表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

愛しき彼方

作者: 甘味処 雨

風は咲く。

知らないだろう。

あなた達には見えないから

色も形も匂いも微弱で

でもそっと覗いてみれば

そこには柔らかな風が立ち込める。

あなたが何処か涙を流しながら

隠れて踞るの所を探して走っていても

風は緩やかに、焦ることなく

けれどあなたに追い付いた。

あなたを慰めるわけじゃない。

ただそっと涙を乾かす。

あなたの姿に形を変えて

どこまでも行く。

同じ風などない。

あなたは帰ってシャワーを浴びる。

風はその瞬間離れていく。

それに気づかないだけなんだ。

だから僕はいつも微笑む。

あなたの明日があることに、

言葉を尽くして、風を咲かそう。

まだ蕾でしかない人生を

あなたが纏う風が咲き誇るのを夢見て

僕たちは朝日が昇ることに息を吐く。


さらば。moratoriumに背中を向けて

髪を撫でて煙を見た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ