第67話 料理のレクチャー お菓子編
今日はリナリアさんとエンジュさんとチョコレートや菓子類のレクチャーの日だ。
リナリアさんとエンジュさんはやる気満々…
むしろやる気満々すぎてやばい。
目がギラギラしているし、本人以外には読めない魔導メモの準備までバッチリだ。
「では、お嬢様!!どうぞよろしくお願いします!」
「さあ、どうぞはじめてください!ランタナがすでに勉強を始めたと聞いてからというもの…羨ましくて羨ましくて…」
すごい勢いに気圧されそうになる。
「ちょこれーとを食べてからというもの…どうしても味が忘れられず…夢にも出てきて…むしろずっと夢の中にいたい!!そう思うほどでございます。」
リナリアさん大丈夫かな?
目がちょっとイッてるしジャンキーになってない?
せっかくの美女なのに残念極まりない。
「…では、チョコレートと菓子類のレクチャーをはじめます。」
2人とも目を爛々とさせている。
「2人には、チョコレート、ケーキ、クッキーなどの菓子類全般を担当してもらいたいと思います。その上で、今後適性をみて担当を変えたいと思います。」
「では、あの素晴らしい品々すべてを作る事が出来るのですね。」
「ええ、もし人手が足りなくなってきたら、また人員追加を考えましょう。」
この世界のショーケースは保存魔術式が組まれているので、前世のようにその日のうちに生菓子を売り切らなければいけない訳ではないし、クッキーとかも保存が効くから、一度にたくさん作って保管できる。
だから、廃棄リスクを考えずに作れるし、毎日全種類作る必要はないだろう。
…まあ、運良く売れすぎて毎日完売したら作らないといけないけれど…
流石に最初から連日完売はないだろうから…
「チョコレートからレクチャーします。チョコレートはこのカカオ豆を発酵させて、焙煎した物を乳製品と混ぜ合わせて作られます。ですが、繊細な温度管理と豆をなめらかにするほどの設備がないため、これは私が担当します。」
エンジュさんがメモしながら質問する。
「なめらかにすり潰す訳ですか…」
「ええ、そうです。」
「それなら、確か得意な者がいたような…」
「それは…いつかぜひお会いしたいですね。」
次に板チョコレートを出す。
製菓用のタブレットタイプもある。
「チョコレート!!」
リナリアさんがハアハアしはじめた。
「…では、一口ずつどうぞ。」
タブレットを一つずつ配る。
「ああ…これ。これよ!!夢にまで見たチョコレート!!」
「やはり…とても美味しいですね。」
「これを加工する担当をお願いします。」
「「はい!喜んで!!」」
喜びのあまり居酒屋のようになっている2人に具体的にレクチャーを始める。
最初はチョコレートの命、テンパリングだ。
テンパリングに関しては…
2回目からはむしろ私の方が下手くそになった。
2人とも異様に上手い。
すぐに小人が完璧に制御したチョコレートと同等のテンパリングができるようになった。
「2人とも上手なので、次の段階に進みたいと思います。」
次はマディアンを作る。
マディアンはチョコレートを丸く落として、ナッツやドライフルーツを飾って作る。
出来上がった品を見て、2人の美的センスに驚愕した。
そこには、どうやったらそうなるの?と聞きたくなるほど美しい品が並んでいる。
ドライフルーツで小さな薔薇を作り、花束に見立ててあったり…
ナッツで可愛らしい小鳥が描かれていたり…
美味しそう。
「2人とも、とても上手ですね。」
マディアンもみんなで試食し。
そのあとも試作を重ね…
やはり2週間かけてチョコレートを学び、残りは個人練習。
そのあとにスポンジケーキ、シフォンケーキなどのケーキ類。
次にシューアラクレームやエクレア。
ムースやゼリーも作り…
スコーンやマカロンも教える。
最後にフィナンシェやマドレーヌ、クッキーなどの焼き菓子をレクチャーする。
私自身の勉強とギルバートとの時間、フローレンス様とのお茶会以外の時間のほとんどを練習に費やしたが、さすがに3ヶ月程の時間がかかった。
その程度の時間で済んだのは2人が元々料理人だったからで、普通ならもっと大変だったと思う。
こうして2人は無事、いろいろなメニューを習得してくれたのだった。
代表的なメニューはこちら。
特製プリン
桃のゼリー
洋梨のシャルロット
ティラミス
シューアラクレーム
エクレア
イチゴのケーキ
ガトーショコラ
シフォンケーキ(プレーン、チョコレート、紅茶、キャラメル)
チーズケーキ(スフレ、レアチーズ)
バナナタルト
アップルパイ
モンブラン
マカロン
その他焼き菓子




