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第10話:後楽賞に向けて

「ええっ!ホープちゃん!次は後楽賞に出るの!?」


受付嬢さんの驚いた声がセンターに響き渡る


「え、ええ。関ケ原を目指すなら難解コースも慣れとかなきゃと思ってね」


「でも後楽賞はB級よ。確かホープちゃんが最後に経験した難解コースは1年前。しかも普通のレースだったわよね?」


「ええ、だからこそ時間がないのよ。登録できるわよね?」


「もちろんよ。でもお母さん心配だわ……備前は強豪揃いの飛行少女が多いから」


確かに備前は大都会であり、南海道の飛行少女達よりもレベルが高い選手が多い


しかも都外に難解コースが多く設置され、慣れている選手も多いのが現状だ


「それを打ち破ってこそ、関ケ原に立てるって事よ。てか、何度も言うけど私は貴方の娘になった覚えはないわ」


「そうよ、ホープは私のお嫁さんなの!」


レイナがまた腕に抱き着いてくる


「あら~解ってますよ。それじゃあお母さん張り切って登録しておくわね」


総合センターを出た後、レイナが聞いてきた


「ところでホープ、難解コースの練習方法なんだけど、どうするつもりなの?」


「そりゃあ、まずは実際にレース場で練習してみるのが一番の近道よ」


「でも南海道にそんなコースないよ……。ここにあるのは全部楕円型のコース」


「そうよ。現在、運営しているレース場はない。でもねレイナ。運営していない難解コースがあれば話は違うと思うのよ」


「……!もしかして、小浦レース場!?」


南海道の南東に位置する元難解レース場


日本が厄災に巻き込まれた後、初期に作られたが老朽化が進み、改築予定なく中途半端に閉鎖され放置されたレース場だ


「でも、そこは立ち入り禁止よ!どうやって使わせてもらうの?」


「調べたんだけど、あそこの所有権はオーストリム社にあるらしいのよ」


「うん。昨日私のホープにキスした会社ね!」


その言い回しが可愛らしくて、私は笑う


「そうね。てなわけでルミナス。いるんでしょ?」


そう言うと目の前にルミナスが上から降ってきて、着地した


「あら、よく解ったわね」


「あー!ネトラレ痴女!」


そう言ってレイナが大声を出し、私の腕に身体を力強く絡ませてきた


「ちょまっ!人聞きの悪い事言わないで!」


うん、やきもち焼くレイナ可愛い


「貴方!ホープにキスした!私のホープに!だから私、許さない!」


「まあまあレイナ落ち着いて。さてと、ルミナス。私の言いたい事、解るわよね?」


「ええ、使われてないあそこを使わせろでしょ?本来は駄目だけど、お母様に頼んで特別に許可してもらったわ」


「話が早いわね。まさか、私の考えてる事全てお見通し?」


「ええ、貴方に慣れてない難解コースに出場させて、一方的に勝つのはアンフェア。だからこそ、あそこのレース場を予め抑えておいたのよ。練習してもらうためにね」


「だったら何で備前の練習場を使わせてくれないの?」


「あのねぇ、領地が違うでしょ。飛行少女はその出身地域の練習場しか出来ないのよ。許可がない限りね。しかも申請したとしても2カ月は掛かるわ。それだとホープが練習できないじゃない」


「だから私の為に、解放したってわけね」


「そうよ。あ、でも秘密裏だからこれは広めないでよね」


「わかってるわよ」


「それじゃあ頑張ってね。私の花嫁さん」


「ホープは私のなの!花嫁って言わないで!」



車の自動運転で約1時間掛けて、元小浦レース場についた


南海道の生息地域外から外れているので、不毛な大地が広がっている


そんな中に錆びれてはいるものの広大なレース場があった


観客席は全て撤去されていたが、コース事態は残っている


コース地面はアスファルトにひび割れたコンクリートの壁


一目で長年放置されていたのが解る


「さすが、元特別レースとして利用されていたコースね」


レイナを抱えたまま、そのまま垂直離陸し、コース全体を見渡す


スタートから一直線後にスプーンカーブそして、また直線後にS字からのヘアピンカーブ


さらに進むにつれ直角カーブやジグザグロードなど、難解コースの基礎をしっかりと抑えている


「ここなら、いい練習できそうね!」


レイナはそう言ってにっこりと笑う


「ええ、いい練習場所だわ」


着陸し、レイナが買い溜めしてくれたタウリンを20本を飲み干すのであった



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