第63話 作戦会議 後編
「方針は分かりましたし、賛成ですが…具体的にはどう言った流れにするのですか?それに、竜のお2人の力の内容もお聞きしておきたいのですが。」
リュカ様がうながす。
そういえば、護ってくれるというカロンは何ができるのかな。
「我か?我はもちろん国、丸ごとこんがりと丸焼けにするのが得意だな。跡形も残らずスッキリだ。」
スッキリするの本人だけね。
そんな事したら、正統な王どころか魔王になっちゃうから。
丸ごとはやめてほしい。
「あとは他にも…チマチマした事は好かんが…地面を溶岩に変えたり、空中で大爆発を起こしたり…だな。」
飛龍王は攻撃系な訳ね。
カロンが嫌そうに口を開く。
「…ニンゲン如きに説明するのは面倒だけど…僕は結界と守護呪文だね。都市丸ごと結界張るくらいは軽いよ。僕の結界は飛龍王のブレスも、3発くらいは耐えられるからね。この世で貫通できるものは無いって思って貰って構わないよ。」
「カロンすごいのね!!」
思わず褒める。
「フン!あとは、ひ弱なニンゲン向けに、解毒とか簡単な回復ならしてやれない事もないけど…面倒かけないでよね。…もちろん、王子と小娘にはすでに結界はかけてるけどさ。」
うんうん。
怪我しないでって意味だね。
しかもすでに結界張ってくれていたんだ。
やっぱりいい子だ。
なんだかんだ丁寧に説明してくれるしね。
「なるほど…なかなかに攻守共に手堅いですね。」
リュカ様が感心する。
ギルバートが口を開く。
「僕としては、レオナルトの魔導具開発と、リアお姉ちゃんの食文化浸透をやってもらっている間に、出来るだけ、父の死の真相究明をしようと思っています。あとは、大事な事ですが、16歳になったらアカデミーに入学して、そこで支持者の家門を増やそうかと。」
「なるほど…アカデミーに堂々と通う事は王族では不自然はありませんし、独立機関ですので、王家といえども入学を無効には出来ませんからね。」
「ええ、そこまでに他の二国が攻めてくれば、迎え撃つ必要がありますから、僕が堂々と表にでる時期が早まりますが…」
つまり、戦争の英雄として世に出るか。
もしくは、アカデミーに出現して味方を増やすかって事ね。
「どちらにしても、向こうが先に刺客を放ってこようと、軍隊を動かそうとこちらの戦力に不足はないので、以前のように必ずしもコソコソと動く必要は無いのですがね。」
ギルバートがにっこりと笑う。
レオナルト様がまとめる
「つまり…僕とコーデリア嬢が開発と普及を担当。殿下とリュカ殿が調査。殿下が16になり次第、皆でアカデミーに入学…でよろしいですか?」
「皆も、アカデミーに来てくれるのですか?」
「僕はもちろんお供します。」
レオナルト様は即答する。
他のみんなも、私を含めて異論はない。
「それで、ギルくんは拠点はどうするの?調査とかするなら、ずっとここは不便じゃない?」
ずっと気になっていた事を聞く。
「ああ、そうですね…諜報活動をヴァンパイアの皆さんにお願いできるとしても…多少不便はありますね。」
「それもそうだけど、やっと危険が少し去ったわけだから、もっと明るい素敵な場所で暮らしてほしいなと思って。」
「リアお姉ちゃん。もしかして、公爵城に誘ってくれているのですか?」
「嫌じゃなければ…あとお父様がいいとおっしゃれば。」
一年はここにいるから、そのあとになるけれど、お父様はなんとなく、ダメとは言わない気がする。
「そのつもりなら、アカデミー入学まではヴァンパイアが交代であの家に常駐するように致しますので、ご安心ください。何か動きがあればすぐにお知らせいたしますし。」
「…そうですか。それならリュカとお姉ちゃんに甘えさせていただきたいですね。」
ギルバートは心なしか、とても嬉しそうだ。
「ええ、しばらくは私もここにいるけれど、離れる時は一緒に行きましょう。」
私の護衛ってことにするイオが動いてもこれなら違和感もないし。
「リア。」
俺も、とメルヴィンがいいたげだが…
「いくらなんでも、メルヴィンまで移動してはすぐに怪しまれてしまいます。僕が開発中の転移装置を完成させますので、好きな時に遊びに行くようにしましょう。」
レオナルト様が助け舟を出してくれる。
こうして、今後の方針が大枠決まったのだった。




