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第94話:『鬼喜花の愛刀、気鬼化の解放』

毎日18時投稿!・・・予定です(なるべくがんばります)

 封鬼のふうきのほこらのある本島北方から、黒い瘴気が立ち昇る。


「・・・まさか・・・!」


 カグヤの顔から血の気が引いた。


 祠を覆っていた封印陣が、突如として崩壊したのだ。


 鬼人島からはるか遠方に見える山の中腹――そこに巨大な影が立ち上がる。轟音と共に、地面を踏みしめるたび地鳴りが響き、黒い霧が空を覆っていく。


「な、なんだあれは・・・!」


「鬼・・・なのか・・・?」


 瘴気の中心に現れたのは、無数の顔と腕を持つ巨大な鬼――悪霊鬼あくりょうき

 その存在だけで兵士たちは膝を折り、影護族の戦士たちですら戦慄を隠せない。


 玄真が天を仰ぎ、意味不明な呪詛のような言葉を叫んだ。

 その瞬間、悪霊鬼の全身がビクリと反応し――次の瞬間、巨大な体が跳躍した。


 山から一気に海岸へ。地面に着地した衝撃で津波のような砂塵が巻き上がる。


(鑑定・・・悪霊鬼<叉會禍嶽しゃかいかがく>現在の戦力で討伐は厳しいかと)


 100mを余裕で超える巨躯、乾いた血のような赤黒い体表、角が生えた能面のような顔、肩肘膝手等の関節の外側に全てに喜怒哀楽様々な表情の鬼能面がついている。はっきり言って気持ち悪い。


 影護族は一斉に迎撃に出たが、悪霊鬼は容赦なく影護族のみを狙って踏み潰していく。


 アクスが戦況を見て静かに指示を出す。


「ノア、他の従士を呼んでく――」


 だが、その腕を――カグヤが掴んだ。


「――待ってください」


 その瞳には、迷いのない光が宿っていた。


「これは・・・私の故郷です。私の手で、護りたい」


 アクスの声が静かに響く。


「・・・良い覚悟だ、やるだけやってこい!」


 カグヤは無言で頷き、悪霊鬼に向かって走り出す。


 スネの部分に渾身の一閃、カグヤの斬撃をもってしても固くて斬れない。カグヤは跳躍し、膝の面を攻撃、ピシリとヒビが入る。弱点は関節の面のようだ。


 悪霊鬼は10本の指先から光線を発射、影護軍を一掃する。


 貫徹、鬼爪、刃車、山分、胴割、崩崖、天穿、鳶断、薙払・・・様々な大技を浴びせるも、面を3、4つ潰している間に最初の面が回復する。


「くっ・・・軽すぎる・・・」斬撃を飛ばせるとはいえ、刀はこんな巨大な怪物を仕留めるのにはそもそも向いていない。


 悪霊鬼は口から真っ黒い火の玉のようなものを多数吐き出す。火の玉は意思を持つように影護族に向かい、その生命を無慈悲に刈り取る


 カグヤは地上に戻り修羅無限斬を発動、全ての面と火の玉を纏めて攻撃・・・面が次々と破壊されていくその時!


「きゃぁぁぁ!」


 後方からキキカの叫び声、隙を見た夜行の鬼たちがキキカを取り囲んで集中攻撃。キキカは身の丈に合わない大刀をよろよろと振り回して応戦しているが、数に押されて絶対絶命のピンチ!


「キキカ!」


 カグヤは技を中断し縮地でキキカを救出、面は全て撃破には至らず悪霊鬼はみるみる回復していく。


 影猫が悪霊鬼の身体を無数の尻尾で拘束。動きが少し鈍る。


「ごめんなさい、わたしのせいで」

「良いのだ、それより、その刀は・・・」

「はい、父・・・族長が使っていた愛刀、<鬼妖刀きようとう高帳こうちょう>です」


 カグヤはかつての護影族族長、鬼慈角きじかとの手合わせを思い出す。身の丈4M程の大鬼が丸太のような腕で振り回す大太刀裁き、そのリーチと速さ、パワー、技量はこれまで対峙してきたどの剣士よりも素晴らしく、強力であった。


「懐かしい・・・これを手にした族長に当時の私は手も足も出なかった」

「国母さ・・・カグヤ様! これをお使い下さい!」

「いや、これは父君の大切な形見ではないか」

「良いのです、私には扱えませんが、カグヤ様なら・・・これであの怪物を倒して下さい」

「わかった。では代わりに私の愛刀を預ける、一時交換だ、お互い生きて必ず返そう」

「はい!」


 カグヤは立ち上がり、長刀を一振り、軽い素振りのつもりが、巨大な斬撃を生み出す、その先の夜行の集団を分断する


「これは・・・」カグヤが走り出す。


 まずは周囲の夜行を軽く一掃、残りの鬼たちは恐れをなしてそそくさと本陣まで撤退。


 カグヤは悪霊鬼と真正面から向き合い、巨大な斬撃を繰り出す。みるみる割れる面、悪霊鬼も回復しながら光線や踏みつけ、火の玉で反撃。持久戦が続く。


 高帳は当然刃渡りは長いのだが、刃幅も広く、柄も太い。長刀というより、刀をそのままデカくしたような巨人用の刀。カグヤも柄を指先で引っ掛けて怪力でむりやり持っている。刀も重く、威力は大きいが、その分消耗も激しい。


「私は・・・私は・・・」とうとうカグヤの息が切れ、体力も限界が近い。


(これはまずいな・・・でも今のカグヤだけじゃ・・・ノア、何とかならない?)


(お任せ下さい、アクス様)


 ノアの念話がカグヤに届く。


(カグヤ――以前貴女には秘められた力があると話しましたね、今こそ、その力を解放しましょう)


 次の瞬間、カグヤの体から眩い“気力”が迸った。


 それは炎のようでもあり、風のようでもあり――彼女の存在そのものを包み込む生命の奔流だった。


(気力は貴女の体内エネルギーを具現化するものです。イメージによって自在に形を変えられます。願いなさい、今貴女が欲する力を、想像しなさい、最強たる貴女の姿を)


 カグヤはイメージを膨らませる。体内から溢れた気が形を成していく。額から角が伸び、気力が全身を包み、大きな手足を生成し、気力の手に刀身を握らせ、足の機動力を増す。


 かつて未熟だった自身が憧れた強き鬼・・・その理想の姿を気力で再現する。


「――気鬼化解放ききかかいほう!」

悪霊鬼のモデル


 昔ハマっていたオンライゲームのボスキャラです。PSO2というゲームで、今でも運営されていると思いますが、4年くらいやって飽きたので手離れしました。マガツというボスがいるのですが、倒し方がギミックじみていて、ただダメージを与えるだけじゃないのがよく考えられているなーと関心したものです。アカウントは残っているので今でもプレイ可能だとは思いますが、もう最前線には追いつかないのと、オンライゲームは時間が無限に吸われるのであまり近寄らないようにしています。超暇な方、無料でめちゃくちゃ遊べますので、ぜひやってみてください。


人物イメージ画像一覧はコチラ

https://ncode.syosetu.com/n1501lc/

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