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神様の試練を生き延びろ!  作者: 練習サブ
2/2

2.残虐な光景は何処かで、俺は関与しない

評価、ブクマ、感想等お待ちしております!

 「さて、ゴブリンは何処かなー」


 家を出るとあちこちで既に暴動が起こっているような音が聞こえた。


 ゴブリンの出現位置が道路とかであった場合、事故が多発しているだろうな。まあその場合は声が聞こえた時点でよく考えるべきだったねと言いたい。判断ミスで人は簡単に死ぬのだから。


 「グギャ?……グギャーー!」


 おおこれが実物のゴブリンか。全身緑色で耳が尖ってて目が大きくて牙が鋭い!でも動作がちょっと遅いかな。武器は棍棒を持っていて、目が合った途端に襲いかかってきた。


 ブンッ!っと結構いい振り下ろしだ。……アナウンサーの姉ちゃんの頭をぶち割るくらいの威力があるからそりゃそうか。


「よっと……。ほらよ」

「ギャー!?」


 棍棒の振り下ろしを躱して蹴りを顔にぶち込む。棍棒から手を離して倒れたゴブリンは隙だらけで、倒す手段が幾らでも思い浮かぶ。


 「……この棍棒を貰っとくか?初戦利品ゲットだぜ!じゃあな」

「グギャア!?」


 ゴブリンの断末魔は汚いなぁ。でも慣れないといけないか、これから長いこと聞くことになる。


 「意外と振りやすいし、丈夫な棍棒だな。初期武器をどんどん更新する歓びってやつか?何か嬉しいぞ!」


 ゴブリンを殺してハイになっているのかもしれない。よく考えれば前世も併せて初めての殺しだ。まあ人じゃなくてバケモノなんだけど、これから人を殺すことも普通にあるだろうから、良い経験を積んだな。


 保存食等を買いにドラッグ・ストアに行こう。あんまり人が多いところはリスクも多いし、面倒な奴も多そうだ。


「一ヶ月生き残るくらいチョロいよなー」


 鼻歌を歌いながら道を歩く、今世は田舎住まいで良かったな。都会は今まさに地獄始まってるんだろうな。


――――――――――


 ドラッグ・ストアにやってきた。結構有名なチェーン店だろうカタカナ四文字で覚えやすい俺はよくここに買い物に来るので、お得意さまだ。


 ここまでやってくるまでにゴブリンを十匹以上見かけた。殺したのは道中にいた奴だけで六匹ほど、残りは人を襲っていた。善人なら生き返るという話だし、あんまりいま気にしても仕方ない。先に必要な行動をしておかないと、結局は自分の首を絞めて苦しくなり、余裕がなくなる。余裕があってこそ人を救えるのさ。


 内心持論を展開していると、ドラッグ・ストア内からゴブリンが、どんどん出てくる。


 ……おお、店員は全滅したっぽいな。気のいい人もいたのに。南無さん。


「敵は取るからな!安心して成仏してくれ!」


 ゴブリンの数は五匹。でも棍棒を何処かに忘れてきたのか持っていない。食事に夢中で忘れてきたのかな?


 俺の大声に驚いていたゴブリンに不意打ちだ。バケモンに慈悲はいらん!


「ほい!や!とう!」


 先手をとって三匹を仕留める。残りは二匹。


「「ギャ、ギャーーー!?」」


 ……え?逃げるの?


 仲間が殺されてよほど驚いたのか、背を向けて逃げ出した二匹。まあ、追って殺すほどでもないかな。家と往復して保存食を集めないと。強く生きろよ!ゴブリンたち!


――――――――――


 いきなり世界が変わった。周りには見たことのない肌色をしたバケモノたち!よく見れば近くには同じ状況の仲間がいた!この困難は神からの試練なのかもしれない。


 私はまず手始めに仲間に襲い掛かるバケモノを、背後から持っていた武器で叩き殺した。


 よし殺せるぞこのバケモノは!恐ろしいのは見た目だけか!俺の勇姿を見ろ!同胞よ!


 弱点は頭、ここを一発ぶん殴れば一撃で仕留めることができる。


 私は戦場を渡り歩き、同胞にバケモノの殺し方を伝授していった。


 ……殺せば殺すほど、強くなっている気がした。これはレベルアップというやつか?命源力を奪い、自らの力に変換する奇跡。


 過去の大戦の敗北で失ったはずの、一族の力が、この体に戻ってきている。


 ……この力があれば、もっともっと殺し尽くせる!覚悟しろバケモノども!!私たちは誇り高きゴブリン!過去の世界の覇者になった存在!人類はバケモノに負けはしない!


――――――――――


 「よし、まあこんなもんか?一ヶ月後が待ち遠しいな。第二の試練が楽しみだ」


 式条光(しきじょうひかる)はその頃、2日ほどドラッグ・ストアを何度も往復していた。


 物資が家中に溢れ、欲張りが過ぎる量の保存食や嗜好品があった。


「じゃあ戸締まりをしてと、うーんレベル上げが辛いな。……いい狩場がなかったら、また考えるか」


 彼はゴブリンを探しに家を出かけた。


 第一の試練が終わるまで後二十八日。


 物語はまだ始まったらばかりである。

 

 

取り敢えず書き連ねるのが楽だ……。

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