051 初依頼
新しい朝が来た♪
希望の朝が♪
喜びに胸を開け♪
青空仰げ♪
外はまだ薄暗いが、目が覚めたのでつい
歌ってしまった。昭和生まれなら分かって
くれると思うのだが、、、夏休みには
毎日聞いていたな。ラジオ体操で。
宿の朝食は日の出から開いている。朝は混雑
するから早めに行って、並んでおこう。
1階に下りてみるとすでに、
レストランの前には20人くらい並んでいる。
「おはよう、早いな」
「ああ、今日は早朝から護衛任務だからな」
「西側の山で討伐依頼だから気合入れていくぞ」
「今日でこの町ともしばらくお別れだな」
冒険者たちが色々と話している。それを聞きながら
レストランがOPENするのを待っていた。
「そういえば、白い女王の国が帝国と揉めている」
「エルフ族が仲裁に入るらしいが、、」
「いや、俺の情報だと龍族じゃないか?」
昨日ドワーフのビーグルから聞いた「白い女王」の
話題か、、どんな女王なんだろう?
まあ、いつかは人間の大陸にも行ってみたいな。
船で行くのかな?
乗船にはどれくらいのお金がかかるのかな?
まだ知らないことだらけだ。
そんな事を思っていると、
先に進みだしたな・・
レストランのドアが開いたみたいだ。
今日の朝食はパンとオムレツ、あとはサラダだ。
普通に美味しい、現世で食べていたのとあまり
変わらないくらいの出来だ。
朝食を食べ終わり、部屋に戻って
冒険者ギルドに行く準備した。
宿を出て冒険者ギルドに向かった。
外が明るくなってきた。体感的には
午前7時くらいかな?
冒険者ギルドに近づくと、すでに入口には
冒険者たちであふれていた。
「やっぱりか、、、」
俺はため息をつきながら入口に向かった。
ギルドの受付は大混雑中だ。どちらかと言えば
戦場だな、、
人込みをかき分けながら、依頼の掲示板前まで
来た。昨日の昼に見た時に比べてかなりの
依頼が貼りだされている。
依頼書には右下に「色」が付いてあり、白級の俺は
まだ白色の依頼しか受けられない。
青や緑の依頼書は受けれないから見ても
しょうがない。白色の依頼を探した。
・薬草採取 50本(銀貨5枚)
・毒消し草 20本(銀貨2枚)
・砦の清掃1日 (銀貨5枚)
・建築作業員1日(銀貨6枚)
・下水道清掃1日(銀貨8枚)
「やっぱり安いのしかないな、」
討伐依頼はやはり、青級、緑級、紫級
しかないのか、
どうしようかな、薬草採取も構わないけど
薬草を見分ける自信がない。
ただ、初めてだからやってみた気もする。
しかし、お金はモンスターを討伐してくれば
買取をしてくれるし、無理して依頼を受ける
必要はない。
一度、掲示板の前を離れて考えることにした。
「さて、どうしようかな?」
掲示板を見ているとドンドン依頼書が減っていく
ここで考えても始まらないか、、
俺は決意して薬草採取の依頼書を取った。
受付に行くと最初に出会った受付嬢のメリーさん
に会った。
「依頼任務ですか?」
「はい、とりあえず薬草採取から始めようと」
「分かりました、薬草50本採取の依頼ですね」
「ええ、薬草の見分け方とか教えてもらえます?」
「そちらの棚に薬草の図鑑があります。また
この依頼書にも薬草は書いています。こちらは
持っていけるので、多少は分かると思いますよ」
「なるほど、、」
この紙には薬草の絵が描かれている。白黒だが
「それでは受付しました。任務達成期限は今日の
夕方までです。この依頼書を出せば町の門は
通れます」
「分かりました。それでは行ってきます」
受付を離れて俺は図鑑を見て、色と特徴
後、群生地を確認して記憶した。
どうやら薬草の群生地はこの町の西側~南側の
林の中にあるみたいだ。
ある程度の情報はインプットした。これ以上は
ここに居ても仕方ない。
「よし、それじゃあ行くか」
冒険者ギルドを出ようとした時
「おい、今から依頼か?」
背後から声がした。この低い声・・・
「やっぱり、、」
「なんだ、、やっぱりとは」
ギルドマスターのロウケンだ。
相変わらずの威圧感、
そして、この無駄にデカい筋肉、
「いえ、どうかしました?」
「いや、お前さんの顔を見かけたから声を
かけただけだ」
「良かった、、、」
「何がだ。」
「いえ、また俺が何かしたかと思って」
「何かしたのか?」
「何もしていませんよ、」
「何だ、、それより何の依頼だ?」
「ああ、薬草50本採取ですよ」
「何でそんな依頼、、、まあいいけどよ」
「白級では依頼が採取か清掃が多いじゃないですか
まあ清掃でも良いんですけど、どうせなら町の
外のことも詳しくなった方が良いと思って、、」
「そうだな、、まだお前さんは白だもんな、でも
すぐ青か緑にはなれるだろう」
「?」
「あんだけもモンスターを狩ってくるんだ、
そこいらの、、、そうだな『赤級』以上と
互角くらいの能力あるはずだ」
「赤クラス?」
「まあ、この町にも何組かの赤級のパーティー
がいるからな、いずれ会うこともあるだろう」
変なフラグを立てるの止めて・・・
「俺は会いたくないのでギルドマスターの
紹介とか止めてくださいね」
「ブワッ!ハッハッハッハー、、ばれたか」
大きな声で笑いだす、
会わすきだったのかよ、
「もう時間がもったいないので行きますね」
「おう、途中でモンスターに遭遇したら遠慮なく
仕留めて来いよ!
また高く買い取ってやるからな!!」
声がデカい、周りがざわつき始めている
「分かりましたよ!」
俺は飛び出すように冒険者ギルドを出た。
あのギルドマスターわざとやってるな!
変に目立つのはゴメンだ。俺は顔を隠すように
町の門に向かった。




