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元パチンコ店長の異世界奮闘記  作者: ナガタエモン
第3章 交易都市

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034 一宿一飯の義理

「あの、、大丈夫でしょうか?」

 3人の魔族が固まっている。

 どうしようか?

 この世界ではこのスキルはどう思われるか?


 【冷蔵コインロッカー】

 このスキルはただ、中に預けているものが

 冷たいままという、特に凄い能力がのだが・・・


「済まない、取り乱したな。あまり見たことが

 ない魔術だったので、驚いてしまった」

 デュランは冷静さを取り戻して言った。


「そうなんですか、、私も、、その、、

 なんて言ううか、、申し訳ないです」


「いや、凄い能力だ、その魔術は」

 デュランは席を立ち、冷蔵ロッカーに

 近づいて言った。


「近くで見ても良いか?」

「ええ、いいですよ」

 デュランは冷蔵ロッカーを見て周った。


 俺も説明した方が良いと思った。

 おそらくこの世界ではコインロッカーは

 無いだろう。


「これは、この中で冷たいままで保存できる

 ような仕組みです。」

 俺はロッカーの中を開けて見せた。

「そして、閉める時に銅貨を1枚入れると

 ロックがかかり、開かなくなります」


「中は冷たいまま、保存できるのか?」


「ええ、冷凍は無理ですがある程度は

 冷たいままで保存できます。食料などの

 傷みやすい物を保存するのに便利なんです」


「凄いな、これは・・・」

「これは凄い能力です」

「人族はこんな魔術を持っているのか」

 デュラン、そして椅子から転げ落ちていた

 マグール、青ざめていたバイガクが言った。


 3人の魔族は空いているロッカーの中を

 見たり、中を触って冷たさを確認したり

 していた。


 まあ、調べられても困ることではない。

 俺は飽きるまで見てもらうことにした。


 一通り見たところだろう。


「こちらの果物いかがですか?」

 俺はある程度、見終わったところで声をかけた。


「ああ、そうだな、二人とも頂こう」

 デュランが振り返った言った。

「はい」

「分かりました」

 もう少し見たそうな2人に対して、デュランが

 声をかけた。


「この果物は本当に冷たいな」

「はい。ずっとこのロッカーで保存していたので

 傷んではいないと思います」


 リンゴに似た果物を手に取り3人は丸かじりした。


「うまい」

「良い感じで冷えている」

「甘い」

 3人は嬉しい感想を言った。


 良かった。食べられない、

 ということはないらしい。


 3人の魔族は2個ずつ渡した果物をすぐに

 食べ終わった。


 俺の分も2個用意しておいたが、美味しそうに

 食べるので、あと1個取り出して、俺の分を

 含めて3人にもう1個ずつ渡した。


「ご馳走になった」

 デュランは満足いてくれたみたいだ。

 俺もご馳走して良かった。


「コウキはこの魔術をどこで覚えたのだ?」

 

 やはり、、聞かれると思った。

 まあ嘘を言っても仕方ない。


「この魔術、、スキルと私は言うのですが、

 モンスターを倒してレベルUPした時に

 このスキルを覚えました」


「レベル、、か、、そんなことが可能、、?

 いや嘘ではないな、、すまない」


「いえ、おそらく信じてもらえないと

 思っていましたので」


「それにしても、この果実はうまかったな」

 先ほど、食べた果物の感想をデュランは言った。


「こちらにはこういう果物はないのですか?」

 俺はこの世界の食の事情が分からないので聞いた。


「まあ、人族やエルフ達が育てているかもしれないが

 我々の地域ではこのような果物は見たことがない」


「そうですか、私も手持ちの果物はそこまで無いので

 もう少しなら、譲ることができますが」

「いや、気にしなくて良い」


 デュランは席を立ちあがり


「それより、今日はもう遅い。コウキも歩き疲れて

 いるのであろう、今日泊まれる場所に案内しよう」


「よろしいのですか?私は入口近くで構いませんが」


「ご馳走になってそんなところで一晩泊まれせては

 魔族の恥になる。まあ豪華な宿ではないが、

 ゆっくり眠れるところに案内する」


 そう言って

「マグール、案内を頼む」

「分かりました。コウキ殿、どうぞこちらへ」


 俺はもう一度お礼を言って、リーダーの

 テントを出た。


 辺りは多くの荷物が山積みで置いてある。


 その周りを何名かの魔族が見張っている。


 女性の魔族、子供もいるみたいだ。

 テントの中から、にぎやかな声が聞こえる。


 俺は、マグールの後に付いていき、一つの

 テントに着いた。


「どうぞ、こちらでお休みください」

 中にはベッドと小さなテーブルが置いてある。

 先ほどのデュランのテントに比べると質素だが

 それでも、良い部屋だと思った。


「こちらは、取引に来た客人用のテントです。

 不便はないと思いますが、何かありましたら

 声をかけてください。我々は先ほどのいた

 テントの近くにいますので」


「分かりました、本当にありがとうございます」


 靴を脱いで、俺はベッドに座った。


「今日は、大変な一日だったな」

 思えば今日の朝、魔の森を出立して駆け足で

 この場所までたどり着いた。

 

 そこまで危険ではなかったが、それでも

 森を抜けるまでは何時、敵に襲われるか

 分からない状態だった。朝から休憩もほとんど

 取らずに歩き続けた。


 いきなり魔族の集落に来ることは予想して

 いなかったが、結果的には良かった。


 明日はデュランにこの辺りの情報を聞いてみよう。

 

 それとこの世界情勢についても知れるだけは

 知っておこう。


 今後の俺のスローライフのために・・・

 

 いや違う。まずはこの世界で生き残るために。

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