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第1話:花嫁の名はレイナ

「お疲れ様ホープ」


レース場近くの公園にて、私は婚約予定であるレイナ・クロミ・ナタージュに膝枕されていた


私と同じ金髪だが、艶のあるロングヘアーにすべすべの白い肌。優しい碧の瞳が私を除きこみ、小さな手で私で頭を撫でている


「相変わらずレイナの膝枕は最高ね。今日は4着で賞金30万。今月のレースはもう終わりだよ」


私に賭けている人間さんには悪いけど、無理をしないで稼ぐがモットーな私。4着だから勿論複勝には絡まない


予想家は早々と私を切ったみたいだけど大正解ね


SNSの自称予想家達の呟きを見ていたら、半分以上が私の隣に✕マークを付けてて思わず笑ってしまった


「喜んでもらえて光栄だわ!でもねホープ、複勝に入ってなかったから皆怒ってるんじゃないかしら?」


「ああ、そんなの気にしていたら負けだよレイナ。今欲しいのはお金。貴方と2人で暮らす為の貯えよ」


「お金なら私が何とかするのに………」


「いやいやレイナ。ナタージュ家は私を敵視してるからね」


ナタージュ家にとって、私のようなガサツな女は嫌悪対象


私もあの金持ち一族は嫌いだ。ただしレイナは除く


「今のうちに沢山レース出て、沢山稼いで、早期引退して、何不自由なく貴方と暮らしたいのよ。超能力者三十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」


超能力者の寿命は短い。ならば、その短い人生を穏やかに過ごしたいものだ


この膝枕の感触も天界の時間にすれば刹那であろう


「ホープは難しい言葉を沢山知っているのね。えらいえらい」


いつもより彼女は頭を撫でてくれる


可愛い………


「相変わらず熱いなぁ、お前ら!」


その時、この心地よい雰囲気をぶち壊すような大声が私の耳に響いた


視界を寝たまま右に傾けると、先ほどのレースで湖に墜落した飛行少女がいた


「あら、毎回湖に落ちるドロップガール、お鷹さんじゃないの」


「お鷹じゃねえ!イーグレットだ!」


彼女は私と同じ飛行少女であり、ライバルである雲雀丘・貴音


セミロングの銀髪に額に大きな傷跡がある少女


二つ名は【イーグレット】である


毎回、勢いよくレース開始から飛ばしゴールまで加速を衰えさせないそのスタイルから【永久機関】とも呼ばれている


「表彰式は終わったの?早いわね」


「ああ」


そう言ってイーグレットはその場で胡坐をかく


「イーちゃん、毎回上位凄いね」


レイナが満面の笑みでイーグレットを見る


「おう!何たって私には夢があるからな!目指すは関ケ原(旧岐阜県)!歴戦の飛行少女達が集う場所だ」


関ケ原レース場。


日本の中央に位置するレース場で、大規模な大会は主にここで開かれる


賞金は億単位。


だがしかし、ここで出場できる飛行少女は、ある一定数の成績を収めた者達のみ


半端な覚悟では出れないレースだ


ギリギリだが、私も一応推薦枠に入ってるが、出来る気などさらさらない


「意識高い目標ね。ま、頑張りなさいな」


「おいおい、永遠のライバルが何言ってるんだよ。お前も関ケ原に行くんだよ」


「パス」


「即答かよ!いいのか?お前の目標は賞金を出来るだけ早く稼いで早期引退して、レイナと暮らす事だろが!」


「目立つのは嫌いなのよ。関ケ原にデビューした飛行少女達は皆、マスコミの格好の的。私は静かに穏やかにレオナと暮らしたいの」


そう言うと微かにレオナの顔が少し赤らむ


うん、可愛い……


「かーっ!そうかい!そうかい!でもなあ、私の予想では、お前が嫌と言ってもな、俺と関ケ原に行く事になると思うぜ」


「何でそう思うのよ。気分屋と呼ばれた私が行くはずないでしょ?」


そう答えると、イーグレットは意地の悪い笑みを浮かべ立ち上がる


「そいつはどうかな?レイナ、こいつに何か話す事あるんじゃないのか?」


話す事?


「うん。えっとね……ホープ」


すごく申し訳なさそうな顔をするレイナ。


「今から、私の屋敷に来れない?」

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