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夜の女王

作者: 野瀬

アルテミスの微笑みが暗闇を駆け抜ける

街灯の下のニンフが戯れとオーバーラップして

アポロンの奸計さえわたしに追いつけない

真夜中の慰安婦が脳髄を淫蕩すれば

白昼の染みが復讐のうなりをあげる


わたしは走るのだ

シーシュポスは夜明けまで嘆くまい

人生いまだ語らず

彼方からの光輝がデルフォイの神託となり

暗黒の大気圏に突入する


見給え、夜の女王よ

わたしは走り、走った、走るのだ

ただただ炸裂する存在が痙攣のように

そして青白い閃光が娼婦とオーバーヒートする












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