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自宅にて

お昼休憩も終わり午後の授業が始まった。

杦本さんのお世話も慣れたもので、特に困ることも無くあっという間に帰りのHRになった。


「はい、それじゃあ皆さん気を付けて帰って下さい」


HRが終わり、帰る準備をしていると七海がこちらに歩いてきた。


「どうしたの?」

「華恋と一緒に帰ろうと思いまして」

「そう?じゃあ一緒に帰ろっか」


話しながら荷物を纏め、七海と一緒に教室を出て横並びで駅までの道のりを歩く。


「今日は色々とありがとう。七海には沢山助けて貰ったから七海もなにか困ったことがあったら私に言ってね」

「いえ、私が好きでしてるから華恋も遠慮なく私を頼りなさいね?それに今日は色々と軽率な行動が見受けられたから何かする時は私に相談してからにして下さい。良いですか?」

「う、うん・・ごめん」


(確かに杦本さんのことはちょっと軽率だったかも・・気を付けよう)


そのまま色々と小言を言われながらも家に辿り着く。


「ただいま〜」


返事が返ってこない。

姉さんは居ないようだ。


「はあーちょっと疲れた。それにしても今日一日だけで知らないことや驚くことが沢山あったな。取り敢えず目下の目標は恋人を作ることか・・でも恋人ってどうすれば出来るんだ?」


(いっそのこと七海に相談する・・?いやでも七海に相談するのはなぁ・・更衣室で一回襲われたしちょっと怖いな。かと言って七海に内緒で誰かと付き合ったらまた問題起きそうだし・・いっそのこと七海と付き合うのが一番穏便に済むも・・?)


「いけない、変な思考回路になってる。今日一日で凄く絆されてる気がする・・。キスは凄かったけどそれは初めてのキスだったから・・だと思いたい」


一旦心を落ち着ける為、自分のスマホを取り出してぽっちゃり系女子と検索する。


「え・・出てこない・・どうして・・?この世界にぽっちゃり系女子は居ないのか・・?い、癒しが・・これからどうすれば・・」


無慈悲な現実に打ちのめされていると、玄関の方で物音がしてすぐに姉さんがリビングまでくる。


「ただいまー華恋ちゃん!!今日の学校はどうだったの?」


少しおセンチになりながらも姉さんに返事をする。


「・・まあ楽しかったよ」


すると姉さんは俯く俺の顔を心配そうな表情で覗き込んできた。


「華恋ちゃん大丈夫?何か辛いことがあったらお姉ちゃんが力になるからなんでも相談して?あ、それとも昨日の七海って子になにかされたの?大丈夫よ!!お姉ちゃんが二度と華恋ちゃんに手を出さないようギャフンと言わせてくるわ!!」

「違うよ!?何も無かったから落ち着いて!?姉さん!?」


息を巻いてそう捲し立てる姉さんを一旦落ち着かせる。


騒がしい姉さんのお陰で少し冷静になれた。


(まあ癒しが無くなってしまったのは悲しい、けど、・・それよりも今後どう学校生活を送るべきか考えない・・)


その日は疲れもあったのか布団に入るとすぐに夢の中へと誘われた。


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