080 川辺の死闘1
現れた3匹のツインリザード
顔が2つある鰐を初めて見た俺は、
内心では結構驚いている
「あれが、ツインリザードですね、
しかも3匹とは厄介ですね」
マリーシャが呟く
3匹のツインリザードは周りを警戒しながら
俺たちが置いたウッドタートルの肉に
ゆっくりと近づいて行く
かなり警戒しているな、、
餌をすぐに食べようとはせずに
6つの顔が周辺を見渡している
「警戒していますね、かなり」
「はい、食べている最中に襲われないように
警戒をしているのでしょう、
かなり賢い魔獣だと思います。」
俺も観察する、
鋭い牙と爪、それに硬そうな鱗に見える
「どこか弱点はあるか知っていますか?」
俺はマリーシャに聞いてみる
「申し訳ございません、
私もツインリザードとは戦ったことが
無いので教えれる情報がありません」
俺は現世での鰐の情報を思い出す
狂暴で人間も捕食対象だとテレビで
見たことがあったと思う、
たしか水中へ引きずり込み、振り回して
バラバラにしてから捕食する感じだろう
「おそらくは噛みついて水中に引きずり込むと
思います。水中に引きずり込まれると
おそらく死ぬでしょう、
なので陸地で距離を取って戦うのが良い
と思います、予想ですが、」
俺は現世の知識をマリーシャに伝える
マリーシャはコクリと頷いた。
「大丈夫ですよ、
先ほどのウッドタートルと同じ方法でいきます、
俺が遠距離からの攻撃を仕掛けますので、
マリーシャさんは最後の止めを
刺してもらえますか?」
「分かりました。気を付けてください」
3匹のツインリザードが徐々に餌に近づく
ちょうど3匹が一緒に固まっているな
俺は岩陰から飛び出した!
3匹のツインリザードが一斉にこっちを見る
お互いの距離は20メートルくらいか?
俺は素早く距離詰めると
同時に【負のオーラ】を唱えた。
この【負のオーラ】も使いやすくなったな、
俺が睨んでいる方向に黒いオーラが
向かって行き、3匹のツインリザードを
覆いつくしている
動きが鈍くなっているかは分からないが
少しは効き目があるだろう、
俺はウッドタートルの時と同じように
【サンド】を召喚して
パチンコ玉を右手に持って投げつける
3匹もいるからには、
多めに投げつけた方が良いだろう
投げる!
投げる!
投げる!
バタン!!
1匹が仰向けになって転げまわっている
残り2匹は・・・
川に向かっていた!!
「まずいな、水の中に入られると厄介だ!」
俺はひのきの棒を持って川に入ろうとする
ツインリザードを追いかけた!
マリーシャも気付いたのか、
岩陰から飛び出して来た!
「足止めします!」
そう言って、マリーシャは
「ウィンドカッター!」
マリーシャから放たれた魔法は
風魔法だ!
風が刃のように鋭く
ツインリザードの体を目掛けていく
が、、、
表面の鱗に弾かれた、、
「くっっ!やはり硬いか、、」
マリーシャが悔しそうだ
俺は追いかけたが、、
2匹のツインリザードは川に入った、
だが、この川は浅いから
ツインリザードの顔は見える。
残り1匹のツインリザードは
まだ仰向けのまま暴れている、
こっちを止めを刺す方が先だな、
しかし川の中にいる2匹もこっちを睨んで
動こうとはしていない。
「どうしましょうか?」
マリーシャが聞いて来た
「そうですね、そっちに転がってる1匹は
おそらくあと少しで力尽きると思います、
問題はこの川にいる2匹ですね」
ただ川の中での戦いは危険だな、
水中に引きずり込まれると俺も死ぬだろう、
川の中にいる2匹はジッとこっちを見ている
さて、、
これでは動けないな、、
こうなったら更にパチンコ玉を投げるか?
しかし水中だと威力は半減するだろうな、
川は浅いから上手く顔に当たるかもしれないが
このままだと埒が明かない
俺は右手にもう一度パチンコ玉を握りしめる
「グォォーーー!」
背後で転げまわっていたツインリザードが
叫び声を上げた!
「何だ?」
「なに?!?!」
振り返ると、
ツインリザードは叫び声をした後に
ピクリと痙攣した後に、力尽きたのか?
動かなくなった。
最後の足掻きで叫んだのか?
動かなくなったツインリザードから
正面の川の中にいるツインリザードに
顔を向けたその時、
「あぁ、、、あ、あれ、、」
マリーシャが愕然としている、、
「これは、、マズいな、、」
向こう側の川岸の奥、
木々の間から、草むらから、、
おそらく20匹以上のツインリザードが
出て来た!
あの叫び声は、、
仲間に危険を知らせるための合図だったか、、
そして
川の中にいた、2匹のツインリザードは
対岸に歩いて上陸した。
群れの仲間と合流したという訳だな、、
その大量の群れの中にひと際大きい
ツインリザードがいる、
こいつだけ色が違う、
俺たちが戦っていた緑色じゃなくて
毒々しい紫色だ
「亜種、、」
マリーシャが呟く
「亜種?」
俺が聞き返す
「はい、突然変異で現れる狂暴な魔獣を
私たちは亜種と呼んでいます、
私が見たのは初めてですが、、」
「その言い方だとかなり強そうですね」
「おそらくは、、赤級クラスでは無理ですね
金色級がパーティーを組んで倒すくらい
強いと思います」
「なるほど、、そうですか、、」
亜種か、、、
俺が現世でやっていたゲームでもいたな
亜種って、、
結構強くて苦戦したなぁ、、
まあゲームの世界だけど、
俺が魔の森で倒したあの「ボス犬」も
亜種だったのかも知れないな、
だとすれば絶対に倒せない訳ではないと思う
ただ、マリーシャを守りながらだと
難しくなるな、
だとすれば、
答えは一つだ
「マリーシャさん、
ここは引いて下さい」
「えっ??」
「ここは引いて下さい」
「しかし、、」
「あなたを守りながら戦うのは、
俺も厳しいです、、、、
なので、街道に戻って
魔族の集積地に行って助けを求めて
来てください」
「で、でも、、あなたを1人で、」
「大丈夫ですよ、
俺こう見えてもかなり強い方ですから」
その間にも対岸ではツインリザードが
どんどん集まってきている
「早く!!
ここは任せてください!」
俺がそう怒鳴ると、、
「わ、分かりました、、
必ず応援を連れてきます、、
死なないでください!!」
マリーシャはそう言って、
反転して来た道を戻ろうとした時
「あっ、
魔族のリーダーはデュランと言います、
俺の名前を出せば必ず応援部隊を出して
くれると思いますので」
俺はマリーシャに叫んだ!
マリーシャは岩を素早く駆け上り
川辺を走っていく、
すると対岸にいた2匹のツインリザードが
マリーシャを追いかけようとしている。
川を渡り追いかけようとする
ツインリザードに向けて
「この!!」
俺はツインリザードにパチンコ玉を投げつける
「お前たちの相手は俺だよ、
俺も全力で殺るからね」
そう言って【負のオーラ】を更に唱える
辺りは更に黒いオーラが充満してくる
ニルヴァースの本部でも本気でやったが
またすぐにこんなことになるとはね、、
ただこいつら全部倒せば、、、
大金だな、、、
ツインリザード達が金貨に見え始める
この大金を、俺が逃すわけがない
儲けれるときに儲けろ!!
商売の基本を思い出した




