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【完結】選択式小説 ドクター  作者: 望月ナナコ
6/8

スピンオフ 仲村先生

沢山のナースがいる中で君が特別になった日を覚えている。


たまたま二階の窓から退院する車椅子に乗った女の子に花束を渡しているのを見かけた。しゃがんで女の子と楽しそうに会話していた君。病院ではよく見かける光景だけど、僕にはその姿が特別輝いて見えその瞬間僕は恋に落ちた。


見送りが終わり病院内に戻ってくる君の姿が玄関に消えるまで、僕は君から目が離せなかった。


院内ですれ違う事もあったけど話しかける勇気もなくただ刻々と日々は過ぎていった。


『なんだい、元気が無いように見えるね!悩み事かい?』


病院の売店にいるおばちゃんとはたまに世間話をする仲だった。


まあでも・・・ナースに恋してる話は流石に打ち明けにくいかな・・・。


『なんか思ってることがあるんだったらね、すぐにでも行動に移さないと。もし失敗したとしても、失敗した事より失敗を恐れて何も行動出来ずにズルズル生きてる方がカッコ悪いからね!人生今が一番若いんだ、行動あるのみ!』


熱い視線でジュースをおまけしてくれたおばちゃんの言葉に僕は告白する勇気をもらった。


その日の夜は明日なんとか話しかけるきっかけを作らないとなと考え始めるとあまりよく眠れなかった。


朝になりもう今からぐっすり眠れる事は無いだろうと無理矢理身体を起こしテレビををつける。


(今日一番ラッキーなのは・・・○○座のアナタ!!!)


・・・占いかあ。


幸い今日はラッキーな日なようで少し嬉しくなる。


(○○座のアナタにとって今日は一年で一番ラッキーな日になるでしょう!特に恋愛運が抜群となっていますので気になる人がいる方は積極的にアピールしましょう!)


!?


まるで自分自身に言われているみたいだと衝撃を受けた。


(そんなアナタの今日のラッキーアイテムはフラミンゴ柄の靴下とスイトピーです!!!)


ラッキーアイテム、フラミンゴ柄の靴下・・・あ!


そういえば学生時代に温泉旅行に行ってビンゴ大会をした時に当たった景品がフラミンゴ柄の靴下だったはずだ。


すぐさまクローゼットの中を物色し始める。


捨てて無ければ確かこのあたりに・・・あ、あった!


もらった時はあまりにも派手すぎてこんなものいつ履くんだと思っていたけど。


ちょっと躊躇はあったが占いを見た後だったのでこの靴下の出番は絶対に今日しかないだろうという気になってくる。


念のため替えの靴下も鞄に入れつつ、僕はフラミンゴ柄の靴下を履いて家を出た。 


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