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無能転生者、何もせず遊んでたら異世界救ってました。  作者: 真理衣ごーるど
╰╮第3章:ザルグラード帝国戦争編╭╯
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第16話:『魔王との決戦、四聖の力』

当作品を閲覧頂きありがとうございます。宜しければ是非レビューやご感想もお待ちしております。

(そろそろじゃろうか)突如皇帝の耳に見知らぬ声が聞こえる。いや、耳からではない。頭に直接響いている。


「だ、誰だ!」いきなり声を上げる皇帝に周囲の側近は困惑する。


(御機嫌よう皇帝陛下、ワシは四聖の主と呼ばれとるモンじゃ。手紙は読んでくれたかの?まぁ知っとるんじゃが。)


 壊滅を目前にして頭の中で飄々としゃべる男の言葉に皇帝は声も出ない。


(さて、得体も知れない奴の力など当てにするものか、じゃったかの。んで、このまま当てにせんでもよいのかぇ?)

「お主はこの状況をどうにかできると申すのか!」

(まぁ、死んだ奴はもうどうにもならんが、手紙の通り魔族の一掃と結界は問題ないじゃろうな)

「ではお願いす――」

(おっと、手紙は読んだじゃろう?ワシのただ一つの願い、応じると確約するか?)

「…わかった。奴隷は全てか、開放する。」

(言質とったぞぇ?では兵を下がらせよ)


「…全軍に通達、兵を下がらせよ。」皇帝が指令を下す。

「全軍撤退!撤退ーーー!」ラウド将軍が大声で叫ぶ。


(・・・よろしい。では行け!我が愛しき娘たちよ!)


 ――突如現れたのは4人の美しい戦士。


「ハナビ・ストライク!」金髪の天使のような女性は空中に多数の光の玉を飛ばす。その光がドォンと弾けて分裂し、一気に落下し食事中の魔族の脳天を貫く。兵士は驚き頭を覆うが、兵士には一切当たらない。


「……聖盾」迫り来る後続の魔族は薄青髪の少女が発動する光の壁に阻まれて先に進めない。


 ガシガシと壁を叩く魔族の前に立ちはだかるのは黒髪の剣士。レイピアのように細く、少し反り曲がった剣を抜刀する構えを取った。


「我が目指すは覇道、その先には塵も無し!飛閃・薙払なぎはらい」直後、前方の魔族およそ1000程の胴体が一気に真っ二つになり、どしゃりと崩れていった。


 その遥か前方には赤い髪の魔女がゴーレムの数倍規模の大魔法を連発。


「チェインマジック・ヘリッシュウェザー!」無数のファイヤーボールが雨のように降り注ぎ、魔族に着弾すると爆発、その爆炎をサイクロンが巻き込み、ファイヤーストームとなって魔族たちを次々と吸い込んでは焼き飛ばしていく。


「おぉ、これなら!」皇帝に希望の表情が浮かぶ。


 次の瞬間、魔王の極大光線が皇帝に向かってピューーーーーーーーーンと音を立て真っすぐ飛んでくる。皇帝は避ける事も出来ずにただ「ぎゃぁぁぁ!!」と泣き叫ぶだけだった。


 しかしその光線は少女の光の壁によって僅かに軌道を変え、皇帝の斜め上を掠めていく。目の前の美しい光の壁が歪んでいるが、暫くして元に戻る。


「くっ、防ぎきれなかった…」エマは珍しく悔しそうな表情を浮かべる。結果攻撃を逸らせて被害は無かったが、生まれて初めて結界が崩された体験だった。


 皇帝は目から、鼻から、全身から体液が漏れ出て全身ぐっしょりとしている。もしかしたらちょっと漏らしているかもしれない、もうそんな事はどうでもいい。


「目標補足・ツインペネトレイトブラスター!」金髪の天使が魔王に向かって二個の光弾を放つ。大きさはそれ程でもないが、内包する魔力密度はゴーレム何体分か計り知れない。


 光弾は超高速で飛んでいき、魔王の目玉に直撃する。遠方の魔王はすこしたじろいでいるようにも見えるが撃破までには至っていない。


「ちっ!固いですね…今の武器では出力が足りないようです」


 戦況は小型は既に殲滅、中型は残りわずか、大型も半分は殲滅、だが魔王を倒すには一手足りないようだ。


「だ、大丈夫なのか?」皇帝が震えながら声を上げる。

(心配召されるな。そろそろ終わりにしてやろうかの。)


 頭に響く声の後、天空から重くのしかかる気配を感じた。


 天空がねじ曲がり、大きな穴が魔王に対面する様に開かれ、その中から巨大な何かの塊、その先端には城の塔程の巨大な長い箱。前方の蓋が開いている。


 その箱の先端からドォーーーーーーーーーーン!という轟音と共に信じられない威力のエネルギー砲が魔王に向かって降り注ぐ。


 頭を撃ち抜かれた魔王はその後大爆発を起こし、周りの魔族も巻き込んで消し飛んだ。土埃が晴れた後、残っているのは魔王の下半身とその他魔族の残骸だけだ。


「かっ…勝ったぞーーー!!」帝国軍は雄叫びを上げる。皇帝もテンションが上がり涙を流す。元々流していたが今は安堵と歓喜の涙だ。


(全員今すぐ逃げなさい!!)老獪な四聖の主の声が少し上ずって女性のように聞こえた。


(ん゛ん゛っ!皇帝よ、ちとヤバい奴がおる、今すぐこの場を離れなされ。巻き込まれても責任取れんぞ)


 頭の中で響く声を聴きながら、皇帝の目に入ったのは魔王の下半身…を食う小さい…虫?いや、比較する魔王がでかすぎるだけで、虫のサイズは人間の倍以上、その巨大な虫が魔王を食っている、というか吸い込んでいる。気づいたら周りにあったはずの魔族の死骸がきれいに無くなっている…いつのまに?まさかアイツが!!?


(あの虫、魔王と魔族の死骸を食ったようじゃな。力が全て集約されとる。)

 虫はこちらを向き皇帝と目が合う。その食い殺すような視線だけで吐き気がした、いや、気が付いたら既に吐いていた。


「へ、陛下!!?」側近が気遣うも皇帝は片手で静止し、指令を下す。

「あの4人は味方だ。これから最後の決戦になる。我々は居ても邪魔なだけだ。直ちに戦線を離脱せよ。」

「へ、陛下、あの虫は一体」

「いいから今すぐ全員逃げろぉ!!」もはや皇帝の威厳など無い。それは命を刈り取られる絶望を味わった弱者の敗走でしかなかった。


 4人の従士は結集し、隊列を組む。前衛はカグヤ、中衛はエマ、後衛はミレイユとヴァネッサ。エマを中心に防御結界を貼りミレイユはバフ・デバフ・魔法攻撃、ヴァネッサが弱点を撃ち抜き牽制、カグヤがダメージを与える布陣だ。ノアが4人に念話を飛ばす。


(貴女たちはこの陣形で完成するようデザインしました。これで負けるはずがありません。この世界で初めての全力での戦闘を許可します。存分にやりなさい!)


「はい!」4人の士気が高まる。


(あ、出来れば頭だけ残して欲しいですが、最悪欠片だけあれば残りは粉微塵にしても良いですよ。)


 人の3倍はあるその虫と対峙するとその姿は異様なものだった。下半身は平べったく足が6本、まさにゴキ●リだ。その頭があるはずの部分からは細い胴体が伸びていて、両手はカマキリのようなカマ、しかしギザギザで獲物を捕まえるようなものではなく本当に鎌のような鋭い刃になっている。頭はアリジゴクのような大きな牙が2本突き出していて目は複眼、2本の触角。小学生が考えた最強の虫みたいなキメラ昆虫がそこにいた。エマは既に防御結界を展開している。


「メインフォース・ライジング」ミレイユが4人にバフをかける。カグヤには力上昇、ヴァネッサは感覚強化、エマには聖属性強化、ミレイユは魔法威力上昇をメインに、各自の特化ステータスアップを行う。


 ヴァネッサは感覚を研ぎ澄ませ敵の弱点を狙う。

 カグヤは力を貯めて機を伺っている。

 虫は鎌で斬撃をまき散らしながら左右前後にカサカサと滑るように移動、その速さは並の人間では捉えることすらできない。

 しかしヴァネッサの精密な連射を避け切れず、ついに目や関節の付け根など複数ヒット。

 貫通には至らずとも虫は体制を崩し転がりながらもすぐに立て直す。


「固いですね、いや、出力が足りないようです」ヴァネッサが珍しくイライラしている。


 動きを止めた瞬間を見逃がさずミレイユがデバフをかける。速度・防御・攻撃低下。虫の動きが少しだけ鈍る。


「この子魔法の効きが悪いわぁ」と言いつつも、ミレイユはじっと杖を見つめる。


 すかさず虫が羽を広げて飛び掛かってくる。2本の鎌を高速で振り回し斬りかかるが、エマの防御結界は破れない。聖属性強化によって逆に鎌にダメージが入る。


「悪なる者に道は無し、崩れて落ちろ、一閃いっせん崩崖ほうがい


 虫を目の前に力を貯めたカグヤが渾身の袈裟斬り。虫は瞬時に飛び退くも右の鎌一本と脚2本を失う。それどころか渾身の斬撃は地面を割り、遠方にある岩山すらもすっぱり切り落とす。


「これがドワーフの技術…なるほど、悪くない!!」カグヤの天穿てんせんは絶好調のようだ。


 虫はバランスがとれずうまく立てない。勝負は決したかと思ったが、切り口からぐじゅぐじゅと黒い泡が噴き出て、あっという間に鎌と脚を生成した。


「動きを鈍らせたかと思えば、再生持ちですか…一体何なんですあの生物」

「魔王を食う虫ぃ?魔王虫まおうちゅう、とでも呼ぼうかしらぁ。」

「き…きもちわるいですぅ」

「…再生が追い付かなくなるまで斬り刻む!」


 再び虫が動き出す。


「ちょっとでかいの御見舞いするわぁ、発動に少し時間がかかるから、お願いねぇ」

「承知!」カグヤが結界から飛び出し、虫と決死の打ち合いを始める。


 ミレイユは詠唱を開始、エマが虫に封印を付与、カグヤの剣と虫の鎌が交わり、動きが止まったところでヴァネッサが関節や腹等弱点を撃つ、飛んでくる鎌の斬撃を結界がはじく、虫がエマの結界目掛けて飛びついてきた所をカグヤが縮地で追い付き横から斬りかかり、鎌を一本切り落とす、切り口が泡を吹くもエマの封印が傷口を覆い、再生を阻止。虫の鎌が一本になった。


 再び虫が飛び掛かる、次は大きな牙で結界に噛み付く。鎌よりも強力なようでエマの結界に亀裂が入る。


「あぁっ!壊れちゃいますぅ~」エマは震えながら涙目になっている。


 カグヤが斬撃で牽制、ヴァネッサが追撃、牙が離れた亀裂は少しずつ修復していく。多少優位ながらも膠着状態が続いていた。


 ミレイユの合図でカグヤが転がり込むように結界内に戻る。カグヤは身体の節々に負傷、息も荒い。しかしエマの結界内で傷と体力がみるみる回復していく。


「エクストラマジック・アシッドスコール!」ミレイユの詠唱が終わり、空から強酸の雨が降り注ぐ。


 天候改変魔法に属性を超えた"強酸の性質"を付与した高等技術魔法である。その雨は広範囲、高密度であり、回避は不可能。エマの結界が無かったらアークすら錆びさせる性能だ。


 虫は危険を察知し羽ばたいて逃げる動作を見せるが、雨に当たった羽が溶け、地面にべシャリと倒れ込みジタバタしている。「ギョエアァァァァ」と気持ち悪い声で鳴き叫び、身体から黒い煙を出しながら溶けていく。再生の泡も強酸の雨に洗い流され、中の肉が露出している。それでも虫は再生を繰り返しながらよろよろと近づき、なお戦おうとしている。


 回復し再度力を貯めていたカグヤがゆっくりと刀を抜き、目を閉じ真っすぐ構える。


「我が道は修羅、踏み入れし者は皆、無に還る。終閃しゅうせん修羅無限斬しゅらむげんざん!」


 開眼からの超速の飛連撃、早すぎてカグヤの上半身が3人くらいに見える。魔族の大群も一瞬で斬り伏せるカグヤの斬撃が無数に飛んでいき、虫の身体を細切れに斬り刻んでいく、その切り口を強酸が溶かし、再生も追い付かず細切れの身体はドロドロになっていく。


「セイクリッド・ワールド」エマが広範囲の聖属性浄化魔法を発動。魔王虫の露出した体内を直接浄化し、強酸の雨は清らかな水になっていく。


 虫の身体は溶けて無くなったが、何と頭だけが残っていた。清らかな水溜まりに浸かる頭は首元からまだジュクジュク何か出しているが、エマの清らかな水により血のように溶けて消えていく。しかしその目は未だ光を失わず、触角と牙をピクピクさせていた。カグヤが虫の脳天に刀を突き刺すと、目は光を失い、ようやく沈黙した。ノアがゲートから出てきて虫の頭を回収し、従士達を労う。


「皆ご苦労様。良い働きでしたよ。」

「えーん、怖かったよママー」

「ママはやめなさい!」

「はーい、おじいちゃん♪」

「誰がおじいちゃんじゃ!」


 四聖の主とはまさしくノアの事。皇帝との念話では人物像を誤魔化す為、声と話し方を老獪な男性のように偽装した。今後帝国は四聖の主として高齢の傑物を当たるだろうが、それはノアにもアクスにも該当しない。四聖の主が見つかる事等無いのだ。


「さてお次は結界ですが、永続となると…物理的要素も必要ですね」ノアは目を閉じ両手を広げ、イメージを膨らませる。


 大陸東の海岸から西の山脈までの国境に沿って、等間隔にタワーを生成、その間を厚さ10Mはあろう分厚い鉄鋼板で埋め、大陸東側を南北に分断する巨大な壁が完成した。


「西の山脈まではやり過ぎな気がしますがご主人様の御意向であれば仕方ありません。まぁ何とでもなるでしょう、それではエマ、お願いしますね」


「はい…聖刻」エマは鉄鋼板の壁一面に大きく聖属性の結界魔法陣を刻む。


 ノアはその刻印をコピーし、全ての壁の両面に複写した。


「これでもう帝国にも、ついでに森国にも魔族は二度と来れませんね、まぁこちらからも行けなくなりましたが、用なんて無いですからね。大した素材にもなりませんし。」


 勇者がいないこの世界で、魔王という人類滅亡の可能性を一瞬にして解決してしまった歴史的瞬間。しかしその事実を知る者は少ない。


 一方、戦争から逃げ帰った帝国軍は、帝都にて民から喝采と歓声を浴びて凱旋帰国していた。凱旋の号令は出してないが、負けを知らない帝国民たちは、軍の帰国=勝利としか考えていなかった。兵士たちは苦々しい笑顔を浮かべながらも、結果魔族は殲滅されたし、あの変な虫もあのバカ強い女共が何とかしたのだろうと気持ちを切り替え、最後まで隊列を乱さない事に集中する。皇帝は四聖の主の言葉に勝利を懇願しながらも、あの恐ろしい虫と目が合った光景が忘れられず、小虫の羽音だけで背筋が凍る程怯えるようになってしまった。しかし、凱旋パレード中だけでも!と皇帝の威厳を損なわないよう死ぬ気で表情を崩さず踏ん張っていた。夜、寝室のベッドに入り、眠りにつく。まどろみの中、横向きに寝ていると背後に何かの気配を感じた。また四聖の主の使いだろうか。


「誰かおるのか…」その声は少し弱々しい。寝返りを打って目を開けると・・・


そこにはあの時の虫がこちらを向いて添い寝している!!!


「あぎゃぁぁぁぁぁxfjd!!」


文字にできない奇声を発し、ベッドから飛び退ける皇帝。傍仕えと夜警の兵士が慌てて入室する。


「陛下!!!」ベッドから転がり落ちた皇帝が、腰を抜かしてへたり込んでいる。


 明かりを付けよく見るとそこには例の虫の頭部だけが置かれていた。中身はきれいに抜かれて外殻のみ、丁寧に防腐処理までされているようだ。頭の下には手紙が敷いてあった。


 謹啓ザルグラード帝国皇帝陛下


 先の一戦、さぞ退屈せずに済んだことと拝察する。こちらの四聖共も、久々に骨のある戦いを愉しんだと申しておった。


 些末な贈り物ながら、戦場にて打ち取りし異形の魔獣、その首を添えておく。ご笑納あれ。


 あまり好まれぬかもしれぬが、戦の余韻ということでひとつ。


 さて、本題。亜人奴隷解放の件、既に交わした言葉を今一度、肝に銘じておいていただきたい。


 約定は結ばれた。あとは、履行されるか否か、ただそれのみ。


 仮にそちらが信義を忘れることあらば、はてさて我らの力は一体何処に向くのか――


 尤も、賢なる皇帝たる御身が軽々に言を翻すなど、あまり想像したくはないが。


 再び相まみえる日が訪れるとき、その場が和やかなる宴の席であることを願ってやまぬ。


 ――アルケシア王国四聖の主より


 一方、アクスは一人で馬車に乗り、戦争が始まる頃には国境を越え、皇帝が帝都に逃げ帰る頃にはエリシュナの冒険者ギルドで達成報告をしていた。アクスが戦争に関与しているなんて思われる可能性は微塵も残しておきたくないのだ。面倒だから。報酬を受け取り、いつも通りの人目のない路地裏でアークに転移する。ソファーに掛けると待っているのはいつものモフモフ、そしてトテトテと駆け寄る少女達。


「おかえりなさいませごしゅじんしゃま」


 これ毎回やるのか?まぁ楽しそうだからいいか。リーンがアクスの傍まで来て、口元に手を添える。アクスは耳を傾ける。


「おにいちゃんおかえりなさい♪」


 アクスはにっこりと頬笑み、リーンの頭を撫でる。


「あたしもー」わらわらと駆け寄り、我先にと頭を突きだす少女達、アクスは順番に頭を撫でていく。幸せな日常だ。改めて戦争の顛末を確認する。


「おねえちゃんたちすごかったのー」

「つよかったのー」

「きらきらーって」

「どかーんって」

「ずばばばーって」

「めらめらーって」

「ぐるぐるーって」

「ぴゅーんって」

「えーっと、えーっと」

「どーん!なの!」


 10人ともほぼ擬音語だが、戦争の部分は帰りの馬車でモニタリングしていたので言いたい事は何となく伝わってくる。


 ノアの報告によると、魔王虫の頭部は回収後、脳や神経等中身を抜き取って生体解析中。外殻は帝国皇帝の寝室にお届けした。四聖の主は老獪な男と思わせるよう偽装し、アクスやノアにたどり着く事は無いとの事。さすが、安定のノアである。


魔王について

魔族にとって自分より弱いものは捕食対象であり、より強い同族を食うと瘴気を取り込み力を増す、容赦のない弱肉強食の世界です。特に強い魔族はお互い食われないようけん制し合い、それぞれざっくりと縄張りのようなものが分けられています。その強い魔族を一般的に魔王と(人間が勝手に)呼んでいるだけ、なので魔王は複数存在します。自分より弱いものは配下でもあり、弱いものは強いものの言いなりになるか食われるかしか選択肢がありません。その支配ピラミッドの頂点が魔王であり、魔王が気まぐれに動くと周囲の魔族も一斉に動き出します。傍目には魔王が軍団を率いて侵攻しているように見えますが、ただ強いものの動きに合わせているだけです。ではあの”虫”は何なのか・・・それはまた別の機会に。



おもしろかったら下のグッドボタンを押してくれると嬉しいです。引き続き次回作もお楽しみ下さいm(_ _)m

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