードの爪は金貨10枚の価値が
あるから、なるべく爪は潰さないように
足の甲を狙って振り下ろした。
「ギャァーーーー」
炎の顔の方のツインリザードの悲鳴と共に、
足を完全に潰せたようだ。
これで更に動きは遅くなるだろう、、
しかし安心はできない、、
背後から、殺気を感じた!
「グォォォォーーーー!!!」
やはり毒のブレスを吐いて来た!
「クソッ!」
近いな!!
これは負のオーラの重ね掛けでも対応できない
ならば、、、
これで頼む!!!
【コインロッカー!冷蔵ロッカー!】
ロッカーの強度がどれくらい通じるかは分からない
ただ、物理攻撃じゃなければ多少は防げるだろうと
考えていた、
「どうだ、、?」
どうやら、大丈夫そうだな、、
この手も使えるな、
ロッカーの後ろにはブレスは届いていない
さすが現世のロッカーだ、
通常のレベルの防犯対策を施しているなら
そう簡単には壊されないだろう。
「ロッカーくん、背後は任せた!」
俺は片目を潰した炎の顔に走り出した!
目を潰しているのが原因なのか、
俺が近づいているのが分かっていないようだ、
俺は正面に回り込んで、頭を狙う、、
「済まないな、止めだ!」
そう言いながら頭を目掛けて
ひのきの棒を振り下ろした。
「グゲ、ェェーー、ェェ」
顔が地面に少し完全に伏せた、、
「はぁ、はぁ、これで、」
俺はツインリザードから少し距離を取る
さて、こいつはどう動く、
片方は完全に殺した、
半身を引きづってでも俺とまだ戦うか?
距離を取った俺をツインリザードは
半身を引きずりながら俺の正面に向く
どうやら逃げるつもりはないようだな、、
「決着をつけるか」
俺も正面で対応する、
先の戦いでヒントを得ている
俺は1歩づつ、ツインリザードに近づいて行く
ツインリザードも大きく息を吸い込んでいるな
「グググォォォォォォォォーーー!!!!」
これまでで最大限のブレスを吐いてくる!
【コインロッカー!冷蔵ロッカー!】
俺も自分の正面にロッカーを2台出して防ぐ
そして俺は右手にパチンコ玉を握りしめた
ロッカーはブレスの勢いでガタガタ動く
俺が放っている負のオーラが、、
どんどん消えていくな、、
ロッカーの左右から毒のブレスが勢いよく
吐かれ続けている、、、
長い・・・
1分近く吐き続けている、、
まだ勢いは収まっていない、、
やはりかなり強いツインリザードの
亜種なんだと改めて思った
コインロッカーには今の所、
大きく破損している感じはない、、
だが変色しているのは分かる、、
本来なら物質を溶かすくらいの毒ブレス
コインロッカーの使い方としては
間違っているのは分かっている、
この戦いが終わったらきれいに掃除しよう
2分くらい経ったか?
ブレスの勢いが弱くなっているな、、
3分くらいが経っただろう、、
「そろそろだな、、」
あきらかにブレスが弱まている、
そして、、、
ブレスが少なくなったと感じた俺は
「お前は、この世界で戦った中で
かなりの強敵だったよ」
そう呟いて、
ロッカーを収納した。
ブレスはもう出ていない、、
俺は握りしめたパチンコ玉を
毒のブレスを吐いていた顔に目掛けて
思いっきり投げた!
「ウギァーーーー!」
負のオーラが消えているからそんなにダメージは
ないだろう、、
やはり止めはひのきの棒!
顔の正面に飛び出た俺は
先ほどと同じく、頭を狙ってひのきの棒を
振り下ろした
「ブォォ、ェェェ、、、」
頭から緑色の血を流しながら、、
ツインリザードの亜種は完全に地面に伏せた。
「長かったぁ、、今回は疲れた、、、」
ふり絞って出た言葉だった、、
『レベルアーーーーップ』
あっ!!
久しぶりのレベルアップだ、、
そりゃそうだよな、、こんだけ倒したんだ
2つくらいレベルアップしてもおかしくないよ
とりあえず俺はその場に座り込んだ、
どうしようか、、?
レベルの確認?
いやいや、、まずはお宝の回収だな、、
せっかくこれだけの魔獣を倒したんだ、
金貨50枚くらいは期待したい、
そう思って俺は地面に仰向けになった!
まずはマリーシャが帰ってきたら剥ぎ取り
チャンスが待っている、
もうすぐ陽が暮れるな、、
マリーシャが早く
帰ってきてくれることを期待していた。




